『世界の中心で、愛をさけぶ』その97

第五弾

音楽の使われ方その1

第三話

1:
☆冒頭、2004年、サク(緒形直人)を探しに来た小林母子。

→2曲目、「朔と亜紀」

2:
☆2004年、サクの実家の台所、小林明希(桜井幸子)とサクの母親(大島さと子)。
☆同じくサクの部屋で一樹とじいちゃん(仲代達矢)の撮った写真を見る。

→9曲目、「朔と亜紀part2」

3:
☆1987年、松本寫眞館を訪ねるサク(山田孝之)、そこで…。

→11曲目、「予感」

4:
☆じいちゃんのお通夜に来たアキ(綾瀬はるか)を送るサク。
☆火葬場。
☆じいちゃんの遺灰を入手。
☆アキ、力になるよ、とテープに入れる。

→8曲目、「始まり」

5:
☆サク、登校。
☆不自然に元気なサク。

→12曲目、「遠い日のメロディ」

6:
☆松本寫眞館を整理した後、帰るサクとアキ。「無理してない?」、とアキ。
☆農協の外回り中のサクの父親(高橋克実)。
☆じいちゃん、稲葉さとの写真のカット。

→2曲目、「朔と亜紀」

7:
☆サク、自転車で父親を松本寫眞館へ送る。じいちゃんについて話す。
☆松本寫眞館、ボウズ(柄本佑)とスケちゃん(田中幸太郎)がサクのために来てた。

→8曲目、「始まり」

8:
☆遺灰を撒く場所を探すサク。
☆アキ、図書室で谷田部先生(松下由樹)に葛正について尋ねる。

→15曲目、「1987年、夏」の後半、弦楽器が加わる部分

9:
☆授業をサボったアキがサクを訪ねる。

→2曲目、「朔と亜紀」

10:
☆アキ、サクの部屋で。
☆サク、松本寫眞館へ行く。
☆サク、父親と変な頼みの話をする。
☆堤防の夕陽、サクの父親と母親。一服。

→15曲目、「1987年、夏」の初めの部分

11:
☆雨、降り始める
☆サク、アキの自宅に電話すると、アキはまだ学校。

→4曲目、「ぼくの悩み」

12:
☆高校へ行くサク。
☆サク、アキを探す。

→7曲目、「Highway Moon」

13:
☆サク、遺灰を探すアキを発見。

→9曲目、「朔と亜紀part2」

14:
☆アキとサク、百瀬驛発見。
☆二人の遺灰を撒く。

→9曲目、「朔と亜紀part2」

15:
☆風が遺灰を吹き散らす。
☆サク、アキを自転車で送る。

→2曲目、「朔と亜紀」

16:
☆サク、じいちゃんを自転車の後に乗せていた事を思い出す。
☆サク、初めて自転車に乗れた時、じいちゃんとした約束を思い出す。

→2曲目、「朔と亜紀」

17:
☆自転車に乗ったサク、コケる。
☆アキ、サクに追いつく。
☆サク、じいちゃんの失った悲しみを実感。

→9曲目、「朔と亜紀part2」

18:
☆アキ、サクを慰める。
☆アキ、サクを抱き締める。

→2曲目、「朔と亜紀」のサビ

19:
☆2004年、サク、小林明希に抱き締めてもらう。

→15曲目、「1987年、夏」




タグ 仲代達矢 綾瀬はるか 山田孝之 松下由樹 緒形直人 柄本佑 大島さと子 高橋克実 桜井幸子 田中幸太郎


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『世界の中心で、愛をさけぶ』その80

第四弾

第三話その1

1:
左と右

1-1:
2004年、松本家台所、後片付けをする明希(桜井幸子)とサクの母(大島さと子)

左(上手):サクの母
右(下手):明希

…サクの母が明希に感謝してるから。それに明希は好きな男の母親と初めて会うんですから気後れするでしょう。

1-1-1:
お互いに背を向けてるのはまだ会ったばかりで他人行儀だから。

1-1-2:
この時の明希の着てる物が

・水色のカットソー(多分Tシャツ)
・白の大きめのシャツ(シャツジャケット)
・紺のパンツ

一樹は

・水色と青のボーダーT
・ベージュの半ズボン
・白いソックス

…親子二人共「行け!行け!」。
…サクちゃん、こんなに慕われてるの、分かんないの?

