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『特別展 名作誕生 つながる日本美術』その2

前期展:2018年4月13日(金)~5月6日(日)
後期展:5月8日(火)~5月27日(日)


1:
後期展も行ってきました。
後期展も良かった(^.^)。


2:
作品番号:85-2
「初音蒔絵櫛箱(千代姫婚礼調度のうち)
幸阿弥長重
愛知県徳川美術館
国宝

後期展では初音の調度展示替え。
硯箱から櫛の箱。

悪くなけど、前期展に続き、作品がイマイチ小さい。
充分大きいけど、大きさによる迫力が無いのが残念。

それでも人類史上最高の漆芸品には変わりなく、私CYPRESSの様な無知蒙昧が見ても分かる出来の良さ。
徳川家光の愛情、金の掛け具合、よく分かります。


3:
作品番号:73
「蔦細道図屏風」
俵谷宗達
烏丸光広賛
京都府相国寺
重要文化財

お、久し振りに東京に来ました(^.^)。
尾形光琳の「八橋図屏風」、「燕子花図屏風」、酒井抱一の倣い、鈴木其一の「朝顔図屏風」の元と言われる作。
超大胆に省略した作。
白人には絶対描けない絵。

描かない事で想像力に訴える日本人独自の表現法。
ただ、作者とお客さんに同じ教養が無いと分からんの欠点。
私CYPRESSも「伊勢物語」は読んだことあっても、記憶に殆ど無いので…(涙)。


4:
やはり、雪舟等楊は素晴らしかった(^.^)。

4-1:
後期展展示の内、次の2点はよく見ると、出来の良さに圧倒されます。

作品番号:41
「四季山水図」
東京、石橋財団ブリジストン美術館
重要文化財

作品番号:42
「四季山水図」
東京国立博物館
4幅のうち2幅

両方共室町時代、15世紀の作品なので褐色の古色を帯び、
見にくいのが残念。
だから、「よく見る」事が必要(笑)。

山の描写、これが素晴らしい。
墨の濃淡で描いているのに、正に「山塊」。
山の大きさだけでなく、重さも感じられるんです。
凄いぜ、墨だけでしか描いてないのに。
不染鉄が描いた長野の山の質感、重量感が匹敵し、それ以外、こんな山の絵見た事無し。
ポール・セザンヌが描き続けた「サントヴィクトワール山」の出来の悪さがまたしても明確になりましたナ。

雪舟等楊がなぜ人気があるのか、よく分かりました。
とんでもない描写力と絵心があるからです。
雪舟等楊以降、匹敵する画力がある絵師は、直ぐに思い浮かびません。

この2作、なぜ国宝にならないのか?
雪舟等楊の国宝の山水図「秋冬山水図」のぶっ飛び具合が無いからですナ(笑)。

4-2:
同じく雪舟等楊で後期展の展示された作で、

作品番号:29
「天橋立図」
京都国立博物館
国宝

こやつ、品があります。
気品があるんです。
穏やかな雰囲気が濃厚。
こういう絵は中々ありません。
国宝になるのも納得、ハイ。

描写では中央下寄りの山々の表現が秀逸。
写実描写ではないんですが、現実感や写真感といった感じが非常に強い。
これも墨でしか描いていないのに、この写実感、圧倒的です。

4-3:
当然ですが、我等素人には、どう逆立ちしてもこういう絵は描けません(笑)。
完敗です(笑)、と言うのも変ですが、敵いません(笑)。


5:
伊藤若冲も改めて見ると、素晴らしい。

5-1:
この展覧会の巧みさは、雪舟等楊の水墨画の次の展示室が、伊藤若冲になり、
若冲の彩色画の鮮やかさと華やかさに圧倒される事。
18世紀の作ですから、くすみや汚れが非常に少ないし、古色を帯びていません。
300年の差は歴然。

作品番号:63
「白鶴図」

作品番号:64
「雪梅雄鶏図」
京都府両足院

作品番号:65
「仙人掌群鶏図襖」
大阪府西福寺
重要文化財

雪舟等楊との対比が非常に強いので、若冲の彩色に「強さ」がより分かります。
同時に雪舟等楊の墨使いの巧さもよく分かります。
互いに引き立て合っているんです。

この展示順にも完敗の私CYPRESSデス(笑)。

5-2:
墨絵の

作品番号:66
「鶏図押絵貼屏風」
京都府細見美術館

6曲1双で前期は右隻、後期は左隻。
前期では気が付かなったんです、鶏に躍動感まであります。
つまり、パッと見ると、アニメです。
動いている様に見える見事さ。
ディズニーの初期のミッキーマウスみたい(@_@)。

