『世界の中心で、愛をさけぶ』その111

第六弾


「その110」にも書いた通り殆どの演出について解釈し書いたつもりでしたが、
書いてないものがザクザクありまして(^_^;)。
やはり、プロの仕事には我等素人は簡単には勝てませぬ(^_^;)。
第五弾までに書かなかった演出については汗の絵文字「(^_^;)」を付けようと思いましたが、
皆書かなかったんだから付ける必要無いか(笑)。


第一話


色々その1


1:
2004年のサク(緒形直人)が涙ながらに目覚めから過労で倒れ入院まで。

1-1:
2004年のサクの勤め先は、
帝徳大学病院

…この大学名も改めて調べると書いていませんでした(^_^;)。

1-2:
サクが着てる水色のワイシャツ(→「ドレスシャツ」と書きたいとこですが、どう観ても「ワイシャツ」なんだなぁ…)、
袖口がチャンと垢で汚れてる(@_@)。
サクがどういう生活を送っているか、よく分かる演出です。

1-3:
さて、サクがこの二つのシークウェンスで着ているシャツの色が水色。
お見舞いに来た一樹(中條友彪)の幼稚園の園服の色も水色。

…「その36」の「3」では、1987年の方のウォークマンの色については、
まだ不吉な色になっていないと書きました。
…ここでは、一樹の若さから成長と希望の色と解釈出来ます。
…新たな夜明けと青空を迎えると考えられます。
…それでも、夜明け前は一番気温が下がる時間。
…「困難を乗り切らなければ希望を手に出来ない」
こういう演出です。
…サクはまだ苦労せんといかんです(涙)。

~相変らずたいへんだなぁ…~
By 英語のCYPRESS先生

1-4:
同じくサクのお見舞いに来た明希(桜井幸子)。
明希が来ているお仕事スーツが薄いベージュ。
白とも言えるベージュ。

…女性の着る物で白と言えば、結婚衣装。
…何だ、明希ってかなりサクが好きなんじゃん(笑)。

1-5:
2004年のサクのお住まい。
谷田部敏美先生(松下由樹)のお手紙によると、

〒164-0012
東京都中野区本町7-34-10-302

消印は、
宮浦中央
16.6.29

抽選番号は、
103組 460216


2:
2004年
谷田部先生の古典の授業。
日時は6月29日

お題の土佐日記、紀貫之著
テーマは「別れ」

…これの前のカットでサクへの手紙を書いてます。
…サクへ出した手紙の消印の日付と合ってます(^.^)。

…「別れ」が暗示するのは、
宮浦高校の古い校舎との別れ、
アキとの別れ
…古い校舎が取り壊されるのと同時にアキの事も思い切って忘れなさい、
と谷田部先生の思い遣り。




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『世界の中心で、愛をさけぶ』その95

第五弾

音楽の使われ方その1

さて、
ドラマや映画は映像だけでなく音でも表現しますから、『世界の中心で、愛をさけぶ』の音楽の使い方を見ていきましょう。

まず、サントラ盤のジャケット。
アキが最期に見たかったのが世界で一番青い空。だから空の写真。
アキへの鎮魂も込めているでしょうから、サクが撮ったウルルの空の方が絶対いい。DVDboxの初回特典になったアキの『ソラノウタ』の表紙に使っているのですから、これにも使って欲しかった。

ではでは

第一話

1:
冒頭、1987年、ウルルでアキの遺灰を撒こうとするけど出来ないサク
から、
2004年のサクが涙を流しながら目覚めるまで

→2曲目、「朔と亜紀」

2:
2004年、サク、谷田部先生からの手紙を読む場面
から、
病院を抜け出しラジオ局の前で倒れるまで

→9曲目、「朔と亜紀part2」のチェロの独奏

…そしてタイトルバック(黒地に白文字「世界の中心で愛をさけぶ」=喪章)になります。
…曲のタイトルは「朔と亜紀」ですから二人の関係をどんなものか、音で示しています。
…ピアノの音も、チェロの音も微笑みの結末を迎えるとは思えない音です。
…冒頭からこの様に出来がいい。『恋愛寫眞』で腕前を見せた通りですね、堤監督。今回の作曲は河野伸、良い良い。

