『殺陣師段平』1962年版

★簡単な紹介

○公開
1962年9月30日

○上映時間
1時間26分

○スタッフ
原作:長谷川幸延
脚本:黒澤明
演出:瑞穂春海
撮影:今井ひろし
照明:古谷賢次
音楽:高橋半
プロデューサー:小沢宏

○出演
市川雷蔵……………沢田正二郎
中村鴈治郎…………市川段平
高田美和……………おきく
田中絹代……………お春
山茶花究……………兵庫市
上田吉二郎…………引抜きの男
浪花千栄子…………婆さん



★評

中古DVDをBookoffで発見、黒澤明の脚本なんで1秒も迷わず購入(笑)。

1:
へぇ~、悪くない。
出来がいい小品です。


2:
音楽の入れ方が最小限だし、控えめな音なのも好ましい。
音楽自体も良く、場面毎に合っています。


3:
お話は「全身全霊を注ぐ」です。
DVDのジャケットには
「立ち廻りに命を賭けた殺陣師の生涯。
黒澤明の芸道もの。」
と書いてあり、その通りの内容。
言い方を換えると「立ち廻りを愛した」です。

台詞は黒澤明らしく少々ぎこちないですが、巧い役者が多いのであまり気になりません。


4:
役者は主人公市川段平を演じた中村鴈治郎が驚きの巧さ。
今は亡き中村勘三郎を思い出して分かる通り、歌舞伎役者は非常に巧い。
中村鴈治郎もその例に漏れず、巧い。
この映画の成功は中村鴈治郎に負うところが非常に大きい。
演技にメリハリが有ります。

沢田正二郎を演じたのは、御存じ市川雷蔵
今回は看板役者に相応しい二枚目振り。

おきくを演じたのは、何と、当時15歳の高田美和(@_@)。
演技は下手だけど、可憐で可愛く美しいのは間違い無し。
『大魔神』(1966年)に出た時でも19歳かぁ…


5:
海辺のロケで撮ったカットがあるんですが、
これが川瀬巴水が描いた風景画と同じ(@_@)。
まぁ、川瀬巴水がその頃の街並みを描いているから当然(笑)。
それでも、実写でその風景を見られるのは感慨深い。
(参考、私の記事→http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-1565.html)



タグ 黒澤明 市川雷蔵 中村鴈治郎 高田美和



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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

『生きものの記録』

★簡単な紹介

○公開
1955年11月22日

○上映時間
1時間43分

○スタッフ
脚本:橋本忍、小国英雄、黒澤明
演出:黒澤明
撮影:中井朝一
照明:岸田九一郎
美術:村木与四郎
音楽:早坂文雄(これが遺作)
プロデューサー:本木荘二郎

○出演
三船敏郎(中島喜一)
三好栄子(中島とよ、喜一の嫁)
佐田豊(中島一郎、長男)
千石規子(中島君江、一郎の嫁)
千秋実(中島二郎、次男)
東郷晴子(山崎よし、長女)
青山京子(中島すえ、次女)
根岸明美(栗林朝子、喜一の妾)
上田吉二郎(朝子の父)
太刀川洋一(須山良一、喜一の非嫡出子)
米村佐保子(妙子、喜一の非嫡出子)

志村喬(原田、歯科医、家庭裁判所参与)
加藤和夫(進、原田の息子)
大久保豊子(澄子、進の嫁)
三津田健(荒木、家庭裁判所参与)
小川虎之助(堀、家庭裁判所参与)

清水将夫(山崎隆雄)
東野英治郎(ブラジルの老人)
藤原釜足(岡本)
中村伸郎(精神科医)
左卜全(地主)
土屋嘉男(鋳造所工員)
高堂国典(工員の家族)
本間文子(工員の家族)



★評


1:
はて、この映画の上映時間、何分なんだろう?
DVDとBDは103分。
ところが、ドナルド・リチーの『黒澤明の映画』と草壁久四郎が企画監修した『黒澤明の全貌』では、
113分。

10分の差は凄く大きいけど、103分が正しそう。
上記二冊は、多分誤植でしょう。


2:
お話は、真っ当で真面目そのもの。

核兵器の恐怖。
それから逃げられる土地は地球上に有るのか?

、と言うお話。

ロシアが社会主義止めちゃったから、この映画が作られた時よりはかなり核戦争の可能性と恐怖は減りましたが、
代わりに北朝鮮がねぇ…

とりあえず大丈夫かなぁ、と安心出来るかな、今のところ。

しかし、この映画の主人公中島喜一(三船敏郎)みたいに正気を失う方が正常なのか、と問われると、
あまりにも正直過ぎる性格。

核兵器が生まれる以前から生命の危機は変わらず。
天災が有るからね。


3:
それでも、核兵器の恐怖について考えると、良く出来ています。

主人公が正気を失う前にした事は、自分の工場に火を点けた事。
なぜ?
工場が有り、それに捉えられているからブラジルに移住しようとしないから。
つまり日常生活に精一杯で核兵器とか戦争等を考え、解決しようとしない、って事。

確かに毎日の生活でそれどころじゃないけど、たまには戦争について考えねばいかん。

そして、2013年の視点から考えると、原発事故の恐怖。
福島の原発、本当に制御出来ているんでしょうか?


4:
主人公中島喜一演じる三船敏郎、役者人生で一番の演技じゃないでしょうか?
70代の外見が完璧なだけでなく、一代で東京でも中規模の鋳物工場を作り上げ、更にお妾さんが3人もいる精力も見事に表しています。
素晴らしい。


5:
セットでは焼け落ちた中島鋳物工場が素晴らしい。

最後の病院、精神病棟の階段の代わりにスロープにしたセット。
こんな滑りやすそうな階段の代わり、有るはずありません。
滑って転べば、一気に踊り場まで落ちるセット。
核兵器の射ち合いが始まれば、庶民の生活なんぞ、瞬時に消し飛ぶ、って演出。


6:
見て見ぬ振りして生きる、それが心穏やかに生きる秘訣




タグ 黒澤明 三船敏郎 村木与四郎 千秋実 生きものの記録



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『敵中横断三百里』

★簡単な紹介

○公開
1957年12月28日

○上映時間
1時間23分

○スタッフ
原作:山中峰太郎
脚本:黒澤明、小国英雄
演出:森一生
撮影:高橋通夫
照明:下河原友雄
音楽:鈴木静一
プロデューサー:永田雅一

○出演
菅原謙三(建川斥候隊長)
北原義郎(豊吉斥候隊員)
高松英郎(大竹斥候隊員)
原田詃(神田斥候隊員)
浜口善博(野田斥候隊員)
石井竜一(沼田斥候隊員)

根上淳(橋口特務機関長)
品川隆二(村上守備隊長)
川崎敬三(沢木副官)
船越英二(連隊副官)




★評

黒澤明の脚本なんで観てみると…

1:
これは、駄目ですね。
面白くない。

無意味な間が多いんです。




タグ 黒澤明



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『銀嶺の果て』

★簡単な紹介

○公開
1947年8月5日

○上映時間
1時間29分

○スタッフ
原作:黒澤明
脚本:黒澤明
演出:谷口千吉
撮影:瀬川順一
照明:平田光治
音楽:伊福部昭
プロデューサー:田中友幸

○出演
志村喬(野尻)
三船敏郎(江島)
小杉義男(高杉)
河野秋武(本田)
若山セツ子(春坊)
高堂国典(スキー小屋の爺)



★評

三船敏郎のデビュー作、脚本は黒澤明
近所のレンタル屋で見たことなし。
Bookoffで発見、迷わず購入。

1:
あれまぁ、意外と出来がいい。

特に雪山の場面は同じ山岳映画の『劔岳 点の記』なんかより出来がいい。
機材、資金、人材、が優れている2009年の映画がなんで
太平洋戦争が終わって2年しか経ってない日本で作った映画より出来が悪いんだ?

