『開館75周年記念特別展 円山応挙 「写生を越えて」』 その1

★簡単な紹介

2016年11月3日(木、祝)~12月8日(日)

根津美術館

HP→http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/next.html


1:
そろそろ今年の残りも少なくなってきたので、毎年年初恒例の「松」を調べると、
東京国立博物館の長谷川等伯の「松林図屏風」は今回も1月2日から展示。
三井記念美術館は、あれま、今回の年末年始は、『日本の伝統芸能展』だとか。
圓山應擧の「雪松図屏風」は今回はお預けかぁ…(溜息)。

まぁ、それでももう少しすると久し振りに根津で應擧の「藤花図屏風」を見られるワイ、
と根津美術館のHPを覗くと…
な、ん、と、(@_@)。
『開館75周年記念特別展 円山応挙 「写生を越えて」』
で展示される(@_@)。
但し前期(11月3日(木、祝)~11月27日(日))だけだけど。

何と、両方を一度に見られる!(^^)!。
初夏の「藤花図屏風」と冬の「雪松図屏風」をねぇ(溜息)。

とても豪華な展示です。
待ちきれんワイ(笑)。


2:
ところで、根津美術館で現在開催中の
『コレクション展 中国陶磁勉強会』
2016年9月15日(木)~10月23日(日)
HP→http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
では、根津美術館蔵の加賀前田家伝来の曜変天目茶碗が展示されています(@_@)。
オマケに油滴天目茶碗まで(@_@)。

これも見に行くぞう(^.^)。





タグ 円山応挙 長谷川等伯 松林図屏風 雪松図屏風 藤花図屏風 曜変天目茶碗 油滴天目茶碗





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開館50周年記念 『美の祝典 II 水墨の壮美』

★簡単な紹介

出光美術館

2016年5月13日(金)~6月12日(日)

HP→http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html


国宝、「伴大納言絵巻」10年振りの公開だそうですが、全く興味が無く、
長谷川等伯の屏風が何点か展示されるんで行ってきました。


1:
おやまぁ、流石出光美術館、ビックラ(笑)。
作品も見事なら、展示順もこれまた見事でした(笑)。


2:
国宝「伴大納言絵巻」

興味はなくても、「美味い不味いは食してから言うもの」を信条にしていますから、
まずは見てみる。

状態はかなり悪いです。
シワ、ヒビだらけ。
でも、細い墨線の線描が並ではありません。
これもねぇ、素人に出来ぬ技であります。
この墨線だけでも国宝になるのも納得。


3:
屏風

3-1:
最初が長谷川等伯の2点

作品番号35:松に鶴、柳に白鷺図屏風
作品番号36:竹鶴図屏風

まぁ当然なんですが、筆の描写が巧い(笑)。
竹の幹の真っ直ぐな事。
鶴の生き生きとした描写。
それも野生の強さ、逞しさに満ちた立ち姿。
こんな風には我等素人の横好きには永遠に描けんですヨ、本当に(笑)。

両方の屏風の奥行き感、立体感を感じさせる空白の使い方の巧さ。
東京国立博物館の国宝「松林図屏風」と同じです。
漂う静謐感。
そして、緊張感。
この緊張感は実は、この後、池大雅与謝蕪村の屏風を見るとハッキリ分かります。

400年以上前の桃山時代の作ですから、当然汚れ、変色、剥落は避けられません。
しかし等伯の作品では、「松林図屏風」も含め、この古色が味わいや趣と言ったものを良くしていますね。

期待通りの素晴らしさです(^.^)。

3-2:
作品番号44:西湖図屏風
狩野元信

等伯より古く桃山時代の作。
彩色されていますが、これも古びいい味わいになっています。
この古び具合が今回の展覧会の展示順では大変効果的になっています。
等伯の墨一色の世界から煌びやかな彩色の世界へ一気に進まず、古びた風合いが目と心の緩衝域になり、
とても心地良く、彩色への慣れる時間になっています。

