『トップガン』

★簡単な紹介

○公開
1986年12月6日
デジタルリマスター版公開2005年9月3日

○上映時間
1時間40分

○スタッフ
脚本:ジム・キャッシュ、ジャック・エップス・Jr.
演出:トニー・スコット
撮影:ジェフリー・キンボール
空撮:クレイ・レイシー
F14カメラ技術顧問:ジョン・ギルバート、ジョージ・レイヒー
技術指導:ピーター・“ヴァイパー”・ペティグルー
海軍飛行調整責任者:ロバート・“ラット”・ウィラード少佐
F14飛行調整責任者:ロイド・“ボゾウ”・エイベル少佐
美術:ジョン・F・デキュア,Jr.
編集:クリス・レベンゾン、ビリー・ウェバー
音楽:ハロルド・フォルターメイヤー、ジョルジオ・モロダー
プロデューサー:ドン・シンプソン、ジェリー・ブラッカイマー

撮影参加空母:エンタープライズ、カール・ヴィンソン、レインジャー

○出演
トム・クルーズ(マーベリック)
ケリー・マクギリス(チャーリー)
ヴァル・キルマー(アイスマン)
アンソニー・エドワーズ(グース)
メグ・ライアン(キャロル、グースの妻)
リック・ロソヴィチ(スライダー)
ウィップ・ハブリー(ハリウッド)
バリー・タブ(ウルフマン)
トム・スケリット(ヴァイパー)
マイケル・アイアンサイド(ジェスター)
ジョン・ストックウェル(クーガー)
ティム・ロビンス(マーリン)
クラレンス・ギルヤードJR.(サンダウン)
ジェイムズ・トーカン(スティンガー)



★評

ロードショウ公開を観て、TV放送を観て、テープで観て、DVDで観て、
今回はBDで。
F14と空母をカッコよく映して、イケメンと美女の恋物語にすぎない合衆国海軍の単なる宣伝映画ですが、
よく観てるなぁ…(汗)(^_^;)
まぁ、それだけF14と空母がカッコいいんです。
私は基本的に戦争反対派ですが、大量殺人兵器がカッコいいのも事実なんです。


1:
なんだ、若者の通過儀礼の映画じゃん(笑)。
確かに合衆国海軍の宣伝映画ではありますが、それだけではなし。
だから、人気有るんだ。
納得。

マーベリックの才能頼みの自信。
同僚を事故で失い、自信喪失。
同僚と恋人からの慰め、援助でも回復しない自信。
しかし、実戦で壁を何とか乗り越え、自身回復。
目出度し、目出度し。


2:
それにしてもいやに明るい軍隊映画(@_@)。
日本じゃ考えられんゼ。

その理由の一つがスポーツの一種として作られているから。
特典映像によると、
脚本を書いたジャック・エップスJr.が飛行免許を持っていて、実際にGスーツを着てF5に乗り超音速で雲の間を飛ぶと

>まるでスポーツカーで空を飛ばしている感覚だ

そして6~7Gの加重が掛かる空中戦(ACM)の訓練をパイロットは、

>彼らはフライトをスポーツとして楽しんでいる

>僕自身 人生で経験した最高のスポーツだった
>その経験から 僕は作品の中にー
>“スポーツを楽しむ男たち”を描こうと思った
>そこで僕らはこの作品を “スポーツ映画”ととらえ
>脚本家として その方向でアプローチした
>“空中戦(ACM)”こそスポーツだ

>“軍隊もの”としての側面より そちらを強調した


なるほどねぇ…
そこにカッコ良くて乗りのいいロックを流すんだからなぁ…
これも日本じゃ考えられん(@_@)。


3:
男優達は、全員筋トレやって筋肉付け、皮下脂肪減らし、6~7Gの荷重と戦うパイロットの体になっていて宜しい。

ただヒロインのチャーリーを演じたケリー・マクギリスは、博士号を持ってる設定だけあり(→大学入学から12年は掛かる)、
アップになるとオバサンだ(笑)。


4:
舞台の大部分が地上のミラマー基地なので、私が好きな空母のカットが少ないのが残念。

撮影に使われた空母エンタープライズ、飛行甲板の先端にブライドルワイアの回収器が2本突き出てる(^.^)。
む、昔だ(笑)。


5:
恋物語の部分は歌がいいんだね、ベルリンの『愛は吐息のように』が凄くいい。


6:
単純に、確かに面白い映画です。

BDの特典映像の製作過程の話はとても面白い。
しかし、特典映像で語られている事がこの映画の成り立ちの全てでしょうか?

合衆国海軍の宣伝映画になったのは紛れもない事実。
特典映像のインタビューによると上映一週間後には海軍への志願者が4割増えたとか。

もう一つ忘れちゃいけないのが、こういう映画は軍隊を好意的に思わせるだけでなく、戦争も好意的に思わせるようになります。
そうなると世論が戦争へとなびきやすい。

>巨大な軍需産業が維持される原理は、一般に議論される地域紛争や民族対立ではなく、
大部分がこれらの人脈と、軍需投資と、地元労働者の雇用にあるので、会社の成り立ちが最も重要な鍵となる。
地域紛争はその結果として引き起こされる現象なのである。
(→『アメリカの巨大軍需産業』P.90 広瀬隆著 集英社新書 2001年4月22日刊)


>しかし、製造するメーカーが技術的にシェアを独占する状態にあれば、たとえ撃墜されても、改良のための追加予算を与えられる。
>最も効率が良いのは、「相手を殲滅するまで攻撃を続行しなければならない」という理論で社会的情緒を引き出す事である。
イラクのサダム・フセインやユーゴのミロシェヴィッチに対するように相手の姿を悪魔的に描くことに成功すれば、
アメリカ国民は、攻撃に快感を覚えるようになる。
この心理はアメリカ人に限られることではなく、過去すべての国で使われた戦意高揚の鉄則である。
(→同書 P.179)


製作陣が戦争と大量殺人に与してるか、してないか、その意図とは関係無く、アメリカを間違い無く戦争へと導く手助けをしています。

軍隊をスポーツと捉え、カッコよく乗りのいいロックを後ろに流し、イケメン男優を使って通過儀礼の物語にし、オマケに美人まで使って恋物語にもする。
戦争誘導、戦意高揚映画の傑作です。



タグ トップガン トム・クルーズ ケリー・マクギリス アメリカの巨大軍需産業 広瀬隆



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好きな監督は黒澤明と張藝謀。
気になる監督は堤幸彦。
山田孝之の実力が分かってきました。

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