1-2:
じいちゃん(仲代達矢)のお通夜、アキ(綾瀬はるか)を途中まで送るサク(山田孝之)

1-2-1:
橋の上

左(上手):サク
右(下手):アキ
…サクがアキを送るから。

1-2-2:
サクが石を投げると位置が逆転

左(上手):アキ
右(下手):サク

…アキがサクにじいちゃんと稲葉さとの遺灰を撒くのを手伝おうかと言うから。

…川に向かって石を投げる事は特におかしくありませんが、橋の上に石があるのは非常に不自然。
サクとじいちゃんの死について表わしてるのは間違いないでしょう。
直ぐに思い付くのはサクにとってじいちゃんの死は川に石を投げる様に「大したことでない」。
でも川の中の魚にとっては?

…しかもサクは橋を渡らずに元いた所に戻ります。
二つの事が暗示するのはじいちゃんの死がサクにとってはどれ位の石が落ちて来た事になるか?、という事。

1-3:
サクの部屋に置かれる二人の遺灰入りガラス瓶

1-3-1:
遺灰の位置

左(上手):じいちゃん
右(下手):稲葉さと

…じいちゃんが一緒になりたいと思っているから。

1-3-2:
サクと遺灰の位置
一緒に写りませんが、サクが布団に横になると、

左:サク
右:遺灰

…サクがじいちゃんの望みを適える役だから。

…サクの布団の左側には「松本」城のプラモデルの箱。

1-4:
松本寫眞館を片付けた後、帰る二人

左(上手):アキ
右(下手):サク

…サクを心配するアキ

1-5:
父親(高橋克実)を送るサク、自転車に二人乗り

左(上手):サクの父親
右(下手):サク

…松本寫眞館を継ぐ事にした理由をサクに話すサクの父親

1-6:
それから松本寫眞館

左(上手):スケちゃん(田中幸太郎)とボウズ(柄本佑)
右(下手):サク

…二人がサクの頼みを適えるから。

1-7:
学校をふけて二人の遺灰を撒く場所を探すサク

1-7-1:
この時、遺灰入りガラス瓶の持ち方が

左(上手):じいちゃん
右(下手):稲葉さと

…この回の演出は石井康晴監督ですが、堤幸彦監督流の完全主義とゆーんでしょうか。

…その後、田んぼ脇を自転車に乗り、こけ、二人の遺灰が田んぼの中に
瓶は沈んでないですから、どう見ても映像の様に大騒ぎして(笑)探す必要ありません。
つまり撒く場所を見つけられないサクのイライラを表わしてます。

1-8:
図書室で谷田部先生(松下由樹)に葛生について尋ねるアキ

1-8-1:
まず

左(上手):アキ
右(下手):谷田部先生

…アキが質問を与えるから。

1-8-2:
そして

左(上手):谷田部先生
右(下手):アキ

…谷田部先生が答を与えるから位置が換わります。

1-9:
授業をふけたサクとアキ、サクの部屋で

左(上手):アキ
右(下手):サク

…覚悟したじいちゃんと稲葉さとの遺灰だから、ちゃんとしなくちゃ、とアキ。

1-10:
漁港でサクの両親
夫が松本寫眞館続ける事を認める妻。
当然、

左(上手):サクの母親
右(下手):サクの父親

1-11:
二人の遺灰を学校のゴミ置き場で探すアキ

1-11-1:
左(上手):アキ
右(下手):サク

…アキ、優しいなぁ。俺なら絶対怒る(笑)。

1-11-2:
この時の二人の遺灰入りガラス瓶も

左(上手):じいちゃん
右(下手):稲葉さと

1-12:
百瀬驛へ向かうサクとアキ

1-12-1:
左(上手):アキ
右(下手):サク
ま、アキがサクを引っ張って来た様なもんですから。

…サクはともかくアキの着ているものが子供っぽいしダサい。1987年の田舎のおねーちゃんということ。
この時もアキは白尽し
・白のカットソー
・白地に細い青のボーダー柄スカート
・白いソックス
・白い靴
…サクのじいちゃんの死、つまりサクの身内に関わる事だし、初めて二人でやる事。
まぁ、ドラマの中ではちょっと早いけど「結婚」を暗示。
アキはサクが好きなんです。