無駄の無い黒澤明の脚本が優れているから。

3:
人の善を信じるのが黒澤明の映画ですが、この映画でもハッキリしてます。
物語の中心になるのが、冬山。
純白の雪の中に黒い染みにしか見えない欲塗れの登場人物。
俗世間よりも物差しで測れる程度だけ、天国、神の国に近い所。
物差しで測れる程度だから、全ての犯罪者が罪を悔い改めるのでありません。
若く欲深い江島(三船敏郎)は、悪人稼業から足を洗う気配もありません。
中年の野尻(志村喬)の方は、春枝(若山セツ子)の純真さのほだされ、終盤の本田(河野秋武)とのシークウェンスへと続く訳です。

4:
志村喬は、改めて見ると笑顔が中々いい。
笑うと実に人が良さそうな笑顔になります。
善の心が芽吹いて行く野尻の役に相応しい。
この映画の成功の理由の一つが志村喬の演技力です。

5:
それに対し、映画デビューであり、敵役の江島演じる三船敏郎は演技が大雑把ですが、
荒れる心を隠しきれない江島の雰囲気を十分に漂わせています。
大雑把な演技を雰囲気で補うのは、終生変わらなかった様です。

6:
さて、江島が持っている拳銃がどう見てもブローニングM1910
オマケにスライドが前後に動かせる(@_@)し、
スキー小屋で江島が手入れしてるカットや、後半でグリップが写るカットでは、グリップに「FN」のロゴマークが本物以外考えられません(@_@)。

当時はモデルガンなんて有るはずもなく、本物以外考えられません。
99.999%の確率で本物。

7:
無い物ねだりをすれば銀行強盗で手に入れた現金の行方。
本田、春枝、スキー小屋の爺のものになると痛快なサスペンス作品になったところ。
または江島が野尻を撃ち殺したと思ったら札束のおかげで助かったとかね。

まぁ、この辺は小狡い性格のチンピラのCYPRESSならではの考えで(笑)、
善良な黒澤明には無理だろうなぁ。
バカにしてる訳ではありませんよ。




タグ 志村喬 黒澤明 三船敏郎 谷口千吉 ブローニングM1910



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『野良犬』その1

★簡単な紹介

○公開
1949年10月17日

○上映時間
2時間2分

○スタッフ
脚本:黒澤明、菊島隆三
演出:黒澤明
撮影:中井朝一
照明:石井長四郎
音楽:早坂文雄
プロデューサー:本木荘二郎

○出演
三船敏郎(村上刑事)
志村喬(佐藤刑事)
木村功(遊佐)
淡路恵子(並木ハルミ)
三好栄子(ハルミの母)
千石規子(ピストル屋のヒモ)
東野英治郎(桶屋のおやじ)
千秋実(レビュー劇場の演出家)
伊藤雄之助(劇場支配人)
山本礼三郎(本多、本名立花)


★評

1:
前回観たのは、20数年前(汗)。
だもんで殆ど忘れていました(汗)。

2:
面白いですね。

ただ気になる、目に付く誇張し過ぎのカット二ヶ所。
まず、並木ハルミ(淡路恵子)が自宅アパートで母親と村上刑事(三船敏郎)の前で遊佐(木村功)に買ってもらったドレスで踊るカット。
次に遊佐に撃たれた佐藤刑事(志村喬)に手術中、手術室のドアに縋り付いて絶叫する村上刑事。

2:
それでも、こんな所を殆ど気にさせない巧い脚本。
何と言っても一番巧いのは、犯人まで簡単に辿り着かない点。
観客の興味と集中力を最後まで保ち続けています。

主役の佐藤刑事と村上刑事の描写も巧い。
ベテランの佐藤刑事の落ち着き振りと捜査が仕事なので感情的にならず淡々とこなす姿。
新人村上刑事の熱意は有っても、白々しい行き過ぎた正義感が無い点。

3:
殆ど出て来ない遊佐を演じた木村功が中々巧い。
心の弱さ、落ち着きのなさ、中々見事。

4:
最後の村上刑事と遊佐のシークウェンス。
追う方と追われる方の違いは有りますが、雑木林、叢、沼(→DVDデラックス版の付録解説本のチャプターリストでは「水溜り」)で同じ様に汚れる二人。
一人は刑事、もう一人は強盗殺人犯。
表す事は同じ経験をしながらも、全く反対の生き方をする事。
つまり、同じ様に復員後リュックを盗まれたのに一人は真っ当に生き、もう一人は人の道を外れました。
4-1:
二人の違いは何だったんでしょう?
脚本を書いた黒澤明と菊島隆三の答えは、次の佐藤刑事の台詞(→自宅に村上刑事を招き配給のビールを御馳走するシークウェンス):

>犯人の心理分析なんて 小説家に任せておくんだな

よく分からんと捉えて間違いありません。
そして、『天国と地獄』へと繋がっています。
(→参考 http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-664.html )

中々賢い脚本です。
へんに小賢しい犯罪心理を入れると興が冷めるだけです。

4-2:
もう一つ最後のシークウェンスに繋がるのが、掏られた自分の拳銃が淀橋の傷害事件に使われたのが分かった後、
村上刑事が辞職願を出し中島係長警部(清水元)から言われる事:

>不運は人間を叩き上げるか 押し潰すか どちらかだ
>君は押し潰される気か
>心の持ち方次第で 君の不運は君のチャンスだ
>なぜ この事件を担当さしてくれと言わないんだい

叩き上げられた村上刑事、押し潰された遊佐。

5:
最初に射撃練習場でのコルトポケットオートの射撃のカット。
本物を撃ってるみたいですゾ。

6:
最後の大原駅のロケ地が、大泉学園の駅の様です。
もしそうなら現在とエラく変わっていて目が点です(@_@)。

7:
2013年TVドラマ版とは段違いの面白さ。



タグ 黒澤明 淡路恵子 三船敏郎 志村喬 木村功



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ジャンル : 映画

『酔いどれ天使』

★簡単な紹介

○公開
1948年4月27日

○上映時間
1時間38分

○スタッフ
脚本:植草圭之助黒澤明
演出:黒澤明
撮影:伊藤武夫
照明:吉澤欣三
美術:松山崇
音楽:早坂文雄
プロデューサー:本木荘二郎

○出演
志村喬(眞田)
三船敏郎(松永)
山本礼三郎(岡田)
木暮実千代(奈々江)
中北千枝子(美代)
千石規子(ぎん)
進藤英太郎(高浜)
殿山泰司(ひさごの親爺)
久我美子(セーラー服の少女)
堺左千夫(ギターの与太者)



★評

1:
三船敏郎(松永)と志村喬(眞田)、最初から二人共訛りが目立つなぁ。


2:
それでも最初から演出が素晴らしい。
酔いどれ天使の眞田医師、かなりヤケクソな生活を送りながらも医師としての基本を守っています。
患者を治療するだけでなく、思い遣る事です。
この思い遣りと医師としての能力と自覚を表すのが白衣の一番下のボタンが掛けてある事。