また西湖という異国情緒の画題で、一息つく効果もあります。

因みに、「西湖」は富士五湖の一つではなく、中国の方ですから「せいこ」です。

3-3:
作品番号59:十二ヵ月離合山水図屏風
池大雅

作品番号60:山水図屏風
与謝蕪村

どちらも1700年代中盤の作品。
等伯、元信の作品と比べると汚れ、退色、剥落がとても少なく、エラくキレイです。
そして彩色も淡く、湿潤な気候も表し、全体に丸い、優しい雰囲気が漂ってます。

ここで等伯の作品の緊張感が大変よく分かりました。
等伯の屏風の緊張感は、ある意味、とても写実的でいかにも自然そのものなんです。
大雅と蕪村の屏風の丸さ、優しさも自然にありますが、どちらかと言えば芸術的であり、人工的なんです。
二つの違いは良し悪しではなく、好き好きです。

この二つの対比が大変面白く、興味深い(^.^)。
大変巧い展示順と展示法です。

3-4:
展示順の効果

等伯→元信→大雅、蕪村
の順番は、
緊張感→一息つく→丸さ、穏やかさ
の変化になっています。

まず、入り口付近で等伯の緊張感に出逢い、鑑賞者は「襟を正す」です。
お、ちょっと気を抜かずに見るか、と心構えができます。
そして元信では心と目に一息。
最後、出口近くでは穏やかになれる。
出口を出て右を見れば皇居の森と日比谷のビル群の光景。

とてもよく考えられ、効果的な展示順です(^.^)。

4:
その他、出光美術館の所蔵の逸品の数々。

作品番号42:破墨山水図
雪舟等楊
室町時代

22cm×35cmの小品。
とても巧くまとめてあります、まぁ当然だけど(笑)。
これ位ならどこにでも飾れるから、欲しかったなぁ(笑)。
東京国立博物館の国宝「秋冬山水図」と比べるとエラく保存状態が良くキレイです。

その他、
田能村竹田
青木木米
富岡鉄斎
浦上玉堂
谷文晁
渡辺崋山
等々、日本画史の巨匠ばかり。
お気に入りの作品の前でしばしご堪能を、状態(^.^)。


4:
まとめ
人出もそれ程多くなく、ゆったり、ゆっくりと見て楽しめました。
展示順が素晴らしい(^.^)。

次回は『美の祝典 III 江戸絵画の華やぎ』。
館自慢の酒井抱一
「八ッ橋図屏風」
「風神雷神図屏風」
「紅白梅図屏風」
が展示されます(^.^)。

楽しみ(^.^)、楽しみ(^.^)。
待ちきれません(^.^)。




タグ 出光美術館 長谷川等伯 狩野元信 池大雅 与謝蕪村 酒井抱一 田能村竹田 青木木米 富岡鉄斎 浦上玉堂






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『博物館に初もうで』 2016年

★簡単な紹介

○場所
東京国立博物館

○期間
2016年1月2日(土)~1月31日(日)

HP→http://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=8124


1:
今年も行ってきました。
昼前に到着すると、入場券購入行列が去年より少々長かった。
それでも、券売機に到着するのは去年とそれ程変わらず。


2:
でも、天候が良かったせいか、入場者数は去年より多かったみたい。
本館のミュージアムショップは、何と、支払い待ち行列が出来ていた(@_@;)。


3:
本館の階段の踊り場には大きな活け花があり、見物人と写真撮影で少々渋滞。
展示室へ行くと、そのまま混んでました。

見たかった長谷川等伯の『松林図屏風』、ここも人出が絶える事が今回は無し。
ヤレヤレ(溜息)。
特に右隻はその右横に解説があるので、読んでからそのまま見るの人の滞りがあり、大変な盛況(笑)。
オマケにこの国宝も撮影可なので、写真を撮る人が多く、絵に近付くのを遠慮しました。

それでも、長谷川等伯の腕前と絵心は並外れていて、これだけの群衆に囲まれていても、
空間感覚、奥行き感、静謐な雰囲気は人々の頭の間から漏れこちらにまで漂ってきます(笑)。
そして、世俗を離れた人類の至宝とガラス一枚で隔てられた我等煩悩に満ちた人々との差が面白かった。
長谷川等伯自身、自分の描いた屏風が450年後にこれ程人が押し寄せると想像したことがあったでしょうか?