…サクが着てるのが
“PLYMOUTH STATE”
ロゴのTシャツ。
プリマスは世界中に何ヶ所かありますが、米国マサチューセッツ州の街として捉え、ニューイングランド最初の植民地。
サクもアキと初めて何かをやろうとしてます。

1-13:
百瀬驛で遺灰を撒く二人

左(上手):サク
右(下手):アキ

…サクのじいちゃんだし、サクが撒くべき人だから。

1-14:
遺灰を撒いた後の二人、自転車に二人乗り

左(上手):サク
右(下手):アキ

…アキを送ります。

2:
夕方

2-1:
サクとアキが松本寫眞館を片付けた後、

2-1-1:
帰る二人、田んぼの中の道

左(上手):アキ
右(下手):サク

…サクを心配するアキ

2-1-2:
続いて仕事中に松本寫眞館に寄るサクの父親

2-1-3:
続いて自宅に戻ったアキ

2-1-4:
じいちゃんの死に対して、サク、サクの父親、アキが変わるぞ、という事。

2-2:
二人の遺灰を撒く場所を見つけられなかったサク、松本寫眞館へ
二人の遺灰の件、父親も、少なくとも知っていたらしい。

2-3:
その次の場面、漁港でサクの両親
夫が松本寫眞館続ける事を認める妻。

2-4:
じいちゃんと稲葉さとの遺灰を撒いた後の二人
二人の関係が一歩前進。
…コケたサクにアキが追い付くの、速過ぎ。一応陸上部短距離選手か…(笑)
…それにしてもあんな開けた所で抱くなんて、誰かに見られないで済むはずがありません。「ガム太郎」はいいとしてもアキの父親(三浦友和)の耳に入ったら大変じゃん。

3:
授業をふけるアキのために屋上までアキの机と椅子を運んだ智世(本仮屋ユイカ)
なんでボウズやスケちゃんが手伝わなかったんだ?

4:
じいちゃんが出征した日
1942年5月6日
多分

5:
自転車を乗る練習をするチビサクとじいちゃん
チビサクの自転車が青、半ズボンとスニーカーが青、タンクトップのトリミングが青。
行け行け!です。
そして自転車の乗れるようになった日は
1975年7月16日
当然ながらこの回第三話が放送された日。



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『世界の中心で、愛をさけぶ』その45

第三弾

第三話その3

1:
百瀬驛

1-1:
廃線の線路を歩く二人を観ると死体を探しに行った『スタンド・バイ・ミー』を思い出します。季節も同じ夏だし中心になるものも同じ死。

1-2:
遺灰を撒く事は二人でやる初めての事。しかも遺灰が風に吹き散らされるとサク(山田孝之)が

> 「なんか すごくあっけなかった」

とか言います。
しかも

上手(左側):サク
下手(右側):アキ(綾瀬はるか)

なのでサクに主導権あり。
初Hを暗示でしょう。

2:
川沿いに進むサク

久し振りに私好みの「方向」の話(笑)。

2-1:
冒頭では手前から奥へ(進みじいちゃん(仲代達矢)の死を発見)、最後、遺灰を撒き終えアキを送ってから同じ道を奥から手前へ(進みじいちゃんの死を痛感)。
表してる事は過去へ戻る事。過去へ戻るという事は思い出す事。
サクが思い出した事は、荷台に載ったじいちゃんとじいちゃんの体重、じいちゃんの助けで初めて自転車に乗れた時の喜び、そしてじいちゃんと約束した日。
ペダルの軽さと共に実感したのがこれらの思い出を共有する人間がいなくなった事。
そしてじいちゃんに関する全てが過去のものになり、「未来」になるものが一つも無い事。
しかしこの悲しみを共有するアキがサクにはいます。共有=未来と捕らえられるので、アキがサクを抱き締めると、冒頭と同じ構図で川沿いの道を写しさらにカメラを動かし手前→奥(=未来へ)を強調してます。

2-2:
このけんけんさんのお好みの場面は、第二話最後のサクがアキのあるがままを受け入れキスをする場面と対になってます(→既に書いた様な気も…)。
そうすると百瀬驛で遺灰を撒く二人の場面はやはり「情交」を暗示でしょう。