他の記事でも書きましたが、
(参考→ http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-1166.html )
白衣の前は開けないものなのです。
眞田医師は白衣の一番下のボタンだけを掛け、前を開けていません。

松永やヤクザからの脅しにも怯まないのも、白衣の一番下のボタンのおかげで説得力が出て来ます。

流石黒澤明、私の様な素人が言うのはおこがましいですが、手抜きが有りません。
凄いね。


3:
眞田医師も松永もやたらと怒鳴ります。
少々辟易する程怒鳴ります。
この演出の目的は?
第二次大戦が終わってから3年しか経ってない時を舞台にしてますから、
観客に色々想像させます。
3-1:
眞田医師なら、元軍医でしょうか、それも将校待遇、資格の。
命を救えなかったり、手足を切断せざるを得なかった多くの兵士。
戦後の物資不足のために、やはり救えなかったり、真面な治療が出来なかった多くの一般市民。
こういう状況を作り出したお偉方への怒り、医師である事の空しさ、着ている物や風貌だけでなく怒鳴り声からも想像出来ます。
3-2:
眞田の方は間違い無く復員軍人でしょう。
上官の不条理な鉄拳制裁、戦死した戦友、自分だけが生き残った運命の悪戯等、
現役ヤクザとはいえ、生きる事の空しさと怒りと不条理を感じないはずはありません。


4:
松永と眞田医師や飲み屋「ひさご」の女ぎんとの溝は結局埋まりませんでした。
この関係が改善されそうな場面は松永が革のトレンチコートを着て、眞田醫院を訪れる場面。
この場面では松永と眞田医師の立ち位置が変わります。
ここ以前では、
右(下手):眞田医師
左(上手):松永

それがこの場面では、
右(下手):松永
左(上手):眞田医師

画面上で眞田医師が奥へ移動し前後の距離は有りますが、二人の左右の距離が縮まります。
この場面では眞田医師が松永がレントゲン写真を持ってきているのを知らず、松永の真意も分かりません。
前回訪れた時と同様に取っ組み合いになり喧嘩別れになります。

中々興味深いシークウェンスです。
松永はヤクザですから、相手に頼んだり乞うと言う事が出来ません。
弱みも見せる事ですから、「力が第一」のヤクザの世界では相手に付け入れさせる隙を見せる事になるからです。
眞田医師の方は、相手は人の道を外し医者の言う事を聞くはずのないヤクザだと決め掛かっていますから、相手の真意を考えようとしません。

眞田医師は医師として致命的な間違いを犯しています。
松永の方は正に、身から出た錆、自業自得、です。


5:
最後から2番目のシークウェンス。
松永と岡田の決闘。
逃げる松永がペンキが入った缶を投げ、ペンキがぶち撒かれます。
色は多分白。
5-1:
白→白衣→眞田医師→「眞田先生、助けてくれ!」
5-2:
白→白旗→降伏→「俺の負けだ、岡田の兄貴」
5-3:
白→白装束→死装束→死を覚悟した松永
5-4:
ペンキは塗るための物であって、ケンカや決闘に使うための物ではありません。
ヤクザと言う無駄の象徴。

6:
ドナルド・リチーの『黒澤明の映画』(現代教養文庫初版)p,121から、

>ぼくがこの映画を作ったのはヤクザ否定のためです。
つまり、やつらが人間としてはどんなに愚かな者かを見せてやるのです。

6-1:
だから松永は眞田医師から酒を飲むなと言われた事と出所した岡田から俺の酒を飲めねぇってのかと言われた事を比べると、
岡田の方を選んだんです。
眞田医師の思い遣りが分かり、何とかしようとしても出来ないんです。

物語の中の松永には気の毒ですが(笑)、ヤクザの足を洗えないおかげで物語に深みが出て面白くなりました。
6-2:
そして、松永が無駄に死ぬだけだといくらなんでも殺伐とし過ぎるので、人物の対比として登場しているのが、
久我美子演ずる「セーラー服の少女」です。
清楚な外見と結核に打ち克った強さ、松永と正反対。
また眞田医師と結核に克ったらあんみつを奢ってと約束。
この約束だけだと台詞としての効果が弱いのですが、
眞田医師があんみつをどこで売ってるのか知らないのが凄くいい。
あんみつの様な甘く心休まるものが人生に存在している事を眞田医師が忘れてしまったのを表しています。
今迄の眞田医師の生活がどれ程荒んでいたか、表しています。
実際のところ、松永と同じ位荒んだ生活をしていたのか、分かります。
勿論松永と違いヤクザではなく医者ですから、救えなかった患者が大勢いて自分では気が付かない内に心が荒んでいたのです。
岡田が眞田医師の自宅に押しかけ美代を返せと凄む時、

>何言いやがる 一人前の人殺し面するな
おまえよりおれの方がよっぽど殺してるよ!

これが最後のセーラー服の少女とあんみつに繋がっているのです。

そして希望が無い訳では無い終わり方になっていて、映画の後味を良くしています。


7:
各部を観ると他の映画へ繋がってますな。
沼→『天国と地獄』のドブ川
松永と岡田の決闘→『羅生門』の多襄丸と金沢武弘の戦い


8:
『はだしのゲン』中公文庫版第5巻p,142にも『酔いどれ天使』が出て来ます。



タグ 植草圭之助 黒澤明 伊藤武夫 吉澤欣三 早坂文雄 志村喬 三船敏郎 木暮実千代 千石規子 久我美子


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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

ドナルド・リチー氏逝去

2013年2月19日(火)、ドナルド・リチー氏が東京都内の病院で亡くなりました。
御年88歳。

あの『黒澤明の映画』の著者です。

私が映画を熱心に観始めたのは、働き出してからで、評論等映画関係の本は殆ど読んでいません。
読みたいんですが、映画の本を読む時間が有ればその分映画を観る方にずっと使ってきました。
通勤の時間に読む事は可能ですが、英語の読書に使っていました。
その通勤時間も最近は睡眠の時間に使っているので(笑)…

映画に夢中になり始めた頃は、PCとネットが存在する以前の事で、Amazonなんかも影も形も無く映画関係の英米の本も今と比べると冗談みたいに高く、
英語の教科書として買う気になりませんでした。

そんな私が買った映画評の本に一つがリチー氏の『黒澤明の映画』(社会思想社刊、現代教養文庫版、1991年5月15日初版第二刷発行)。
なぜ買ったかよく覚えてませんが、黒澤明の映画の本だし、おそらく次の帯の文に惹かれたと思います。

>最新作『八月の狂詩曲』まで全作品を徹底分析した黒澤研究の決定版。世界の“クロサワ”への讃歌であり批判の書でもある。

>「八月の狂詩曲」まで全作品、黒澤研究の最高峰!

この謳い文句に嘘偽り全く有りません。
徹底的に分析し研究してあります。
私がブログでやってる「右(下手):だ、左(上手):だ」なんてのとは段違いです(溜息)。

なんと言っても、私なんかとは素養が違い過ぎます。
更に凄いのが、原著の初版が出たのが、1965年。
DVDどころか、家庭用ビデオなんか影も形も無かった頃に書かれています。
静止画や繰り返し再生なんか絶対不可能な上映を観て書いている訳です。
何回かは観たのは間違いないでしょうが、細部と全体に配る関心と注意力が桁違いに大きく、強く、圧倒されます。

ビデオ世代以前の映画評論家の底知れぬ実力に畏怖するようになったのは、このリチー氏の『黒澤明の映画』を読んでからです。
この世代の方には全く敵いません(溜息)。

もう一つ圧倒され、息を飲むのが、1953年以来東京在住で、実際に撮影現場へ何回か行っている事。
黒澤ファンの私としては、垂涎の涎が止まりません(笑)。


今頃リチー氏は、黒澤、小津、溝口と地上では話せなかった事を話し合い、大いに盛り上がってるのではないでしょか(^.^)?