人混みが少々薄れると近付いて細かい所を観察。
やはり、筆致が見事。
『開運!なんでも鑑定団』でよく耳にする「筆に迷いが無い」です。
特に幹の筆使い。
一気に力強く描いてます。
素人には真似の出来ない技です。
葉の描写の力強さ。
近景は墨で描いているのですが、どんな筆を使っているのか、イマイチ分からん描写です。
普通の筆ではないかもしれません。
硬め毛の筆の様な、紙を使ってる様な、そんな感じです。
中景の薄墨で描いてる葉も強さを失っていません。

去年気になった幹の真っ直ぐ具合、改めて便利なネットで調べると、等伯が描いた様な真っ直ぐな幹もありますな(^_^;)。


4:
北斎の有名な、
凱風快晴
山下白雨
神奈川沖浪裏
木曽路ノ奥阿弥陀ヶ滝(諸国滝巡りから)
も展示されていたのですが、こちらも人波が途絶えず、更に屏風と違い小さいので遠くから見るのは不可能なので、
今回は諦めました。


5:
今回は『松林図屏風』だけを見て東京国立博物館を後にしました。

帰りに国立西洋美術館に寄り、迷いましたが結局館内には入りませんでした。
代わりに、出入口のそばにある有名なブールデルの『弓をひくヘラクレス』でちょっと面白い事がありました。
丁度午後1:00過ぎでしたが、ヘラクレスの狙いの先に太陽があり、
まるでヘラクレスが本当に怪鳥ステュムファリデスを射ようとしてるみたいでした。
屋外の彫刻には時間が重要で、こんな見方があるとは…(@_@;)。



タグ 長谷川等伯 松林図屏風 北斎 凱風快晴 山下白雨 神奈川沖浪裏 木曽路ノ奥阿弥陀ヶ滝 ブールデル 弓をひくヘラクレス






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嬉し楽しや「松」再び(^.^)。国宝『松林図屏風』と国宝『雪松図屏風』

2016年の正月も再び天下の逸品、人類の至宝の「松」です(^.^)。

東京国立博物館長谷川等伯の『松林図屏風
(参考「博物館に初もうで」→http://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=8124)

三井記念美術館圓山應擧の『雪松図屏風
(参考「三井家伝世の至宝」→http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html)

逸品、名品、傑作、至宝は何回見ても飽きない物。
だから、今回も行きますよ~ん(^.^)。




タグ 東京国立博物館 長谷川等伯 松林図屏風 三井記念美術館 圓山應擧 円山応挙 雪松図屏風




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『デート ~恋とはどんなものかしら~』その1

★簡単な紹介

○放送
2015年1月19日~3月23日
月曜日 午後9:00~9:54
フジTV系
全10回

○スタッフ
脚本:古沢良太
演出:武内英樹、石川淳一
撮影:船橋正成
照明:清喜博二
音楽:住友紀人
プロデューサー:山崎淳子

○出演
…………………藪下依子
和久井映見………藪下小夜子(依子の亡き母)
松重豊……………藪下俊雄(依子の父)

長谷川博己………谷口巧
風吹ジュン………谷口留美(巧の母、美術教室経営)

国仲涼子…………島田佳織(留美の元教え子)
中島裕翔…………鷲尾豊
松尾諭……………島田宗太郎(巧の幼馴染)


★評


中々演技が巧いが恋とは程遠い理論的な頭のいい女性を演じるんですから、見逃す訳にはいきません。
演じる依子は恋すると共にどう美しくなるか、どう輝くか、楽しみであります(^.^)。
はそれ位出来るはずです。
綾瀬はるかとはその辺が違うんだなぁ(溜息)。


第一話

1:
自称高等遊民(→夏目漱石か(笑)。久し振りに聞いたゾ(笑))、
実態は引きこもりでニートでいい歳した(35歳(@_@))親のすねかじりの谷口巧。
どんな人物かと言うと、