3:
という事で堤監督のHの表現について

『恋愛寫眞』、『愛なんていらねえよ、夏』、『世界の中心で、愛をさけぶ』、全てで性を直接表現していません。
Hを性交ではなく情交として暗示してます。
単なる性欲の処理としていません。
この3本が情交を暗示する場面は

3-1:
『恋愛寫眞』

静流が誠人の部屋を訪れ、静流の出生の秘密を誠人が知り、さらに自分を傷付ける様な事するなと誠人が言ってから。

3-2:
『愛なんていらねえよ、夏』

第九話、海辺の最高のホテルでの幸せゲーム、が終わりお互いに相手を理解してから。
亜子が手首を切り、鮮血で染まる風呂桶は処女の証を暗示。

3-3:
『世界の中心で、愛をさけぶ』

百瀬驛の場面だけでなく第五話の夢島の場面も。

3-4:
以上から分かるのは、相手の事を理解してからやって「そう」だから性欲に衝き動かされてるだけじゃない、と納得出来る脚本と演出。
真面目な恋愛を描いてます。悪趣味な方ではありません、堤巨匠大監督。また気に入りました(^_^)v。

4:
その他色々

広末涼子、中学の時陸上やって日焼けしたからソバカスが多い。綾瀬はるかも結構あるんじゃない?、と思っても、
綾瀬はるかは高校の時やってたのはバスケだから無いか(笑)。
…最後の3カットの鼻血、鮮血の「鮮」がよく分かる演出。既に5回以上観たけど未だに心にち~さなち~さなさざ波が立ちます。特に鼻血が「廣瀬亜紀」の上に落ちる微かな音が何回聞いても恐ろしい。
これの前、サクを抱き締めるアキの場面との差が「鮮」烈だからなのは分かってますが、それでも、分かっていても心を捕える演出。
凄いね。ドラマ映画の魅力を楽しめる演出です。
…「方向」で書きたいのが川の流れと自転車の進む方向。
まだ細かく観てないので断定出来ませんが、どうもハッキリ方向を決めてないようです。
あの映像で決ってると解釈が『愛なんていらねえよ、夏』の光と比べられない位難しい。
なぜなら川の流れが殆どの場面で見えず、回りの景色から流れを判断する以外ないから。
さらにサクの奴が時々川を渡りやがる(笑)。
…やはり私は堤幸彦に呪われてる(笑)。




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『世界の中心で、愛をさけぶ』その44

第三弾

第三話その2

1:
パンク

1-1:
サクの父親の思い

なぜサク(山田孝之)の自転車がパンクしたのでしょう?
非常に不自然。つまり何かを象徴してるという事。
パンクしたのが前輪、つまりいつも前に乗ってる人という事だから、サクを表してます。
そしてサクにとって穴が開いてるものと言えば、じいちゃん(仲代達矢)を失って傷付いた心。
パンクを直したのがサクの父親(高橋克実)だから、サクの心の痛みを知っているという事。

1-2:
チューブと心

ママチャリ用のタイアは進歩してませんが、スポーツ車用タイアは1980年代に入るとコンパウンドとケーシングの改良が始まり、80年代中頃になるとパンクに大変強くなりました。
ロードバイクの前輪だと障害物を避けやすく、また駆動輪でなくトレッドが減りにくいため、まず10,000kmはパンクしません。
タイアは強くなったのですがチューブは変らず、0.3mmの穴でも貫通すればパンクします。
人の心も死に対しては弱く、知識や経験を積んでも不意を衝かれます。
サクはまだ16だしじいちゃんとはかなり親密な間柄でしたから、その影響は、実は、かなり大きい。
その実際の影響の大きさを暗示してるのが前輪がパンクしたサクの自転車。
1mmにも満たない穴がチューブに開いただけで使えなくなる自転車です。

1-3:
サクはトロい。第三話だけでも自転車で2回もコケてます。
サクは踵をかなり下げて漕いでます。サドルをあと5cm上げた方が乗りやすくなります。
サクの自転車のタイアは“WO”というタイプで、実はパンク修理が面倒臭くない。