合掌

Requiescat in pace


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『野良犬』2013年版

★簡単な紹介

○放送
2013年1月19日
土曜日 午後9:00~11:20
TV朝日系

○スタッフ
脚本:黒澤明菊島隆三
脚色:池端俊策
演出:鶴橋康夫
撮影:宮田伸、福澤亮介
照明:藤川達也
音楽:中西匡
プロデューサー:黒田徹也(TV朝日)、飯田爽(TV朝日)、秦裕子(ROBOT)

○出演
江口洋介(村上刑事)
柄本祐(柳下銀次)
中村獅童(重山、会社社長)
永瀬正敏(遊佐、村上のかつての親友)
広末涼子(アキ、ジャズ歌手)


★評

なんで黒澤明の白黒映画をカラーで撮るんだろう?
1949年、昭和24年の物語の2013年に移すのは無理が有り過ぎ。
広末涼子がジャズを歌うってのも、かなり無理が有る。
広末は演技の方は問題無くても、
黒人にも魂は有るか?とか言われ二足歩行の家畜としてアメリカで扱われた人々の声を広末の声と歌唱力で表現出来るか?

不安材料多数=佳作になる可能性低下(涙)

1:
最初のシークウェンスから駄目だね(怒)。
なんで今時エアコンの無い所が麻薬窟になるんだ?
騒いでる音が筒抜けじゃん。
やれやれ。
駄作の予感濃厚(涙)。

2:
村上刑事の娘がピアノで練習する曲が『聖者の行進』。
ジャズだね。
しかも、葬送行進曲。
あらあら、村上刑事、幸先悪い(笑)。

3:
銀次を見つけ袋叩きにする村上刑事(怒)。
あ~、暴行傷害の現行犯(怒)。

次にシークウェンス。
銀次の取り調べ。
暴行を繰り返す刑事たち(怒)。

馬鹿馬鹿しい(怒)。

駄作(怒)。

失敗作(怒)。

開始30分時点で書く気失くす(怒)。

なんで刑事は自分の身に危害が加えられないのに一般市民、納税者を袋叩きにしていいんだろう?(怒)

冤罪の温床の駄作刑事、警察ドラマ。
目的が手段を正当化させる手抜き脚本。

これだから警察系ドラマは大嫌い。
やってる事が水戸黄門から全く進化していない。

ここ以降も欠点が途絶えることないんでしょう。

やれやれ(溜息)。

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ジャンル : テレビ・ラジオ

『悪い奴ほどよく眠る』

★簡単な紹介

○公開
1960年9月4日

○上映時間
2時間31分

○スタッフ
脚本:小国英雄、久板栄二郎、黒澤明、菊島隆三、橋本忍
演出:黒澤明
撮影:逢沢譲
照明:猪原一郎
音楽:佐藤勝
特殊技術:東宝技術部
プロデューサー:黒澤明、田中友幸

○出演
三船敏郎(西幸一)
森雅之(岩淵、公団副総裁)
香川京子(西佳子、岩淵の娘)
三橋達也(岩淵辰夫、岩淵の息子)
志村喬(守山、公団管理部長)
西村晃(白井、公団契約課長)
加藤武(板倉、西の友人)
藤原釜足(和田、課長補佐)
菅井きん(和田友子、和田の妻)
笠智衆(野中検事)
宮口精二(岡倉)
中村伸郎(建築会社顧問弁護士)
藤田進(刑事)
田中邦衛(殺し屋)
土屋嘉男(事務官)


★評

この映画も前回観たのは、ビデオだもんなぁ。
1990年頃から2006年の広末版『愛と死をみつめて』までの空白の長かった事を改めて実感(^_^;)。
久し振りに観ると…

1:
面白い。
2時間30分もあるのに、途中で退屈させない巧さ。
少々大袈裟な演出が有るんですが、あまり気にならず最後まで観てる人間の集中力が途切れません。

2:
主人公西幸一(三船敏郎)の設定が良い。
『赤ひげ』の主人公新出去定(三船敏郎)と同じく清濁併せ呑む正義漢なんです。
だから白々しい正論や理想論を言わないのが大変心地いい。
おまけに時代設定がいい。
終盤の舞台になる空襲で破壊された軍需工場跡が示す様に西の復讐心に燃える正義感に現実感が有ります。
死んでもおかしくなかった空襲で助かり、少年兵として徴用され死んでもおかしくなかった西と板倉(加藤武)ですから、
生き残った日本人として日本を良くしたいと言う気持ちの強さと、
死んだのと同じと思い命懸けで不正と戦う決意と度胸に説得力が有ります。
60年後の現在日本で同じ物語を作ろうとしても、心の問題でかなり無理が有ります。

3:
それにしても、この映画が作られた昭和35年にまだ空襲で破壊された大きな工場が残っていたんですねぇ。
新鮮な驚きでした。

4:
終盤の公団の不正隠しのために家族よりも仕事を選んだ岩淵副総裁(森雅之)は、これまた説得力が有ります。
悪事の特徴の一つがよく表れています。
善には「陰徳」や「陰徳あれば必ず陽報あり」と言われる様に表だってやらなくてもいずれ分かるものです。
ところが悪は「天網恢恢、疎而不失」(=天網恢恢疎にして漏らさず)と言われる様に人の力で暴くのは難しく神頼みの面が非常に強い。
ルールや規則、道徳、法律無用の悪は善より遥かに強力ですから、当事者が黙っていれば決してバレることはありません。
金の力が現在より遥かに強力な50年前の日本で10億円単位の裏金が動くんですから、金の力に勝てるはずがありません。
悪の強さは良心の呵責を忘れさせるために、特に気が弱い当事者にさらに金を使わせる力が有ります。
この映画なら岩淵副総裁が娘を失った悲しみを忘れるためと娘の生活費と治療費のために、さらに悪事に手を染めるのは目に見えています。
そのためには岩淵副総裁は今回の不正を決してバラすことはありません。

5:
この映画のもう一つ巧みな点は、岩淵副総裁が首謀者ではなく、さらに上の人間がいる事を明確にしその人間を出さなかった事。
終盤に岩淵副総裁が電話を掛ける場面で「外遊」という言葉から想像させる様に現職の大臣が首謀者であると思わせます。
なんのために、間違いなく10億円単位の金がその大臣らしき人物に必要か?
その点は観客の「想像力にお任せ」の脚本にしてあります。
ここでも悪の強力さを表しています。

6:
さて今度は欠点。
特に目に付くのが白井公団契約課長を演じた西村晃
西の策略で自分の鞄の中に500万を入れられたのを発見してから以降の表情と化粧がチャップリンだゼ(溜息)。
悪い奴ほどよく眠る』を一人で体現してるのが、死んだはずの和田課長補佐(藤原釜足)を目撃し明らかに不眠になってる白井だからなぁ。
演出の意図は分かりますが、やり過ぎなのは間違いありません。
それでも、これ位でいいのかな?
黒澤明は『生きる』でも宮口精二が演じたヤクザの親分にも同じ事やってましたからなぁ。
もう一つが犯罪の証拠を残し過ぎている事。
特に最後の西に関する場面では、薬用アルコールの空き瓶と注射器と西のコートを残すのは板倉に岩淵組の悪事を説明させるために必要ですが、
現実には犯罪の物的証拠を残すはずありません。