神経の細さと感受性の強さ故の他人と目を合わせて話が出来ない小心者。
他人よりは少々物事を自ら学び、それ故に自尊心も少々肥大。
頭は悪い方では決してない。
自身の知識と頭の良さを自覚しながらも、生活力皆無も自覚。

演じるのは長谷川等伯ではなく(笑)、長谷川博己
巧い(^.^)。
長谷川博己と言うと『家政婦のミタ』の阿須田恵一位しか記憶になく、
この巧君の演技、ちょっと見直しました(^.^)。
写実的表現、演技です。


対する藪下依子は、湯川学先生と同じく純粋な科学者。
演じるのは、
誇張が大きい抽象的表現、演技。
初回は、個人的にはまだ依子に馴染めず、まぁまぁかな。
悪くはないです、これは強調しておきます。

二人共、心の中身を具体的な言葉で表す知的な人物です。
巧は情の世界を言葉で表す小説家型。
依子は数式と理論で考える科学者。
情的、感覚的、感情的な人物ではありません。
このドラマの見所の一つは、知的は二人が恋と言う情的な経験をしてどう変わって行くか、
その変化を観る事。
長谷川博己、どういう演技をするか、非常に楽しみです(^.^)。


2:
さて、お話の方は退屈、
ほぼ全編の亘り浮世離れした巧と依子の紹介で面白くない。
浮世離れ具合が、文字通り浮いてました。

し、か、し、
終盤、二人が本音で、本性を露わにすると、
あ~ら、ビックリ(@_@)。
急変、豹変、面白い(^.^)。

完全に脚本の古沢良太の手玉に取られました(笑)。
古沢良太、かなり考えて第一話を作りましたナ。
ラブコメの「コメ」の部分を大変巧く始めました。

更に、
第一話の最後に恋の第一段階を非常に巧く表現出来ています。
つまり、
「無理をしたら絶対巧く行かないのが恋」

また、
舞台が横浜、港町。
何回も書きましたが、港や水は始まりの象徴。
巧と依子の人生の新たな面の始まりを暗示し、二人の関係に相応しい舞台です。


第一話は、非常に脚本の出来がいい。

ラブコメの傑作にならなくても(→期待を高めると後で痛い目に遭うので慎重なCYPRESSです(笑))、
代表作になりそうな予感を第一話から濃厚に漂わせています。

これは、楽しみな連ドラです。


2:
次回も絶対観ます。




タグ 杏 松重豊 松尾諭 長谷川博己 国仲涼子 和久井映見 風吹ジュン 古沢良太 長谷川等伯 家政婦のミタ






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『博物館に初もうで』と『松林図屏風』

★簡単な紹介
2015年1月2日(金)~1月12日(月、祝日)
東京国立博物館
HP→http://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=7633

本年第一弾の美術品巡り、東京国立博物館『博物館に初もうで』へ行ってきました。
入場料はHPだと分かりにくいんですが、
何と、
大人¥620
です。
特別展でないので、安い!(^^)!。


1:
初日2日(金)の午前中に何とか間に合いました。
いつもの様に上野駅公園口から出て横断歩道を渡り、動物園交差点(笑)で右折すると、
東京国立博物館の巨大な姿。
そして、私が嫌いな群衆(笑)。
え~、もうこんなに並んでるの(涙)、
とガッカリし、近付いて細かいところが見えるてくると、
本館前でやってる太神楽を見物してる人でした(笑)。

それでも入場券購入待ち行列は在りましたが、短く、5分程並んで買えました。
それも¥620です(笑)。


2:
国宝「松林図屏風」
長谷川等伯
(参考画像 東京国立博物館のHPから 右隻だけ→http://www.tnm.jp/modules/r_collection/index.php?controller=dtl&colid=A10471)
今回のお目当てへ。
会場は御存じの通り日本最大級の大きさですから、来場者は暇人が多いらしく(笑)、
多かったですが気落ちする程の混み具合ではありませんでした。