2:
百瀬驛
サクのじいちゃんが稲葉サトと今生の別れをし、出征した驛。
百(=もろもろの)瀬(=事に出あう時)驛。別れと再会に相応しい名前。

そして葛生:
夏之日,
冬之夜。
百歳之後,
歸于其居。
の「百歳之後」も考慮に入れているのも間違い無いでしょう。
こういう些細な事にも手を抜いてません。
別れの場所、彼岸への旅立ちの場所として鉄道の驛を選ぶのが日本的。
アメリカなら間違い無くバス停。
(→蛇足:『メゾン・ド・ヒミコ』もバス停が最寄りの交通手段の「駅」で、この点からも浮き世離れしてるのが分かります)。

3:
割れたワイングラス

じいちゃんの死は色々暗示してます。
割れたワイングラスは第九話最後の「ワン切り」、赤ワインはこの回最後のアキ(綾瀬はるか)の鼻血へ繋がってます。

4:
遺灰入りガラス瓶を持つ手

1987年のサクがじいちゃんと稲葉サトの遺灰入りガラス瓶を持つのは右手。
2004年のサク(緒形直人)がアキの遺灰入りガラス瓶を持つのも右手(第一話から見直し確認済)。
撒く決心はした(=新たな人生を歩み出す)けどモタモタするの明らかです。



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『世界の中心で、愛をさけぶ』その43

第三弾

第三話その1

1:
2004年
この夫婦にしてこの息子と嫁候補

左(上手)::母松本富子(大島さと子)
右(下手):父松本潤一郎(高橋克実)

…夕方の港での二人もこの位置→この場面、夕陽だけでなく二人の日本人的愛情も美しい。
…また主婦の買い物のお約束、長葱も忘れてません。

そして

左(上手):小林明希(桜井幸子)
右(下手):サク(緒形直人)

…アキの場合と同じで、父と同じく嫁の尻に敷かれるのが明らかなサクです。
…明希のチョンマゲ風の髪型、悪くないなぁ。

…因みにサクの祖父母も同じで
結婚写真も遺影も

左(上手):おかめ祖母
右(下手):宿六祖父(仲代達矢)

2:
ボウズ(柄本佑)が覚えてた英単語

divine=神聖な、
の次は
ディボース=divorce=離婚(する)
デス。

…これは森下脚本家のヤキモチですよ、きっと。

3:
学校で遺灰を探すアキ(綾瀬はるか)
この場面でも雨
サク(山田孝之)が嘘吐いて二人の遺灰を持ってるのが分かっても

> アキ「よかった あって」…笑いながら

間違いなく恵みの雨です。
…そんなちっちゃい嘘なんか洗い流しちゃえ
~byアキ~
って事…

4:
サクとじいちゃんの約束

について話す二人乗りのサクとアキ

上手(=左):サク、秘密を持ってるから左
下手(=右):アキ

横から写す映像は逆になりますが、アキを横座りにさせ正面を向かせ解決。

5:
じいちゃんを失い悲しむサクを抱き締めるアキ

上手(=左):サク
下手(=右):アキ

…?、慰めてるのがアキだから逆じゃない?
…まさか『いら夏』みたいに川面を鏡と見立てて位置と意味を逆転させてる事は無いと思いますが…
実はサクがアキに愛する人を失う事がどういう事か教えています。
いよいよ死神がその存在を感じさせ始めました。そして

6:
2004年
明希に抱き締めてもらうサク

6-1:
この場面では死の影がありませんから

上手(=左):明希
下手(=右):サク

になり、前の場面の二人の位置と意味がハッキリします。

6-2:
サクはアキの事をまだ明希に話せませんから、明希の顔を見られません。
だからこの場面では明希の顔がほとんど写りません。

6-3:
…サクに唐突に「抱き締めて欲しい」と言われ表情が凍り付く明希、この時の桜井幸子が宜しい、いや大変宜しい。
この方の無表情は柴咲コウの仏頂面とは違うんですが、同じ位いい。
経験の差なんでしょうか、「この人(=明希)、この場面では何考えてるんだ」と思わせる力が無表情にあります。
かなりの実力ですよ。
→この場面で考えられるのは
1、30過ぎたおばさん
2、独身+子供1人
3、自分で稼いで暮らしていける
4、苦労したので心の痛みと他人からの優しさのありがたみを知ってる
=一人前の大人(の女性)
だから、考えた事や思った事を直ぐに喋らずもう一度考える人。
アキと同じ様に頭と心の動きがいいから、この場合は何も言わずただ抱き締めればいい、と判断した訳です。