7:
では最後に思いつくままに。
善悪に関係無く会社のために全力を尽くす岩淵副総裁は、復讐と正義感に燃える西とベクトルの方向が180度違うだけで気概や情熱は同じ。
黒澤明の映画で三船敏郎がメガネを掛けたのは、この映画だけ。生真面目そうでお堅い雰囲気を漂わせ中々宜しい。いかにも公団の職員て感じです。

色々書きましたが、上映時間の長さを感じさせない、退屈とは無縁の面白い映画です。


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テーマ : 映画評価
ジャンル : 映画

『用心棒』

★簡単な紹介

○公開
1961年4月25日

○上映時間
1時間50分

○スタッフ
脚本:菊島隆三、黒澤明
演出:黒澤明
撮影:宮川一夫
照明:石井長四郎
美術:村木与四郎
剣技:久世竜
剣道指導:杉野嘉男
音楽:佐藤勝
プロデューサー:田中友幸、菊島隆三

○出演
三船敏郎(桑畑三十郎)
仲代達也(新田の卯之助)
司葉子(小平の女房、ぬい)
山田五十鈴(清兵衛の女房、おりん)
加東大介(新田の亥之吉)
志村喬(造り酒屋徳右衛門)
夏木陽介(百姓の子倅)
東野英治郎(居酒屋の権爺)
藤原釜足(名主、多左衛門)
藤田進(用心棒、本間)
西村晃(無宿者、熊)
加藤武(無宿者、瘤八)
中谷一郎(凶状持ち1)
堺左千夫(八州廻りの足軽1)
土屋嘉男(百姓、小平)
ジェリー藤尾(賽の目の六)
天本英世(清兵衛の子分、弥八)
河津清三郎(馬目の清兵衛)
太刀川寛(清兵衛の倅、与一郎)
羅生門網五郎(丑寅の子分、かんぬき)
渡辺篤(棺桶屋)
山茶花究(新田の丑寅)


★評

黒澤明の娯楽映画の代表作。
今迄何回観ましたかねぇ…
山田五十鈴、津島恵子と最近相次いで亡くなりましたので久し振りに観ると…

1:
ふ~ん、オヤジ達しか出ない映画。
若者と言える風貌の登場人物が一人も出て来ません。
しかもそのオヤジ達が中々の雰囲気で宜しい。
新田の亥之吉の加東大介が一番実力を発揮してるんじゃないでしょうか?
居酒屋の権爺の東野英治郎の小言としかめっ面、棺桶屋の渡辺篤の気弱さ、非常に宜しい。
今回新たに気付いたのが初代水戸黄門を演じた東野英治郎の演技力。
権爺は桑畑三十郎に負けない存在感が有り、仲代達也演じる卯之助を完全に圧倒し喰ってます。
桑畑三十郎を演じる三船敏郎は何回観てもカッコいいし強そう。
その理由はヤクザや凶状持ちと違い、やたらと刀を抜く事がないし、卯之助みたいに短銃を見せびらかす事もないから。
これは『雨あがる』で寺尾聰が演じた三沢伊兵衛へ繋がってますな。
(参考→『雨あがる』http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-822.html )

2:
馬目の宿のオープンセットはかなりの大きさ。
ヤクザの縄張り争いと名主の座を争う空虚さを表し、『蜘蛛巣城』での蜘蛛巣城のセットの考えを引き継いでいるのでしょう。
(参考→『蜘蛛巣城』http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-400.html )

3:
音楽が他の黒澤映画と違いかなり物語と連動、同期し、物語を強調しています。

4:
三十郎の出刃包丁が卯之助の短銃を圧倒するのは、卯之助の練習量を想像すれば説得力が有り、巧い演出です。

5:
権爺が象徴するのは、間違いなく「善」でしょう。
それも権爺の生業居酒屋が表す、「力の無い善」です。
馬目の宿とそこに暮らす人々のために何かをしたいのですが、ヤクザ達の暴力も無ければ造り酒屋と絹問屋の金も有りません。
そのために馬目の宿の「実力者」に対し何も出来ないのです。
権爺の常に怒っている様な喋り方は自分の無力を分かっていてそれに苛立っているのを表しています。
「善」と正義感が馬目の宿で一番強いのが権爺で、この堕落した宿場で目立って当然です。
この権爺を存在感で演技したのが、東野英治郎です。
配役の成功であり、見事に期待に応えました。

東野英治郎、大した役者です。

6:
ただ映像に『羅生門』、『蜘蛛巣城』、『七人の侍』、『隠し砦の三悪人』、『赤ひげ』みたいな視線を捉えるカットが無いのが残念。
ひょっとするとこれらの作品と違い映像中心ではなく、音楽の力を利用したい演出だったのかもしれません。
映像に冴えが無くても、桑畑三十郎はカッコいいし権爺の存在感は目に気持ちいい。
観て損の無い娯楽映画です。


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テーマ : 映画評価
ジャンル : 映画

『赤ひげ』

★簡単な紹介

○公開
1965年4月3日

○スタッフ
原作:山本周五郎
脚本:井出雅人、小国英雄、菊島隆三、黒澤明
演出:黒澤明
撮影:中井朝一、斉藤孝雄
照明:森弘充
美術:村木与四郎
音楽:佐藤勝
プロデューサー:田中友幸、菊島隆三

○出演
三船敏郎(新出去定)
加山雄三(保本登)
山崎努(佐八、車大工)
香川京子(狂女)
東野英治郎(五平次、大家)
志村喬(和泉屋徳兵衛)
笠智衆(保の父)
田中絹代(保の母)
杉村春子(娼家の女主人)
西村晃(家老)
藤原釜足(六助、蒔絵師)


★評

黒澤明の最後の白黒映画

1:
私の友人がヒューマニズムでベタベタの映画と言っていて、出来の良さを期待しないで観たら、
「DVD、欲しい」と途中から思いました。
中々の出来の良さ。
見応えが有り、面白い。

2:
最初のカットから巧く、小石川養生所の門が中々巧い作りになってます。
鳥居の一番上の島木(と笠木)が無い形。
つまり神域でありながら神域になりきれてない場所なんです。
まず町奉行の支配下であり神社の寺社奉行の支配下ではありません。
お上から経費三分の一削減とか通い治療の停止とか言われるし、赤ひげ先生は下劣なことを金持ち相手にやります。
しかし場所は坂の上にあると最初の保本登(加山雄三)が養生所を訪れるカットで伝えてます。
俗界よりは一歩神に近い場所であると伝えてます。
当然、そこの所長の新出去定(三船敏郎)がどんな人物であるかも最初に無言で伝えてます。

最初のカットからこれだけ気合を入れて作ってありますから、駄作になるはずがありません。

3:
室内のカットも照明を工夫してます。
強い照明を一ヶ所入れ陰を強調しロウソクの灯りを再現しています。
実際にロウソク一本でこんな照明になるはずありませんが、
陰を利用してロウソクを再現しようとする試みは成功してますし、大変好ましい。

4:
杉村春子、心の醜さ100%全開の「援助交際」の女大将になってます。
特に顔付きに心の醜さが溢れ文句無し。
流石です。
オマケに大根で四回も殴られた(笑)。あの大女優を殴るとは(笑)。
藤原釜足(六助)の臨終の演技、本当に息が止まりそうに見えます。

5:
興味深いカットが心中の犠牲になった長次(頭師佳孝)の回復を祈り、賄いに女達が長次の名前を井戸の底に向かって叫ぶ場面。
井戸の中の壁を写し徐々にカメラが下に向き最後に水面に映る女達の顔になります。
水面に映る賄い女達のカットの時、水面にカメラが映りません。
どうやって撮ったんでしょう?


