『開館75周年記念特別展 円山応挙 「写生を越えて」』 その1

★簡単な紹介

2016年11月3日(木、祝)~12月8日(日)

根津美術館

HP→http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/next.html


1:
そろそろ今年の残りも少なくなってきたので、毎年年初恒例の「松」を調べると、
東京国立博物館の長谷川等伯の「松林図屏風」は今回も1月2日から展示。
三井記念美術館は、あれま、今回の年末年始は、『日本の伝統芸能展』だとか。
圓山應擧の「雪松図屏風」は今回はお預けかぁ…(溜息)。

まぁ、それでももう少しすると久し振りに根津で應擧の「藤花図屏風」を見られるワイ、
と根津美術館のHPを覗くと…
な、ん、と、(@_@)。
『開館75周年記念特別展 円山応挙 「写生を越えて」』
で展示される(@_@)。
但し前期(11月3日(木、祝)~11月27日(日))だけだけど。

何と、両方を一度に見られる!(^^)!。
初夏の「藤花図屏風」と冬の「雪松図屏風」をねぇ(溜息)。

とても豪華な展示です。
待ちきれんワイ(笑)。


2:
ところで、根津美術館で現在開催中の
『コレクション展 中国陶磁勉強会』
2016年9月15日(木)~10月23日(日)
HP→http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
では、根津美術館蔵の加賀前田家伝来の曜変天目茶碗が展示されています(@_@)。
オマケに油滴天目茶碗まで(@_@)。

これも見に行くぞう(^.^)。





タグ 円山応挙 長谷川等伯 松林図屏風 雪松図屏風 藤花図屏風 曜変天目茶碗 油滴天目茶碗





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『特別展 国宝 燕子花図屏風 歌をまとう絵の系譜』

★簡単な紹介

○期間
2016年4月13日(水)~5月15日(日)

根津美術館

HP→http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html


今年もやってきました、根津美術館の初夏の特別展(^.^)。
燕子花図屏風です。
今回は庭園のカキツバタが咲く前に行くつもりでしたが、HPで確認すると早くも咲いてた(笑)。
で、弘仁亭の池のカキツバタは咲いていた、一輪だけ(笑)。
ゴールデンウィークの頃は大人気で混むんでね。

予想通り入場者は少なかったけど、いつもの表参道とJR原宿駅の人出には辟易。


1:
燕子花図屏風

まぁ、相変わらず素晴らしい、当然だわな(笑)。

右隻から差隻へ、左隻から右隻へ、茎、葉、花を一つづつ見ると、
集中力が切れている描写がありません。
緊張感に満ちている絵の典型です。

カキツバタの配置には、以前にも書いた通り、かなり注意しているでしょうが、
全体の構図は考えてませんね。
左隻は左上から右下へ向かう対角線の構図ですが、
右隻は、配置は考えていますが、構図はどう見ても考えている様には思えません。
見て、楽しめ、美しさを堪能すれば十分なんですな。

ところで、この絵、先日見たカラヴァッジョの「エマオの晩餐」と画面の構成が似ています。
左側、左上から右下へと続く直線。
右側、左下から右上へ上り途中で水平になる平方根型(√)。
尾形光琳が描いたのはカラヴァッジョの100年後だけど、イタリアへ行ったことないよなぁ(笑)。


2:
「吉野龍田図屏風」

左隻が紅葉のモミジ、右隻が満開の桜。
両方とも豪華絢爛、賑々しく宜しい(^.^)。

右隻の桜はソメイヨシノではありませんな。
この屏風が描かれたのは1600年代。
ソメイヨシノの起源は古くても1700年代。
ソメイヨシノの花は純白でなく、桃色が入ってますが、この屏風の花は純白。
ソメイヨシノの葉は満開時に葉は出ていませんが、この屏風では既に出ています。


3:
誰が袖図屏風

2014年にこれが主役の展覧会もここで催されたし、
去年2015年に出た高階秀爾の「日本人にとって美しさとは何か」の表紙にサントリー美術館の「誰が袖図屏風」が使われました。
正に、
「不在による存在の暗示」
(同書、p.153)
であります。


4:
庭園

藤棚のフジはつぼみが大きくなっていましたが、開花まであと一歩状態。
相変らずの美しさ、気持ちの良さで、表参道とJR原宿駅の人出の多さの後だから魅力倍増であります。


5:
圓山應擧

まだHPには出ていませんが、展覧会スケジュールのパンフレットによると、
2016年11月3日(木)~12月18日(日)
に「開館75周年 圓山應擧」展が開催されます。
あの重要文化財「藤花図屏風」も展示予定(^.^)。
絶対行くもんねぇ(^.^)。




タグ カキツバタ 燕子花図屏風 尾形光琳 カラヴァッジョ 誰が袖図屏風 圓山應擧 藤花図屏風 エマオの晩餐





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『特別展 燕子花図と藤花図』 光琳、応挙 美を競う

★簡単な紹介

2014年4月19日(土)~5月18日(日)
根津美術館
(HP→http://www.nezu-muse.or.jp/)

1:
尾形光琳の国宝「燕子花図屏風」を見に行ってきました。

金箔地に緑青の葉、群青の花、それだけの単純な絵。
ただカキツバタに位置を少しづつ変え画面にリズムを与えてます。
右隻のカキツバタは全体に少々上の方。
左隻のカキツバタは全体に下の方、画面の上の方の空間が大きめ。