7:鼻血
…これも凄い演出です。
…口内炎と皮下出血で先触れを出し、死神の大鎌がついに振るわれ生を断ち切り、アキの人生に終止符が打たれました。
…その刻印が赤い鼻血で、しかも「廣瀬亜紀」の名前の上に落ちます。
…蝉の鳴き声にほとんど消されてますが、鼻血の落ちる音が入ってます。
仕事を終え帰り道に付く、死神の密やかな足音か?、死神の大鎌で断ち切られた地上との絆が落ちた音か?
…10秒3カット台詞無、単純明解鮮烈無比、おまけに無慈悲な演出。そのままエンドロールへ突入。
…堤監督、森下脚本家、石井監督は間違いなく死神の「パシリ」です。

8:
間違い発見

> (潤一郎)「これからは僕がどこでも連れてってあげるね」

5歳のサクが自転車に乗れるようになった時の字幕です。
誤:潤一郎
正:謙太郎(=じいちゃん)
あの声はじいちゃんでしょう



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『世界の中心で、愛をさけぶ』その20

第二弾

第三話その1

1:
全編を観てから観直すと第二話の骨泥棒の場面が重要なのが分かります。

サク(山田孝之)+じいちゃん(仲代達矢)=サク+アキ(綾瀬はるか

です。
そして第三話では発展し伏線になります。

1-1:亡くした愛しい人への思いの深さと長さ
1-2:遺灰を直ぐに撒けない
1-3:サクへの愛情
1-4:人生を彷徨い歩く
1-5:遺灰を入れたガラス瓶とアキが入るクリーンユニット
1-6:遺灰を2回「撒く」
1-7:愛しい人を送るのに時間が掛かる

2:


松本寫眞館で遺品を整理した帰り、田んぼの間の道を歩くサクとアキ。
この場面で二人を正面から写すと、二人の後(頭の上)に目障りな橋が画面を横切ってます。
じいちゃんを亡くしたサクの悲しみです。後を振り返ると分かるんですが、まだ振り返る、つまり昔を思い出す事が出来ません。
振り返るのは遺灰を撒き、自転車に乗っている時。この時初めてじいちゃんが亡くなりいなくなった事を実感し、また理解しました。
そして悲しみを理解し慰め抱き締めてくれる人がじいちゃんからアキに代ります。
この事も2004年の伏線になってます。

3:
In the sweat of thy face shalt thou eat bread, till thou return unto ground; for out of it wast thou taken: for dust thou art, and unto dust shalt thou return.

汝は面に汗して食物を食ひ終に土に歸らん其は其中より汝は取れたればなり汝は塵なれば塵に歸るべきなりと
~創世記第三章 19 から~

…灰は人間の世界の物じゃないんだ、サク。あるべき所にあるのが一番いいんだ。君が遺灰を愛しても遺灰は君を愛せないんだろ?~by 英語のCypress先生~

4:
明希(桜井幸子)の髪

仕事中は完全に上げてます。サク(緒形直人)を探しにサクの家迄来ると後だけ下げます。
サクへの気持ちの表れ。仕事と違い気持ち(ややる気)を高める(儀式)必要がないから、気持ちが近付く程髪が下がります。



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『世界の中心で、愛をさけぶ』その6

第一弾

第三話その2。

1:
アキ( 綾瀬はるか)がサク(山田孝之)を抱き締める場面

ここはサクの描写が良い。
アキが両腕を差し延べますが、サクは顔を背けます。
「男の子は泣かないの」が刷り込まれていますから、女の子に涙を見せるのは恥ずかしい。弱味を見せるのも恥ずかしい。だから柔らかな女体を抱く許しを得てるのに女の子の腕の中に行けないんです。
この男の子の誇り(=見栄)の演出が素晴らしい。アジサイの山でのキスの場面でのアキの恥じらいと対になってます。
そして重なるサクがじいちゃんに抱かれた幼い日の思い出。最後の場面、2004年のサク(緒形直人)が明希(桜井幸子)に抱き締めてもらう事へ繋がります。
抱き締めてもらう事の幸せ、です。
ここで疑問になるのが、なぜサクは抱き締めないか?サクが抱き締めるとどうなるか?
今生の別れの挨拶(=サクのことが大好き)と捕らえる事も可能ですが、明希が当てはまりません(→ドラマが終わっちゃう)。ま、これから分かるでしょう。