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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

『影武者』

★簡単な紹介

○公開
1980年4月26日

○スタッフ
脚本:黒澤明、井出雅人
演出:黒澤明
演出部チーフ:本多猪四郎
アドバイザー:橋本忍
撮影:斉藤孝雄、上田正治
撮影協力:中井朝一、宮川一夫
美術:村木与四郎
照明:佐野武治
音楽:池辺晋一郎
武家作法:久世竜
馬術指導:白井民平
騎馬訓練:長谷川敏
プロデューサー:黒澤明、田中友幸
外国版プロデューサー:フランシス・フォード・コッポラ、ジョージ・ルーカス
アシスタント・プロデューサー:野上照代

○出演
仲代達矢(武田信玄/影武者)
山崎努(武田信廉)
萩原健一(武田勝頼)
根津甚八(土屋宗八郎[近習」)
大滝秀治(山県昌景[侍大将])
隆大介(織田信長)
油井昌由樹(徳川家康)
桃井かおり(お津弥の方[側室])
倍賞美津子(於ゆうの方[側室])
志村喬(田口刑部)
藤原釜足(医師)
阿藤海(雨宮善二郎[近習])


★評

1:
ん〜、決してつまらない作品じゃないんですが、それに『七人の侍』より20分も短いんですが、
なんかねぇ。

黒澤明の白黒の時代劇と比べると、映像に視線を釘付けにするカットが無いんです。

例えば、高天神城を攻める夜の場面なんかは、屋外で夜撮ったのが分かりいいんですが、

高天神城が燃えてると思わせるカットが赤い照明を使ってるだけ。どう見ても燃えてる様には見えず単なる照明。
撮影協力に宮川一夫(『羅生門』、『用心棒』)と中井朝一(『七人の侍』)がいるのに、こんな酷いカットが有り愕然としました。
まぁ、撮影が悪いだけじゃないんのは分かりますが。

また最後の長篠の戦いの場面も駄目だなぁ。
『西部戦線異常なし』の戦闘場面に全く敵ってません。
緊迫感、緊張感、恐怖、興奮、無駄、こういうものが画面から全く伝わってきません。

それから火縄銃は黒色火薬を使いますから発射後の煙が凄くて、この映画の銃の数だと諏訪湖の場面の霧並の煙になります。

これで美しいカットが一つでも有れば、印象が変わるんですが無し。

2:
これが白黒だったら、おそらく、もっとキレイな映像になった気がします。

3:
血気盛んで先走りがちな武田勝頼を演じた萩原健一。
喋りが一本調子でイマイチですが、巧い具合に血気盛んで先走りの感じが出てます。

4:
役者陣だけでなくスタッフもこれだけの粒揃いを揃えながら、この程度の出来具合では、特に映像ですが、失敗作と言っていいでしょう。
残念至極(涙)。


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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

『醜聞 スキャンダル』

★簡単な紹介

○公開
1950年4月30日

○スタッフ
脚本:黒澤明、菊島隆三
演出:黒澤明
撮影:生方敏夫
照明:加藤政雄
美術:浜田辰雄
音楽:早坂文雄
プロデューサー:小出孝

○出演
三船敏郎(青江一郎)
山口淑子(西条美也子)
志村喬(弁護士 蛭田乙吉)
千石規子(蛭田正子)
小沢栄(編集長 堀)
青山杉作(片岡博士)
清水将夫(裁判長)


★評

1:
青江(三船敏郎)「ヴラマンクの真似してる」
青江がバイクに乗ってるのをヴラマンクの真似をしている。
流石黒澤明、モーリス・ド・ヴラマンク(1876~1958)を知ってる!(^^)!。

2:
堀編集長(小沢栄)が蛭田弁護士(志村喬)を川崎競輪場に誘い好きなだけ賭けさせるねぇ。
ヴラマンクも若い頃プロの自転車選手でした。
この辺も黒澤明、知ってたんだろうなぁ。
だから競馬にしなかった、と愚考。

3:
青江、クリスマスに蛭田家で『聖夜』をオルガンで弾く。歌うは西条美也子(山口淑子)。
ヴラマンクもヴァイオリンを弾き、音楽を教えたりヴァイオリンで稼いでました。
兵役では軍楽隊に所属。
この辺も黒澤明、知ってたんだろうなぁ。

4:
ヴラマンク、
1943年『生前の肖像』を出版。
開放の際に政治的なスキャンダルを巻き起こす。
1944年8月、逮捕され裁判にかけられたが、48時間後に釈放される。
~読売新聞社刊 ブラマンク展(1982年)図録から~

つまり、
モーリス・ド・ヴラマンクがモデルになってるのは間違い無いでしょう。

5:
弁護士資格剥奪間違い無しの情けない蛭田弁護士を演じる志村喬
せこさ、小心さ、情けなさ、文句無し。

しかし、最後の裁判の場面は、全く駄目。
「本当のことを言ってるかどうか、僕達の顔を見て下さい」なんて事を言うとは、最悪(溜め息)。
この裁判のシークウェンスをまともに作れたら『十二人の怒れる男』を撃破出来たんですが…
60年前にリチャード・ノース・パットゥスンとスティーブ・マーティーニがいなかったから、ま、しょうがないか。

6:
映像は修復してあるという事ですが、キレイとは言えないところが何箇所か有ります。
フィルムが劣化してますな。


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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

『まあだだよ』

★簡単な紹介

○公開
1993年4月27日

○スタッフ
原作:内田百輭
脚本:黒澤明
演出:黒澤明
撮影:斉藤孝雄、上田正治
照明:佐野武治
美術:村木与四郎
音楽:池辺晋一郎
プロデューサー:黒澤久雄

○出演
松村達雄(百輭先生)
香川京子(奥さん)
井川比佐志(高山)
所ジョージ(甘木)
油井昌由樹(桐山)
寺尾聰(沢村)
吉岡秀隆(高山の息子)


★評

黒澤明の遺作。

1:
ん〜、長い。
平和な話ですが、長いので退屈になってます。
黒澤明のファンなので言いたくないですが、面白いとは言えません。
残念(涙)。

2:
百輭先生がなぜ教え子にあれ程慕われるのか、不明。
感受性が強い人間としての描写はいいのですが、教師を辞めた後の物語とは言え、教師としての描写が無いのが一番の欠点です。
つまり、教師としてどれ位魅力的か分からないんです。
またネコのノラが見つかった知らせが来た時、先生の家を近所の人が沢山訪れますが、近所付き合いのカットが無いので不自然、不自然。
つまり、どれ位愛すべき人間か分かりません。
先生の教え子達がどれ程先生を褒めても、観てる人間には「それで?」
このため感情移入が出来ないし、上映時間が必要以上に長く感じます。