この絵が不思議なのは、カキツバタ
リズム感と同時に安定感が有るので、改めてよく見ると、
上下両方向に同じ力、ベクトルが有ります(@_@)。
「↓」型なんです。
全体としては上向きですが、根本を中心に葉が左右にに広がり「↓」型になってます。
明度で見ると、花の群青は葉の緑青より暗く重いですが、植物本来の形をしているので上の方に在ってもバランスを崩すことがありません。

安定感抜群なので画面のどこにあってもバランスを崩さないので、絵師の思うままに配置しリズム感を作れます。
そしてこの感覚は各人各様で、他人には真似しにくいもの。
この配置は、出来そうだけど出来ないだろうなぁ…(溜息)、
て、出来るはずない(笑)。


2:
まぁ、光琳の「燕子花図屏風」は良かったんですが、それを完璧に撃破したのが、隣に在った
應擧の重要文化財「藤花図屏風」。
いやこれは凄かった(@_@)。

光琳の「燕子花図屏風」は装飾品ですが、この應擧の「藤花図屏風」は強烈に主張する「自画像」です。
そう、ファン・ゴッホの「糸杉」(ニューヨーク、メトロポリタン美術館蔵)と同じ様な植物を描いた絵です。
(私の記事→http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-1184.html)

藤の幹と蔓を筆で一気に描いた省略描法。
藤の花を細密に描いています。
この対比が素晴らしい。

2-1:
幹と蔓の描写は、樹皮の質感も表し同時に藤の花が咲く初夏に相応しい生命感、成長、勢いも表しています(@_@)。
迷いや躊躇いが全く無い筆致です。
学校以外で絵を描いたことがある方ならよく分かると思いますが、こんな筆使い、普通の人間に出来るもんじゃありません。

自由奔放に描いてるのは間違いないですが、それでも不自然になっていません。
写実的である事を忘れていないのです。
この辺、写生の絵師應擧の特徴がよく出ています。

そして筆致は應擧の息遣い、墨の匂い、筆が紙の上を走る音、等々が感じられます(@_@)。

2-2:
奔放な幹と蔓に比べ花は繊細そのもの。
実に精緻に、写実的に描写しています。

2-3:
幹と蔓、花房、二つの描写の違いは正に静と動。
対比が見事で、二つの描写法が互いに一方を引き立てています。

描写法が素晴らしいだけでなく、構図、空間の活かし方もとても素晴らしい。
屏風の大きさに比べ描いてある藤の面積と量がかなり少ない。
燕子花図屏風」と比べると、全然少ない。
なぜ?
藤の花が咲く初夏を表しているんです。
つまりこれからもっと成長する事を空間で表しています。
この藤はまだ若者で勢いが有りもっと成長し大きくなると表しています。
幹と蔓の速く、また勢いと力強さが有る筆致が大きな空間で更に効果を上げ、活かされています。

2-4:
当然ですが、隅から隅まで気を抜いて描いてる所は無く、緊張感と力強さに満ちています。
應擧は並の精神力ではなく、長時間集中力を保つ精神的な持久力が秀でた人間だったのが分かります。

2-5:
そして最後に、落款が素晴らしい。
應擧」の文字の美しさ、力強さ、二枚目具合、最高です。
我等素人に書ける文字ではありません。
川合玉堂と同じ位素晴らし文字を書いています。


3:
鈴木其一(=すずききいつ)作の「夏秋渓流図屏風」も素晴らしかった。
単純化、様式化された流れと岩肌。
写実描写の山百合や紅葉の柿の葉。
ここでも対比が見事です。
驚いたのが岩肌や杉の幹に生えるゼニゴケ。
エラく美しい(@_@)。


4:
それにしても、ファン・ゴッホが自殺せず應擧や光琳の絵を見たらどうなっていたでしょうか?


5:
根津美術館はこの様に素晴らしい収蔵品が有りますが、建物と庭園も素晴らしい。

5-1:
建物は1991年に増改築したので、中々上品な作りでおしゃれ。
トイレも木目調の壁で、数ある美術館の中でもぴか一でキレイ。
またコインロッカーも木目調で合わせ、キレイでビックリ(@_@)。

5-2:
またこの収蔵品に負けてないのが、庭園。
(庭園案内→http://www.nezu-muse.or.jp/jp/guide/garden.html)
谷型の地形を活かし、雑木林も残してあり、正に深山幽谷風。
非常に美しく、気持ちいい。
茶室が4棟も在り、これも伝統的日本家屋で美しく庭園に合い引き立てています。
藤棚が一つ在り、丁度満開で、藤の花特有の仄かに甘い香りを含んだ芳香が漂い最高でした(^.^)。
また谷底には池が在り、鹿威しが在るだけでなく、引仁亭の池にはカキツバタが在り、2014年4月26日(土)に行った時は一分咲き程。
ゴールデンウィーク後半が見頃じゃないでしょうか?

素晴らしい収蔵品を見た後で、同じ位素晴らしい庭園をそぞろ歩くのは中々気持ち良く、
大変趣味の良い作りの美術館です。
出光美術館(東京)はロビーへ行くと窓外に皇居の植え込みの木々が広がり悪くない眺めですが、根津美術館の庭園には勝てません。


6:
最寄駅は地下鉄表参道で、途中にはプラダやカルティエの路面店が在ります。
根津美術館で収蔵品と庭園を堪能した後、高級品屋の前を通るとエラく安っぽく見えます。



タグ 根津美術館 カキツバタ 見頃 應擧 光琳 燕子花図屏風 藤花図屏風 鈴木其一 夏秋渓流図屏風



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最近好きな女優は杉村春子と中谷美紀。
好きな監督は黒澤明と張藝謀。
気になる監督は堤幸彦。
山田孝之の実力が分かってきました。

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