3:
1987年、サク、自転車で村田先生の葬儀へ急ぐ

→3曲目、「君を乗せて」

…まーだ、ぼーっとしてらるサクですから、曲調が脳天気です。

4:
弔辞を読んでる時、にわか雨が降り出し濡れるアキ。そのアキに傘を差し掛けるサク。

→2曲目、「朔と亜紀」のオーボエ(だと思います)の独奏の部分

…オーボエは今日のオーケストラの木管楽器群の中で重要な楽器。音色だけでなく、アキがサクにとってオーボエの様に重要であると捉えることも出来ます。
…私の様な素人にはビックリする使い方ですが、音楽家には普通の事なんだろうなぁ。

5:
港でサクに声を掛けるアキ、からかい、傘のお礼にミュージック・ウェーブのキーリングをあげる。

→2曲目、「朔と亜紀」のピアノの独奏の部分

…サクが自転車の鍵を無くしがちなのをアキは知っていたという事ですから、前からサクのことを気にしていたか?
…または、葬儀の後、智世からサクの事を聞いたか?
…私の考えでは、智世から聞いた、です。

6:
松本寫眞館にて

→10曲目、「じっちゃんの部屋では」

…脳天気な曲調でサクのじっちゃんの人柄紹介。
…「シャトーブリエルボン」?じっちゃん、てきとーな事言ってます、絶対。
…こんなフランスの赤ワイン聞いたことないからネットで確認してもありませんでした。

7:
ホームルームの時間、議題は文化祭でやる「ロミオとジュリエット」。サク、ボウズはスケちゃんとおしゃべり。
から、
この三人が陸上部で練習中のアキ(と智世)を見てる。

→10曲目、「じっちゃんの部屋では」

…サクのお気楽な性格は3曲目の「君を乗せて」から分かり、それはじっちゃんから来ているのが10曲目の「じっちゃんの部屋では」から分かります。

8:
じっちゃんの家でミュージック・ウェーブを聞くサク。次週のテーマは「思わず涙の切ない話」。
から
葉書を書くサク(タコ焼きパパさん、父親の髪について)
そして
葉書をボウズに見せる

→13曲目、「どこへも行かない」
…、というか、自業自得でどこへも「行けない」サク(笑)。

9:
タコ焼きパパさんの前で葉書を書くサク、雨が降り始め今度はアキが傘を差し掛ける。から
二人で相合い傘で帰る
そして
「サクって呼んでもいい?」まで
→8曲目、「始まり」

…許せ、ボウズm(_ _)m
~by 森下、堤、河野、石丸、他スタッフ一同~

10:
・翌日、下駄箱の場面
・古文の授業(三角関係のお話)
・校庭で自転車に乗るサクとスケちゃん
・夜、ミュージック・ウェーブでサクの葉書が最後に読まれる
まで

→2曲目、「朔と亜紀」

11:
ボウズにサクとアキの事がバレた後
から
松本寫眞館
そして
サクがボウズから景品のウォークマンをもらう
まで

→5曲目、「愛とは」

…まぁ、恋と美味しいものは早い者勝ち(by 畑「ムツゴロウ先生」正憲)だからね。

12:
サク、景品のウォークマンを手にする
から
教室
そして
アキ、自分の下駄箱でウォークマン発見
まで

→2曲目、「朔と亜紀」

13:
屋上でサクからのテープを聞くアキ

→9曲目、「朔と亜紀part2」のチェロの独奏

14:
・アキ、サクを探し走り回る
・サクは堤防で待つ
・アキ、ようやくサク発見
・アキ、告白
・最後、2004年のサク
まで

→2曲目、「朔と亜紀」

…盛り上がるサビまで使うのはこの一連の場面だけ。





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『世界の中心で、愛をさけぶ』その77

第四弾

あらら~、書き忘れてるものがまだ、か、な、り、あります。

第一話

1:
夕方

1-1:
堤防でアキにからかわれるサク
ただのクラスメートの関係の終わり。

1-2:
堤防で告白
ま、当然か(笑)。

2:
左と右

2-1:
堤防でアキにからかわれるサク
左(上手):サク
右(下手):アキ
この時点ではアキの好意の方が強く熱く大きく、サクから得ているものの方が多いから。
アキの方がサクを好きなんです。
勿論ぼーっとしてるサクはよく分かってないはず。