3:
それでも、オープンセットは見事です。
昭和18年の百輭先生の自宅と付近の町並み、空襲で家を失った後の小屋、空襲の焼け跡、戦後の町並み、新たな家等、
美術の村木与四郎がかなり頑張ったのが分かります。
戦後の町並みのセットに"1st CAV.DIV."(第一騎兵師団)で正解。日本に駐留してました。

(→因みに現在イラクに駐留してるし、コッポラの『地獄の黙示録』でヘリコプターがベトナムの村を攻撃する場面に出て来る師団。)

4:
黒澤明らしいのは、やはりこんな退屈な映画でもキレの有る映像が有る点。
ネコのノラが焼け跡を走るカットは猫の俊敏さと野生がよく分かり、さすが黒澤明です。


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『生きる』

★簡単な紹介

○製作
1952年

○公開
1952年10月9日

○スタッフ
脚本:黒澤明、小国英雄、橋本忍
演出:黒澤明
撮影:中井朝一
照明:森茂
美術:松山崇
音楽:早坂文雄
プロデューサー:本木荘二郎

○出演
志村喬(渡辺勘治)
小田切みき(小田切とよ)


★評

ブックオフでこの5年間で初めてDVDを発見。と同時に手にしました。

1:
『僕の生きる道』の原点。
しかし、出来具合は段違いにいい。
脚本の出来の差が誰の目にも明らかでしょう。

2:
渡辺勘治を中盤で殺した(笑)のは中々賢い。
主人公役にわざわざ体重を10kgとか20kg落とさせる必要が有りません。
『僕の生きる道』でなぜ草なぎ剛に減量させたかは、簡単明瞭。
生きる』と同じ脚本に出来ないという理由は勿論有りますが、草なぎが志村喬並の演技が出来ないからです。

小田切とよを演じた小田切みきは『隠し砦の三悪人』の上原美佐よりはいいけど、駄目、下手。

3:
しょぼくれて、地味で、口数が少なく、言葉で巧く自分の考えを表せず、気が弱い渡辺勘治。
演じた志村喬は、何回観ても巧いなぁ。
2007年のドラマ版リメイクで松本幸四郎が渡辺勘治をやりましたが、カッコ良過ぎて完全にミスキャスト。
柄本明にすべきでした。

4:
有名なブランコの場面。
行ったり来たり同じことの繰り返しの象徴です。
公園建設の関係する部署に何回も足を運ばなければならない無駄の象徴。
渡辺勘治の通夜の席で心を入れ替えて万民の為に滅私奉公するなんて酔っ払いが宣誓しても素面に帰れば同じこと。
また『ゴンドラの唄』の歌詞が表す様に、人生の短さを意識し必死に全身全霊を込めれば何かを成し遂げられると言うのも万古不易。

5:
あーだ、こーだ、書く必要が無い佳作。
通夜の席に集まった市民課職員の様に自分の普段の行いを考えてみろ、っていう映画。

6:
DVDの画質はいいとは言えません。ジャケットの断り書きの通りです。


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『雨あがる』

★簡単な紹介

○公開
2000年1月22日

○スタッフ
原作:山本周五郎 『おごそかな渇き』
脚本:黒澤明
演出:小泉尭史
撮影:上田正治
照明:佐野武治
音楽:佐藤勝
美術:村木与四郎
プロデューサー:原正人、黒澤久雄

○出演
寺尾聰(三沢伊兵衛)
宮崎美子(三沢たよ)
三船史郎(永井和泉守重明)
吉岡秀隆(榊原権之丞、近習頭)
檀ふみ(奥方)
井川比佐志(石田吉兵衛、家老)
原田美枝子(おきん)
松村達雄(説教節の爺)
加藤隆之(内藤隼人、小姓)
仲代達矢(辻月丹、剣豪)


★評

とあるブックオフで『野良犬』を発見し1週間買うのを迷ったら、無かった(涙)。
代わりにあったのが、これで迷わず購入。
TV放送を2回やりましたが、両方とも断片的にしか観てないので、改めてDVDを観ると…

1:
地味な映画ですが、いい映画。
黒澤明の映像と三船敏郎という役者には、「華」が有るのがよく分かります。
小泉尭史の映像と寺尾聰は地味ですが、現実感が有ります。
個性の違いであり、あとは、観る人間の好みの問題です。

地味な映画なので、初めは退屈ですが、徐々に面白くなって行きます。

2:
山田洋次の『たそがれ清兵衛』には敵いませんが、この映画もセットとロケ地は中々のものです。
特に河畔の木賃宿は素晴らしい。
内部、外観、内部から外部を撮る、おそらく三ヶ所違うはずです。全て褐色にまとめ、キレイなんです。
これはカラーだから出来ることで、黒澤明の全盛期には不可能でした。
それでも『羅生門』と『蜘蛛巣城』の白黒映像は溜め息が出る美しさ。

美術の村木与四郎の実力のおかげです。素晴らしいネ。

『どん底』をカラーで撮ったらこういう映像になるんでしょう。美術も同じ村木与四郎だしね。

3:
主演の寺尾聰宮崎美子が凄くいい。
善良な主人公夫妻に相応しい「外観」をしています。
3-1:
寺尾聰がいいのは、人のいい三沢伊兵衛だけでなく、剣豪の三沢伊兵衛も見事に演じているからです。
侍になると、顔が引き締まるだけでなく、体に緊張感が現れ機敏に最小限度の動きをします。
やたらと刀を振り回さず、相手に太刀筋を見切って体を動かし体力を温存しています。
動きに誇張が無いので、現実感が有り、非常に強そうに見えます。
ブルース・リーを彷彿させる動きであり、剣豪であることを納得させる「外観」なんです。
三船敏郎の三十郎は派手でカッコいいですが、寺尾聰の伊兵衛は強そうなんです。

町道場の侍達との戦いの場面は、現実感と緊迫感に溢れ、秀逸な場面です。
画期的なシークウェンスです。
間違い無く映画史に残る戦いのシークウェンスです。
そして場所が杉木立ですから、これは『椿三十郎』への敬意でもあるでしょう。

この寺尾聰の剣豪振りには、驚きました。

凄い役者です。
3-2:
三沢たよ役の宮崎美子、人柄の良さ100%の外観で申し分無し。
似た者夫婦の典型になり、これまた素晴らしい。

4:
三沢伊兵衛が永井和和泉守重明主催の御前試合を行う場所、ここが美しい。
特に背景になる建物が日本の伝統的建築美の典型で、素晴らしい。
垂直線、水平線、直線、この3種類だけで出来ていて単純で有りながら不朽の美を作り出しています。
直線と直角の美なんです。
質実剛健を尊ぶ日本人が生み出した、地球上非常に稀な美意識の表れです。

ロケ地は、彦根城の様です。

5:
映像で黒澤明を最も意識していると感じさせるのは、永井和和泉守が伊兵衛の差料を見る場面。
無銘の刀を緑の木々を背景にし写すカットです。
曇りなく光を反射する刀身を流れる様に写してます。
伊兵衛の善良で穢れ無い心を象徴するカットです。

これは黒澤明がやりそうなカット。
『七人の侍』で刀身を白く飛ばしてましたからね。

6:
最後のシークウェンスは、
川を渡る
峠を上る
峠から海を眺める

古典的とも言える変化と決心と新たな始まりの演出ですが、マンネリを感じさせないのが、ロケ地の美しさ。

峠道の途中に花が咲き乱れていますが、演出なのは間違いなく、『七人の侍』にも同じカットが有りましたから敬意の表れでしょう。
そして「何をしたかではなく、なぜしたかが大切」と言った、たよの台詞を強調する演出で、剣術指南番ではなく峠を上るという苦難を選んだ心を祝福しています。
『七人の侍』でも大した金にも武勲にもならないのに、勘兵衛(志村喬)が勝四郎(木村功)を引き連れて歩いてました。

