『特別展 驚異の超絶技巧! -明治工芸から現代アートへー』
2017年9月16日(土)~12月3日(日)
三井記念美術館
HP→http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html
1:
この展覧会も、何かなぁ…
2:
決して悪くないんですが、ここでやった
『超絶技巧! 明治工芸の粋』、2014年
『三井家 伝世の秘宝』、2016年
と比べると、落ちるなぁ。
3:
安藤緑山の
展示番号:1-58
「胡瓜」
展示番号:1-66
「葡萄」
は、葉がイマイチ。
牙彫ではなく、「絵」なんだなぁ、イマイチ立体感と現実感が無い。
特に葡萄の方は実の出来が素晴らしいので、余計に葉の出来のイマイチ具合が目立つ。
展示番号:1-67
「柿」
は、『三井家 伝世の秘宝』で展示された三井のコレクションと比べると、
イマイチ。
この作品が一流だとすると、三井の物は超一流。
皮とヘタは両方共素晴らしいんですが、枝の質感が決定的に違う。
展示番号:1-65
「松茸、しめじ」
展示番号:1-68
「兜虫と南瓜」
展示番号:1-69
「干柿」
展示番号:1-70
「干鱈に鼠」
これら4点は、ベージュの部分が木にしか見えん。
何か、安藤緑山らしくない出来栄え。
それでも、
展示番号:1-61
「パイナップル、バナナ」
のバナナの皮の表現、質感は見事でした。
4:
濤川惣助の無線七宝も相変わらずの色のボカシ具合は素晴らしく、
全体の出来もいい。
でも、
展示番号:1-15
「波濤鷹図盆」
の波がダメ。
他の部分の出来と表現と比べると、ガタ落ち。
5:
そんな中でも、
並河靖之の黒地七宝の気品、
代表作、
展示番号:1-25
「古瓦鳩香炉」
を初めとする正阿弥勝義の金工の丹精さが生む誠実感とも言うべきもの、
は際立っていました。
6:
特にダメだったのは、現代作家陣。
明治の先輩達の作品が漂わす気品や品格といって雰囲気が皆無。
中でも、前原冬樹の一木彫、稲崎栄利子の陶磁、は下品。
素養、特に読書が欠けていると思えて仕方なし。
職人であって芸術家ではありません。
前原の
展示番号:2-06
「一刻:皿に秋刀魚」
は残飯。
芸術に昇華していません。
7:
超絶技巧の展覧会も3回目になると、我等見る方も知識と経験が増え、
並みの出来の作品では目と心が満足しなくなりました。
この分野も良い物は少ない。
現代の作家陣の心の荒寥具合には辟易。
タグ 安藤緑山 濤川惣助 並河靖之 正阿弥勝義
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