2:
ペダルの軽さ

『恋愛寫眞』の終盤、遺体が宙に浮く構図のモーグの場面を思い出します。心の防御反応のため死を実感出来ないサク。物理的な刺激で死を実感し心を揺さぶられました。軽さを感じさせたのがアキだから、アキの死を暗示、というか連想。

3:
ビン入りコーク

「タコ焼きパパさん」でサク達が飲むコークがビン入り。今でもあるので不自然ではありませんが、何やら怪しい。
1987年は缶入りだとプルタブが取れる缶がまだ多い。そんな缶入り2004年には無いからビン入りにした訳です。
賢い演出です。
(缶入り飲料で思い出すのはデ・パーマの『カジュアリティーズ・オブ・ウォー』。ベトナム戦前期を舞台にしてるので、米兵の飲む缶入りバドはプルタブが無く底に「穴開け器」〔?名前が分かりません〕付!!!!!驚きました。私が子供の頃の缶入りジュースには確かに底に付いてました。驚きの演出です)

4:
『世界の中心で、愛をさけぶ』第三話までは大変素晴らしい出来栄えです。これ程興奮させる作品は『いら夏』以来。特に初恋物語としては史上最高になりそうな予感。

5:
コロッケ

ドラマとは全く無関係ですが、ジャガイモコロッケには挽き肉の代わりに、細かく刻んだベーコンを入れると香りが良くなり美味。
ベーコンは炒めない事。炒めると堅くなり食べられません。



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『世界の中心で、愛をさけぶ』その5

第一弾

第三話その1。

1:
第三話にしてサク(山田孝之)はようやく私服で登場。いくらなんでももう少し着る物持ってるでしょう。

2:
サクはちょっと卑怯、やはり子供っぽい。『北の国』からの純と同じ。(→倉本聰脚本家の少年時代)
アキ(綾瀬はるか)は女の子だから大人だなぁ。サクの嘘に付き合って探し物して、オマケに嘘をかばってあげる。
サクが悲しめばそっと抱き締める。
優しいアキ、サクのことが好き。
…まぁこうやって男は女に頭が上らなくなる訳でして…
格好悪いところ、情け無いところ、素の自分を見せ近付いて行く二人です。
…この辺も良い所。端折らず丁寧に話を進めてます。

3:
そしてアキの病気も同時に少しづつ進めてます。扇動的でない演出が良い。

4:
自転車

思ったより重要。今回はサクとじいちゃん(仲代達矢)の絆。

5:
感情移入の邪魔をする演出と台本と演技がない佳作です。目障り耳障りな役者がいない珍しい作品。
特に綾瀬の活かし方が大変巧い。アキはニコニコしてるだけで十分でしょう?

6:
小林明希(桜井幸子)

ようやく意味を持ち始めました。2004年のサク(緒形直人)が抱き締められたのは何年振り?抱き締めるのは「明」日への「希」望の人。サクがアキから離れ明日への希望を持ち始めた第一歩。
それに比べアキの「亜紀」、年(=紀)に準ずる(=亜)、一年に満たない亜紀です。→死んじゃうよね。

7:
恒例花言葉

アジサイだと
「移り気」「高慢」「辛抱強い愛情」「元気な女性」「あなたは美しいが冷淡だ」「無情」「浮気」「自慢家」「変節」「あなたは冷たい」
だとか。
(注:「大スキ! 広末涼子さん&『ビーチボーイズ』」に書きまくっていた頃、ドラマ映画の分析の手掛かりに花言葉を使い始め今でも使ってます)

8:
「俺は堤幸彦に殺される」多分(笑)。



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最近好きな女優は杉村春子と中谷美紀。
好きな監督は黒澤明と張藝謀。
気になる監督は堤幸彦。
山田孝之の実力が分かってきました。

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