7:
この映画や『たそがれ清兵衛』を観ると現在でも日本の自然の美しさや古典的な建築美を映像化出来るのが分かります。
『影武者』と『乱』の内容はともかく、合戦を撮れるロケ地がないのになぜ無理して撮ったんでしょう?
映像の完成度や美しさを考えれば、合戦が必要な映画を日本で撮る事は不可能です。

8:
欠点は、やはり黒澤明らしく、台詞にぎこちない部分が在ります。
永井和和泉守重明を演じた三船史郎、喋り方がイマイチ。声と喋り方が三船敏郎に似てると思ったら、息子でした。



タグ  黒澤明 小泉尭史 寺尾聰 宮崎美子 村木与四郎 たそがれ清兵衛 三船敏郎 三船史郎 志村喬 木村功





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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

『羅生門』デジタル完全版

例の家電量販店の「DVD3本\3,000」の棚の反対側、邦画DVD棚で発見。
5秒程悩んで買いました。

1:
デラックス版DVDの映像もかなり修復されていましたが、このデジタル完全版はAmazonのレビューに書いてある通りその上の品質、出来栄え。
映像の傷は皆無だし非常に鮮明です。
買って正解でした。

2:
欠点はデラックス版に付いてる素晴らしい特典映像が無いこと。
私の様なファンなら、やはり両方買わないかんでしょうなぁ。

内容に関しては、

羅生門』その1
ここ

デラックス版の特典映像に関しては、

羅生門』その2
ここ

タグ 黒澤明  宮川一夫 京マチ子 三船敏郎 志村喬 森雅之 


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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

『天国と地獄』その4

赤箱入りDVD(TDV2689 \6,000)の特典について。

1:
解説書
全55ページ。
1-1:
カラー口絵6ページ。
ポスター、立て看、劇場パンフレット、チラシを紹介。
1-2:
本文
・『解説』……佐藤忠男(映画評論家)
・『画家と詩人』……マーティン・スコセッシ(映画監督)
・『特急“こだま”撮影ミステリー』…松江陽一(助監督)
・『「天国と地獄」のとき』…山崎努(犯人 竹内銀次郎)
・『人生の記念』…佐田豊(運転手 青木)
・『「天国と地獄」製作の現場』…野上照代(記録)
1-3:
参考資料
・付記…野上照代(記録)
・DVDチャプターリスト

1-4:
役者とスタッフの話は興味深く中々面白い。

2:
特典映像。
黒澤明 創ると云う事は素晴らしい』
2-1:
インタビューを使って「メイキング映像」を作ってます。
内容は、
『三軒の権藤邸』
『特急第二こだま走る』
『犬になって犯人を追え』
『4番目のエンディング』
2-2:
ナレーション:油井昌由樹
撮影時を語るのは:
・仲代達矢(戸倉警部)
・香川京子(権藤の妻 伶子)
黒澤明
・村木与四郎(美術)
加藤武(中尾刑事)
・三橋達也(権藤の秘書 河西)
・上田正治(撮影助手)
・出目昌伸(助監督)
・松江陽一(助監督)
・斎藤孝雄(撮影)
・佐田豊(運転手 青木 声のみ出演)
・野島秋雄(美術小物)
・野上照代(記録)
2-3:
これも面白い。
中でも黒澤明の話は「撮影秘話」ではなく映画自体なので特に面白い。
スタジオの「風」だとか、列車の窓枠の反射だとか、当然の事でありまた大した事ではありませんが、細部への関心と注意力の深さに驚きました。
やはりプロは私の様な素人とはレベルが段違いです。

3:
これだけ『天国と地獄』のオマケの特典がいいと、他の作品も欲しくなります。
でも新品は高いよなぁ。

テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

『天国と地獄』その3

1:
特急こだま第2号の場面。
緊迫感、焦燥感、速度感、時間の進み具合の早さ、列車の音、見事です。
1-1:
その中でもいいのは荒井刑事(木村功)がうたた寝するカット。
捜査の厳しさ、肉体的精神的な疲労がよく伝わるカットです。
1-2:
酒匂川の場面。
引き続き緊迫感と緊張感が見事です。
1-2-1:
川を渡ると黒澤映画でも色々変わります
まず、誘拐された青木進一がいるのが東京側ですから、無事なのは確か(→こちら側=此岸=この世)。
金の入ったバッグを権藤が落とすのが反対側の岸ですから、誘拐犯の犯罪は確定しました。
また川を渡り切りましたから、このシークウェンスの前後で映画も変化します
・場所:権藤邸→外
・犯罪と捜査の主導権:犯人側→捜査陣
・映画の構成:静→動

テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

『天国と地獄』その2

1:
竹内銀次郎が誘拐した動機について。
1-1:
Amazonのレビューを見ると数人の方が誘拐の動機が全く描かれてなく、それが欠点だと書かれてます

確かに竹内は話すことも無ければ、日記に書いたりすることも有りません。
刑務所の教誨師との面会も拒み続けてます
動機らしい事は自分のアパートが冬は寒く眠れない、夏は暑く眠れない、なんて事を言うくらいです。
1-2:
なぜ脚本を書いた4人(小国英雄、菊島隆三、久板栄二郎、黒澤明)は誘拐の動機を描写しなかったのでしょう?
黒澤明の様に有能な監督が見過ごしたとは考えられません。
脚本家が4人もいたのですから、書き忘れたとは考えにくく、また加える事も出来なかったとは考えにくい。
そうなると考えられるのは、敢えて誘拐の動機を描写しなかったと考えた方がいいでしょう。少なくとも直接的な表現は避けたと捉えられます
1-3:
では間接的な表現や描写は有るでしょうか?
私には、竹内が登場する場面とアパートで新聞の誘拐の記事を調べる場面で流れる

シューベルトのピアノ五重奏曲イ長調『ます』の第四楽章

が動機を間接的に描写してるように思えます

竹内銀次郎は、魚の“ます”なんです。大多数の誘拐なんかしない普通の人間には理解出来ない“ます”、魚なんです。
1-4:
つまり、

シューベルトのピアノ五重奏曲イ長調『ます』の第四楽章

で理解出来ない誘拐の動機も表現してる、と私は捉えてます。
言い換えると、「分からない事は表現しない、描写しない」と言う事。

実は単純な事で、ある意味大したことないんですが、他の映画やドラマで見た覚えがありません。
1-5:
「分からない事を分からない事として表す」、
それを表すのがシューベルトの『ます』第四楽章。
同時に、釣師を出し抜いたと“ます”が思っても、結局は釣師の方が上手で釣り上げられる“ます”も表してます。
また“ます”(=Bach Forelle)の美しい魚体は竹内の仕事であるインターン、医療も表してるでしょう。
1-6:

シューベルトのピアノ五重奏曲イ長調『ます』の第四楽章

一曲だけでこれ程の事を表す黒澤明、やはり巨匠です。

凄い。

テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

プロフィール

CYPRESS

Author:CYPRESS
最近好きな女優は杉村春子と中谷美紀。
好きな監督は黒澤明と張藝謀。
気になる監督は堤幸彦。
山田孝之の実力が分かってきました。

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