若冲もとんでもない絵師です。


6:
富士三保松原を描いた大作もあり。
これらは大きさで勝負で、こういうのも悪くありません。

作品番号:92
「富士三保松原図屏風」
狩野山雪
静岡県立美術館
17世紀

作品番号:93
「富士三保松原図屏風」
曽我蕭白
滋賀県、MIHO MUSEUM
18世紀

ミュシャの『スラヴ叙事詩』と同じくあれだけ大きいと、どうのこうの言う余地があまり無いのですが、
だからと言って、我等素人に描けるかと言うと、無理(笑)。




★まとめ

去年2017年の東京国立博物館の特別展(『運慶』、『茶の湯』)に続き、素晴らしかった(*^_^*)。

遠藤周作の『沈黙』、『留学』で日本にはキリスト教が根付かない「強さ」があると書いてますが、
雪舟等楊や伊藤若冲の絵を見、漂う雰囲気に触れれば、瞬時に納得。
オマケに海外のモノを取り入れ、全て日本風に同化させる「力」もあります。
たらこスパゲッティ、明太子スパゲッティ、カレーパン、アンパン、アンドーナッツ等々の傑作の数々。

対立と主張を善と捉える「北風」型のヨーロッパ人にとっては、キリスト教布教に初めて来日した頃、「南風」型の日本は初めての経験だったでしょう。

こんな事も改めて納得した特別展でした。

残念なのは、
伊勢物語を題材に選んだのですから、尾形光琳は無理だとしても、
出光美術館にある酒井抱一の『八ッ橋図屏風』を展示して欲しかった。

お勧めです。





タグ 雪舟等楊 伊藤若冲 曽我蕭白 俵谷宗達 幸阿弥長重 不染鉄 酒井抱一 鈴木其一 尾形光琳







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『開館50周年記念 大仙厓展 ー禅の心、ここに集う』

★簡単な紹介

2016年10月1日(土)~11月13日(日)

出光美術館

HP→http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html


1:
やれやれ、最終日の前日にやっと行けました(^_^;)。
お昼頃着くと、エレベーターに私を含め5人(@_@)。
こんなに混んだ出光のエレベーターに乗るのは初めて(笑)。

入場券待ち行列無し。

でも、会場内は大して混んでないんですが、私が訪れた出光美術館の展覧会でこんなに混んだのは初めて(笑)。
でも、どの作品にもガラスに触れそうになる位近付けました(笑)。


2:
作品、
衝撃の宗教画です(@_@)。

ダ・ヴィンチ、カラヴァッジョ、ダリ、ラ・トゥール、等とは全く違う衝撃的な絵です。

これは、凄ぇーわ(@_@)。

こんなに軽い宗教画、初めて見ました。
キリスト教ってのは預言者や神様は怖いし、イエスは常に論争を挑まれ戦い続けたし、
残された弟子達も死を覚悟して師匠の教えを広めていました。
だからキリスト教芸術は重々しく、「常に真剣勝負」って言う作風。
音楽でもバッハの教会カンタータ、モーツァルトのレクイエム、の重厚さ。

それなのに、禅の教えを描く仙厓の絵の数々は、完全に肩の力が抜け、軽い事、軽い事(@_@)。
円空が彫った仏像と通じるものがありますね。
宗教をこんなに軽く、お気楽に教え広められるのでしょうか?
実際に教えたんだからねぇ…(笑)。

欧米のキリスト教芸術しか知らないと、完全に虚を突かれます、
私の様に(笑)。

その軽さ、本当に衝撃的です。


3:
そして、マンガチックな表現に惑わされずに一枚づつ見ていくと、どの絵も筆が躊躇いも無く走っています。
その軽さ、速さ、とても素人に真似の出来るものではありません。
これは、学校以外で絵を描いたことがある方なら誰でも分かります。

筆の自由な軽さを生み出したのは、臨済宗の僧として修業した結果なのか、
単に人柄によるものなのか、
まぁ、どっちでもいい(笑)。
ある程度の悟りを開いた坊さんとして仙厓は捉えて欲しかったんじゃないでしょうか?


4:
長澤芦雪曽我蕭白の様な絵を受け入れる日本人の感性ですから、
仙厓の絵なんぞ、あーだこーだ言う程の絵じゃないんでしょうか(笑)?

一度は見る価値がある仙厓です。





タグ 仙厓 出光美術館 曽我蕭白 長澤芦雪 円空





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最近好きな女優は杉村春子と中谷美紀。
好きな監督は黒澤明と張藝謀。
気になる監督は堤幸彦。
山田孝之の実力が分かってきました。

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