それでも今回の目玉ですから、一番人気で人出が途絶える事がありませんでした。

実物を見るのは今回が初めて。
1500年代の絵で御年450歳にはなってるのに、恐ろしく保存状態がいい。
これにまず驚きました(@_@)。

全体に漂う静謐さと想像力を刺激してやまない奥行き感、立体感、
素晴らしい!(^^)!。
見ていて飽きません。
開高健先生がよく書いた名品の条件である「押し付けがましさが無い」です。

この木立ちの奥に何が在るんだろう、
この靄が晴れると何が見えるんだろう、
黒澤明の『羅生門』と同じく人の心の怪しさ、信頼出来ない事を表してるのか、
等々、いくらでも想像出来ます。

こりゃ国宝になるはずです。

この絵、花押は押してあるんですが、落款が書いてありません。

さて、気になるのが松の幹が少々真っ直ぐ過ぎる点。
特に右隻の中央、手前の松。
梢の描写がかなり写実描写なので杉並みの真っ直ぐ幹が目立ちます。
単純化してる可能性が大きいですが、何か意図がある可能性も。
どうも、分かりません(笑)。

次回見た時にまた考えてみましょう。

もう一つ気になるのは古い絵なので、汚れは避けようもなく、
薄墨なのか汚れなのか分からない部分が在ります。
出来た時は全体的にもっと明るかったのではないでしょか?

まぁ、とにかく、こんな事を考えなくてもいつまでも見ていたい絵です。


3:
『雪景山水図屏風』
狩野永祥
京狩野(きょうがのう)の十代目だそうです(1810~1886)
幕末から明治初めの絵師ですな。

題名の通り雪景色で、銀箔かプラチナ箔で覆った様な全体にキレイなベージュになってます。
これは紙の色なのか、下地として塗った顔料の色なのか、不明。
キレイな色と雰囲気のいい絵です。


4:
重要文化財『西湖春景銭塘観潮図屏風』
池大雅
(参考、画像とこの絵について↓
http://www.emuseum.jp/detail/100270/000/000?mode=simple&d_lang=ja&s_lang=ja&word=%E6%B1%A0%E5%A4%A7%E9%9B%85&class=&title=&c_e=®ion=&era=¢ury=&cptype=&owner=&pos=1&num=4)

この絵、凄いヨ(笑)。
全体にマンガっぽい描写で特に左隻の木々の描写がマジックやマーカーみたいな筆致なんで、
馬鹿にしてると足を掬われます、間違いなく(笑)。
重要文化財になっているんですから、素人が描ける様な絵であるはずありません。

『松林図屏風』の様なある種の緊張感が在る絵と違い軽い雰囲気を漂わせている絵なんです。
この「軽い雰囲気」に騙されると損しますよ、諸君(笑)。

さて、このマジック風筆致、全くムラが在りません。
一つ二つならともかく、これだけの量をムラなく描けるのですから並の技量ではありません。
隅々まで描写を一つづつ見て行くとマジック風筆致以外でも長い線描も途切れが無く、また筆圧も変わってません。

長谷川等伯と変わらぬ技量の持ち主ですよ、池大雅!(^^)!。
しかも軽い雰囲気を漂わせているんです。
凄い絵師です、池大雅

この『西湖春景銭塘観潮図屏風』のおかげで池大雅が好きになりました!(^^)!。


5:
『江戸名所百景 霞かせき』
歌川広重
(参考画像 国立国会図書館→http://www.ndl.go.jp/landmarks/details/detail002.html)

この絵がこの展覧会で一番心を動かされました。
広重と北斎の絵は構図が我等凡人には予想もつかん絵を描くんですが、この絵もその一枚。
正に「ぶっ飛んだ」絵です。
北斎と広重の浮世絵はマンガ風が多いんですが、その「マンガ風」に騙されると、これも、損します(笑)。

凧を主題にした絵、他に在るでしょうか?
凧なんかを絵の主題にしようと考えるでしょうか?
この絵の主題は、画面天辺中央の「魚」と書かれた凧です。
正確に言うと凧に付いている2本の尻尾です。
この2本の細い糸が絵に完璧な安定感を与え、絵を完成させています。

こんな構図の絵、歴史上、他に存在したでしょか?