2-2:
教室での席は
左(上手、窓側):アキ
右(下手、廊下側):サク
ふ~ん、出来てんじゃん(笑)。
ボウズも右側だけど、サクの後でカメラから隠れやすいから重要度が低い。つまり堤監督も森下脚本家もボウズとアキをくっつける気無し。

2-3:
「ミュージック・ウエーブ」へサクが書き投稿した葉書について説教するアキ
左(上手):アキ
右(下手):サク
アキはサクが好きで気にしてるから叱る訳です。
でも直ぐにこの位置が崩れるのはまだ恋人未満だから。

2-4:
堤防で告白した後、座る二人
左:アキ
右:サク
ん~、ここで二人の位置が決まったのかぁ…
葬儀の場面で始まり、それから色々あり、葬儀の場面の二人の位置に落ち着きました。
葬儀が取り持つ仲だからどう考えても雲行きの怪しさを暗示。

2-5:
もっと大事な場面を忘れてました。
2004年、過労で入院したサク
左(上手):点滴
右(下手):サク
1987年のアキが入院した時、またサクとアキの位置と同じ。
だから小林明希はサクに対してまだ右側(下手)。アキの変わりになってません。そして髪も以前にも書いた通り上げていてアキの場合と同じく「よそ行きモード」、「お出かけモード」。
そして二人が初めて登場する場所が病室、病院。
退院か、死か、選べます。葬儀の場面で登場する1987年の二人よりは先行きが明るい。
またここの一連の場面で滴り落ちる点滴のカットが入ります。果たして「生の戦士」を暗示しているか、否か?
よくあるカットの使い方ですからね…
暗示、としておきましょう。

3:
校庭でスケちゃんが運転する自転車に後向きで乗るサク
回ってますから悩むサク。
つまりアキから好意を持たれながらその事をボウズに言えず、どうしようと悩んでます。
左回りだから北半球から見た地球の自転と同じ。無駄に時間が流れて行く事も表わし、問題の「ミュージック・ウエーブ」が放送される時間へと繋がってます。

4:
問題の「ミュージック・ウエーブ」放送中、夜釣りをするサクとスケちゃん
何が掛かるかな、これからどうなるのかな、という事。

5:
葬儀の場面での靴
サク→白いコンバース
アキ→黒のローファー
サクは寝坊したから慌てたと解釈しておきましょう。因みにサクがアキの葬儀へ途中まで行く時は黒のローファー。

6:
インストルメント版『かたち あるもの』
は第一話では流れません。重要なものやことが無い、という事。

7:
サクの自転車のタイアの音
「その40」と「その42」で書きましたが、実は第一話の葬儀へ向かう場面で走り出した時から大きい。
第四弾でようやく気が付きました(汗)。

8:
さて葬儀の場面、弔辞で谷田部先生に指名され手を挙げるアキ
なぜアキは手を挙げるのか?
第一話で宿題にしていた一番怪しい演出。
「その35」で書いた避雷針を初め色々解釈出来ます。
例えば挙げるのが右手ですから、アキの右側に来るのは何、誰?も暗示してます(ここまでの場面を考えるとサクとボウズ。現われる時間を考えるとボウズは望み薄)
中心となる意図は「目立つ」かなぁ。これ以降で分かりますが、勉強が出来る、陸上やってる、学級委員、長身、キレイ、なアキだから。
ぼーっとしてるサクと比較、対照させてる訳です。