素晴らしい、実に素晴らしい絵です。

オマケにこの糸が実に細く摺られています。
版木が山桜、木ですよ、木。
デューラーの銅版画ならこれ位摺れそうですが、浮世絵は木ですからね。
よく彫り残した部分が潰れたり崩れなかったもんです。
彫師と摺師の実力が凄いんだね。
『ボストン美術館浮世絵名品展 北斎』で見た『凱風快晴』の墨の輪郭線の細さに驚きましたが、
今回もやられました(笑)。

他に書く必要もないんですが一つ書けば、
画面中央、中景の凧は明らかに富士山を象徴してます。

言葉を奪われた一枚です。

圧倒的な力を持った絵です。

素晴らしい!(^^)!。


6:
黒田記念館
重要文化財『湖畔』
重要文化財『智・感・情』
重要文化財『舞妓』
『読書』
黒田清輝筆
(画像はHPに在り→http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1703)

ここは入場料無料(^.^)。
上の4作品の圧倒的魅力には全く敵いませんでした(涙)。




タグ 長谷川等伯 狩野永祥 池大雅 歌川広重 東京国立博物館




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寿 国宝『松林図』と国宝『雪松図』

松竹梅の「松」、松を主題にした二つの偉大な屏風が展覧会に展示されます!(^^)!。
正月に相応しいおめでたい展覧会が二つ開催されます。

国宝『松林図
1:
そう、東京国立博物館蔵のあの長谷川等伯の屏風です。

HP→http://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=7633
2015年1月2日(金)~1月12日(月、祝日)
「博物館へ初もうで」の一環として特別公開されます。

また、黒田清輝のコレクションを集めた黒田記念館も耐震補強工事が終了し、同期間に公開されます。
美術の教科書でお馴染みの「読書」や重要文化財「湖畔」を筆頭に展示されます!(^^)!。


国宝『雪松図
1:
今年の正月に見逃した『雪松図』。
根津美術館蔵『藤花図屏風』を描いた圓山應擧のもう一つの逸品!(^^)!。

HP→http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html
三井記念美術館
2015年1月4日(日)~1月24日(土)

(2014年12月11日(木)~12月25日(木)は、『雪松図』の代わりに重要文化財『日月松鶴図屏風』を展示)

その他、酒井抱一『秋草に兎図襖』、漆器の工芸品等が展示され、非常に楽しみ!(^^)!。



タグ 長谷川等伯 松林図 東京国立博物館 円山応挙 雪松図 三井記念美術館




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『日本絵画の魅惑』 後期 酒井抱一作「八ッ橋図屏風」

★簡単な紹介

2014年5月9日(金)~6月8日(日)

出光美術館東京

HP→http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html


1:
後期展も行ってきました。
土曜日の昼過ぎに行きましたが、待ち時間0秒、待ち行列0㎜で入場。
会場内も混んでいませんでした。
まぁ、程良い入場者数でしたな。


2:
後期の目玉の酒井抱一の「八ッ橋図屏風」(出品番号65)。
いやぁ~、素晴らしいね。
江戸後期作と比較的新しいので、この屏風も保存状態が非常に良く、絵具が殆ど残り、変色など皆無(^.^)。
完璧な絵です。

あ~だ、こ~だ言う必要が無い絵(笑)。

ベタ塗りの燕子花の群とたらし込みで描いた橋。
この対比の効果が素晴らしい。

2-1:
燕子花は外観だけの描写で完全に平衡し安定感抜群。
それを当然ながら、天才的に配置し不思議なリズム感を生み出しています。
まぁ、この辺は尾形光琳の国宝「燕子花図屏風」と同じ。
(私の記事→http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-1744.html)
この屏風も光琳作の写しです。

完全に意匠化し平面化しているのですが、緑青と群青両方共濃淡2色を使い立体感が有ります。
これは離れて見ると分かります。
近くと遠くでは異なる表情を見せる燕子花、
見事です。

そして、筆使いの巧いこと、巧いこと(^.^)。
完璧な写実力で燕子花を描写しているだけでなく、あれだけのベタ塗りながら筆の跡が皆無(@_@)。
学校以外で絵を描いたことがある方なら、どれだけ難しいことかよ~く分かると思います。

2-2:
そしてもう一つの絵の主題の橋。
これも、素晴らしい、素晴らしい(^.^)。
琳派の特徴のたらし込み技法の効果全開100%(^.^)。
止まっている燕子花群の中を走り抜ける八ッ橋になっています。

これはまるで

流れすぎる暗雲

その中に躍動する雲龍

ですよ、たらし込みの八ッ橋は。

2-3:
近くから見て筆使いを見てもいいし、遠くから見て全体の雰囲気を味わってもいい(^.^)。
こんな絵、西欧には存在しませんから、白人の画家と美術好きがこの絵を初めて見た時の驚きを想像するのも楽しい(^.^)。

2-4:
実に見事な作品です(^.^)。


3:
今回、もう一つ凄かったのは、
長谷川等伯の「波濤図屏風」(出品番号74)

美術の教科書によく出て来る
「物の質感の違いを筆のタッチの違いで表す」
これの好例の絵です。

3-1:
波の方はマンガ風の輪郭線で意匠化、抽象化されています。
水は一定の形が有りませんから、何とかしなくちゃいけません(笑)。
そう、何とかしちゃったのが等伯です。
かなり水と波を観察したのは間違いなく、形と描写におかしな点が在りません。

3-2:
もう一つの主題である岩は絵具の量を減らし、素早く走らした筆致。
岩の硬さが大変巧く表され、目が点ですよ、ホント(笑)。

3-3:
そして飛び散る水飛沫を表しているのが、何と、金粉(@_@)。
これも水飛沫の煌めきと動きが良く表れ、見事、見事(^.^)。

3-4:
柔らかな波の筆致と硬い岩の筆致。
柔らかくとも岩を悠久の年を掛け削る波の力。
その波に対抗する岩。

これらを大変よく表してます。

近くで見ると岩と波ですが、離れると海と島に変わります(@_@)。
そして漂う雲。
人生の荒波に対抗する人間を表してると簡単に解釈出来ます。

素晴らしい屏風です。


4:
素晴らしいのはこの二つの屏風が向い合せに展示されている点。
静的な「八ッ橋図屏風」と動的な「波濤図屏風」。
一方に満足したり見飽きたりして振り返ると、画風の違う屏風が在り口直しになり飽きません。
両方の屏風に近付いたり離れたりして、気が付けば1時間過ぎていました(笑)。


5:
八ッ橋図屏風」の隣に展示されている鈴木其一(すずききいつ)の「桜・楓図屏風」(展示番号66)も素晴らしかった。
これは小さな屏風で琳派の作品サンプルみたいでした。
楓の幹のたらし込みの巧さ、見事さ。
丁寧に描写した桜の花、花、花、花。

これは、ウチにも置ける大きさだったので欲しくなりました(笑)。
八ッ橋図屏風」と「波濤図屏風」も欲しいけど、置く所が自宅には無い(笑)。
でもその前に広げられる場所が無くて自宅では見られない(爆)。


6:
後期展でもう一つ気に入ったのが、相阿弥作の水墨画「山水図」(展示番号16)。
奥行が在る空間表現が素晴らしく、全体に漂うほんわかして柔らかな雰囲気が非常にいい(^.^)。


7:
欠点が二つ在りました。

まず、ガラスの継ぎ目が目障り。
全ての作品で目障りになったのではなく、等伯の「波濤図屏風」で酷かった。
屏風の色合いと違うので非常によく目立つんです。
何とかならないんでしょうか?
八ッ橋図屏風」では金箔の地と巧く溶け込んで目立たなかったので気になりませんでした。

もう一つは、「波濤図屏風」を柱が邪魔になり正面から見れず左か右からずれてしか見られません。


8:
前期、後期共に大変満足した『日本絵画の魅惑』でした(^.^)。



タグ 酒井抱一 八ッ橋図屏風 長谷川等伯 波濤図屏風



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気になる監督は堤幸彦。
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