9:
今迄アキが蝕まれて行く第九話以降をしばらく観続けていたので、アキの元気な姿は非常に新鮮。目に優しい。





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『世界の中心で、愛をさけぶ』その37

第三弾

第一話その3

1:
冒頭のウルルの空撮はやはり16:9の画面が相応しい。
他の場面は…

2:
2004年のサクは

> 一樹「サクって ケンタッキーのおじさんみたいだよね」
明希「ん?」
一樹「僕 サクの笑ったとこしか見たことない」
明希「はー ママもだ」

→泣くが嫌さに笑って候

3:
破綻の無い二人の位置
雨の中アキを送るサク、この一連の場面では以前にも書いた通り

右(下手):アキ
左(上手):サク

です。全てのカットでこの位置。
最後の堤防の場面もこの位置ですが
「好きよサクちゃん、大好き」
とアキが言うと、一人づつ写るカットでは二人共画面中央に入ります。
そしてアキがサクに向かって
下手→上手
へ動き、二人が画面奥へ向かって座ると

左(上手):アキ
右(下手):サク

になり恋人になりました。
雨に濡れながら弔辞を読む場面から、この場面、そして結婚写真へと繋がります。
…ま、巨匠大監督なら当然か。

4:
アキはサクしか眼中になく、ボウズが入る余地皆無。サクの方もぼーっとしていながらもアキを注意深く見ています。

> サク「やりたくないなら言った方がいいんじゃないの?
「ジュリエット」
アキ「あっ わかっちゃった?」
サク「笑った顔が 何か違った」
アキ 微笑む。
「もめるの苦手なんだよね 私」

…ぼーっとしてるみたいだけど私のこと気にしてくれてるんだぁ、ちょっと嬉しいかも、フフフ…~by 廣瀬亜紀~
ってこと。サクはアキのこの気持ちを分かってるはずありません。

5:
綾瀬、肌、キレイだなぁ。象牙色の美肌。




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『世界の中心で、愛をさけぶ』その36

第三弾

第一話その2

1:


第一話で雨は「恵みの雨」です。
2004年のサクに降る雨は17年間の「乾期」の終わりを告げる雨。新しい生命(=人生)の芽吹きへと導く雨。
1987年のサクに降る雨は恋を実らせる雨。アキと付き合うきっかけになるのも雨。
「恵みの雨」を象徴するのがサクがアキを自宅まで赤いギンガムチェックの傘で送る場面。背景にあるのが田植えから間もない水田で、イネの成長のために十分な水が必要。そこに降る雨は「恵みの雨」。

2:
葬儀後、堤防でフナムシとガムのおもちゃでサクをからかうアキ。こういう物は普段から持ち歩いてるとは考えにくいですから、アキは葬儀が終わってから買いに行ったと考えるべきでしょう。
だからミュージックウェーブのキーリングより、わざわざ買いに行ったこのおもちゃの方がアキの気持ちがこもってます。アキにとってサクが可愛いからからかう訳です(→堤防でフナムシを探す振りをしてる時の笑顔から明らか)。
しかしキーリングもサクへの思いやりの表れ。エルメースよりイヂワルなんです(^_^)。
…でもぼーっとしたサクにはそこまで分かんないでしょう。

3:
ウォークマン

色が青、空の色。「空」に関するものが不吉になるのは第六話からですから、まだ希望の色。
但しボウズの怨念に少なからず触れてますから、不安が残る先行きを暗示する色、かな。




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『世界の中心で、愛をさけぶ』その35

第三弾

第一話その1

1:
目覚め

第一話では、2004年のサクは涙を流しながら目覚め、1987年のサクは目覚めると葬儀へ参加するのを忘れていました。
二人が目覚めた時にあるものが「死」=アキ。
二人共「死」へ向かって動き始めます。2004年のサクは「死」と決別するため、1987年のサクは「死」と出逢うために。

2:
ガラス瓶入牛乳

1987年のサクが目覚めた後、最初にするのがガラス瓶入牛乳を飲む事。
このガラス瓶が、不自然、怪しい。1987年ならどう考えても紙パック入りでしょう。
直ぐに結び付くのが2004年のサクが目覚めた時に手にするアキの遺灰入りガラス瓶=携帯クリーンユニット。
牛乳→カルシウム→骨(→まだ成長中のサク)→遺灰。
牛乳=白、遺灰=灰色→無彩色。
成長するサク、つまり時間が進むその先にあるもの、サクが生きていくと出逢うもの、は
遺灰=死=アキ
…こういう具合にサクの運命はドラマが始った瞬間に決定済。

3:
…このままだとサクがかわいそうなので、第一話の最後でアキが「好きよサクちゃん、大好き」、と好展開。
…それとも逆に、第一話からうまく行き過ぎだから、後は悪くなるのみ、か?

4:
『アッコにおまかせ!』

ですね、1987年のサクが目覚めた時家族が観てるTV番組。

5:
手を挙げるアキ

弔辞を読む前、谷田部先生から紹介された時、なぜアキは手を挙げるのでしょう?
返事だけで十分ですから、非常に不自然。第一話の中で一番不自然な演出です。
直ぐに思い付くのは
避雷針
つまり過酷な運命を無意識に自ら引き寄せている、という事。そしてもう一つ引き寄せられたのがサク。
…、と考えても何か違う様な感じ、考えておきます。




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『世界の中心で、愛をさけぶ』その18

第二弾

第一話その1。

1:
左手

雨に濡れながら弔辞を読むアキに傘を差し掛けるサク。アキの右側に立ち左手で傘を持ってます。
そして冒頭のウルルで遺灰を撒けず、握るのも左手。
でもサクが「思わず涙の切ない話」の下書きをするのは右手。左利きではありません。
ぜーーったい、左手には意味がある。
DVDboxの箱に印刷されてる二人の結婚写真を見れば明らか。

右(下手):サク
左(上手):アキ

つまり二人の結び付きを表します。葬儀の場面は「死が二人を分かつ日迄」を暗示しますが、左手で遺灰を持ってる限りサクはアキを忘れられず離れられない、という事。
最終話で遺灰を撒くのは右手。

2:
相合い傘

サクが左側で右手でアキの傘を持ちます。
ん~早くも不吉な雰囲気の「左手」。同時にまだ恋人未満も。

3:
川を渡るスケちゃん、でもサクとボウズは橋の上

3-1:
橋は変化の象徴としてよく使われます。
橋の上:考えている、悩んでいる、迷っている
彼岸:未来、新しいこと
此岸:過去、古いこと
、と、こんな具合。

3-2:
スケちゃんはアキではなく智世が好きらしい。ボウズはアキが好きだからサクに手伝えと言い、サクもアキが好きらしい。
「初恋物語」の始りでの男の子三人の気持ちを表す位置です。でも葬儀の場面でのサクとアキの立ち位置から結論は明らか。
すでに此岸を離れた三人。そして三人が進む道は山へ向かってますから、暗示するのは「険しい」日々が待ってる事。

4:
眼鏡

ボウズの眼鏡が黒いセルフレームで大きめレンズ。正確に1987年を再現。またレンズが入ってないのか、レンズが光を反射しないのも良い。

5:
カメラ右回り

屋上でサクのテープを聞くアキ。
「俺は
「廣瀬がいなくなるのが
「何よりも 一番切ない」
を聞くと右回り(上手→下手)。好きな相手から告られれば「有頂天」になって当然。

6:
「第1位
あの日 傘を差し掛けてくれた松本朔太郎」

あの日=葬儀→サク、私を看取ってね、を暗示。

7:
最後

歩き始めた2004年のサク。交差点の先はまだまだ遠いけど、大きな第一歩。

8:
二人の絆を表すサクの左手。死んだアキから離れられない事を表すサクの左手。過酷な人生を暗示。
…大変だなぁ、サク~by俺~




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『世界の中心で、愛をさけぶ』その2

第一弾

第一話その1

1:
アキの紹介が小説と全然違う

アキの描写しかない第一話。あの阿●小説からここ迄話を膨ませてるんだぁ…感心感心。
アキの人柄は堤監督の好みか、森下佳子脚本家が男の好みをよく知ってるからか…頭が良くて悪戯好きの女の子にして魅力的な人物設定。時代遅れの日本語だと「愛敬」。
アキを演じる綾瀬はるかは、ニコニコしてるだけでやはり物足りません。キレイ過ぎるんです(=怒っても怖くない)。自分の美貌を消せません。この辺が広末涼子と違うところ。
しかしアキが魅力的なのは間違いありません。

2:
やはり男は子供

対する男の子のサクは、永遠の定番定理、女の子より「子供」(→「女の掌の上で踊る」)。『恋愛寫眞』の誠人と静流、『愛と死をみつめて』のマコさんとミコさんと同じ。)
アキに引っ張り回される感じのサクを演じる山田孝之の方が綾瀬より巧い。

3:
第一話から魅力的

1987年の舞台のロケ地が美しく、サクにとって1987年が人生の中で輝きを放つ年だというのがよく分かります。
物悲しい曲調の音楽と綾瀬の美貌から悲恋になるぞ~、と第一話からバラしてます。他人の悲恋は暗い魅力がありますから、次回も観たいと思わせる力があって当然ですが、疑問を差し挟ませぬ巧みさ。つまり演出と台本が余計な事をしてないという事。

4:
「世界の中心で、愛をさけぶ」

あ~らら、冒頭の場面は他に意味ある?

5:その他

5-1:
アキのアディダスとサクのコンバース・オールスターが新品過ぎる。なんで撮影開始半年前から履かせて汚さなかったんでしょう?高校生というのは貧乏で30足もスニーカーを買えないものです。

5-2:
『薔薇のない花屋』ではビデオ出演だけだった本仮屋ユイカ(当時17歳)も出てる。

5-3:
アキとサクが相合い傘をする傘は赤と白のギンガムチェック。私の好みのチェックで、この偶然からもこのドラマ良さそう(笑)。

5-4:
DVDの画面サイズが16:9。堤監督の前作『愛なんていらねえよ、夏』(2002年、夏、金曜午後10:00~、TBS系→平均視聴率7.7%ながらも映像表現が素晴らしく、隠れた佳作)は、4:3。

5-4:
綾瀬は色白なのかなぁ?化粧が目立ちます。

5-5:
映像については、凝ってない様です。

6:
第一話から魅力的です。

7:
2004年サクがラジオのスタジオの前で崩れる場面
帯状の化粧レンガが交差する所で仰向けになります。十字架ではなく、サクとアキの人生が交差した象徴でしょう。他と色が違いますから、他の出来事と違う事。二人の恋です。

8:
1987年の葬儀での雨

「狐の嫁入り」を使って巧く誤魔化しました。
(→特典ディスクによると実際に降ったそうです)
弔辞を読むため傘を差せず雨に濡れるアキと、弔問客の中から一人出てアキに傘を差し掛けるサク。
二人の恋の始まりを表すだけでなく、映像の中のアキにだけ訪れる悲劇とその時手を差し延べるのがサクになる事も暗示してます。

9:
自転車の鍵

高校生のサクにとって重要な移動手段である自転車の鍵を2回も無くすサク。トロいのを表すだけでなく、人生の局面で巧く立ち回れない不器用さも暗示してます。
アキが死んでから「しょうがないなぁ」とニコニコしながらキーリングを差し出す女性が17年間いなかったのも明らか。

10:
『嵐が丘』

遺灰を持ち歩いてるなんて、棺を引きずり歩いてた松田優作主演吉田喜重監督版『嵐が丘』と同じ。

11:
アキが弔辞で読む詩

DVDboxの初回版にオマケで絵本がついていて、全文(多分)書いてあります。
「今日は死ぬのにもってこいの日」からの引用です。
(→ナンシー・ウッド著、フランク・ハウエル画、金閣寿夫訳、めるくまーる社刊、(プエブロ・インディアンの口承だとか))



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プロフィール

CYPRESS

Author:CYPRESS
最近好きな女優は杉村春子と中谷美紀。
好きな監督は黒澤明と張藝謀。
気になる監督は堤幸彦。
山田孝之の実力が分かってきました。

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