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『原三溪の美術 伝説の大コレクション』 横浜美術館開館30周年記念 生誕150周年、没後80年記念

★簡単な紹介

2019年7月13日(土)~9月1日(日)
横浜美術館


東京から横浜に引越し、家から横浜のランドマークタワーが見えるんだなぁ。
横浜美術館はランドマークタワーのすぐ傍にあり、家からランドマークタワーまでグーグルマップによると、
5㎞程しかない近さ(@_@)。
歩いても1時間程で行ける(@_@)。
再び横浜市民になってから1年半経ってから、漸く行ってきました。


1:
明治の超金持ちは美術を愛し、集めた人が多い。
原三溪もその一人。
没後手放したものが多く、今回はそれらを集めた展覧会。
平安時代から大正時代までの、絵画が中心。
彫刻や陶磁器はほんのわずか。


2:
作品番号:25
「四季山水図巻」
雪舟等楊
京都国立博物館
重要文化財

一番驚いたのは、やはり、これかなぁ。
雪舟はもう一点、

作品番号:24「四季山水図」
東京国立博物館
重要文化財

も来ていたんですが、展示期間が合わず見られなかった(T_T)。

雪舟等楊の作はそれ程市場に出回ることは無かったようで、よく手に入れられたものです。
雪舟等楊作と書いてあるためか、私CYPRESSには名品に見える(笑)。
だって、際立って雪舟等楊と分かる点が無いのか分からないからか(笑)。


3:
その他、美術史に名を遺した絵師が多い。
雪村周継、久隅守景、尾形光琳、圓山応挙、浦上玉堂、富岡鉄斎、
下村観山、菱田春草、今村紫紅、安田靫彦、小林古径、前田青邨、等々

残念ながら、心に響いたのは、次の一点のみ。

作品番号:133
「秋林遊鹿」
菱田春草
1909年(明治42年)
西宮市大谷記念美術館

これは良かった。
日本の秋の雑木林の中に座る鹿、一頭。
日本の秋の雰囲気を感じられるし、秋の雑木林の中の匂いも想像できる名品。
同じ1909年(明治42年)に描かれた永青文庫蔵の「落葉」と同じ系統の作。
2014年の東京国立近代美術館の回顧展で見た「落葉」を思い出しました。


3:
こんな具合で私CYPRESSには退屈な、イマイチな展覧会でした(溜息)。






タグ 菱田春草 雪舟等楊






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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
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『特別展 美を紡ぐ 日本美術の名品 -雪舟、永徳から光琳、北斎までー』

★簡単な紹介

2019年5月3日(金、祝日)~6月2日(日)

東京国立博物館
本館特別5、4、2、1室

HP→https://tsumugu-exhibition2019.jp/masterpiece/index.html


★評


1:
狩野派と言えば、美術の教科書によく出る「唐獅子図屏風」。
狩野永徳筆。

見た事無いんでどんなもんかと、行ってきました。


2:
作品番号:1
「唐獅子図屏風」
右隻:狩野永徳
左隻:狩野常信
宮内庁三の丸尚蔵館蔵

左隻が永徳の曾孫常信筆とは、全く知りませんでした(^^;)。

この屏風はとてつもなくデカい(@_@)。
鈴木其一の「朝顔図屏風」よりデカい。

Wikiによると、

>天正10年(1582年)に秀吉が本能寺の変を聞きつけ畿内に戻るため、高松城で急遽結んだ講和の際、その証として毛利輝元に贈った陣屋屏風との伝承がある。
しかし、それ裏付ける史料は一切ない。
近年では224.2×453.3㎝と本間屏風としては異例な大きさで、画面に複数見られる切り詰め部分から元は更に大きな作品だったと見られることから、
元は大坂城本丸表御殿や聚楽第など、秀吉関係の城郭殿舎の大広間を飾る障壁画だったとする説もある。
明治期に皇室に献上された。

戦場で使う陣屋屏風だったのか、はたまた大坂城あたりの大広間を飾る障壁画だったのか、どちらとも納得行く大きさです。
オマケに孫の探幽の極め書きが入ってますから真筆に間違いありません。
安部龍太郎の『等伯』に描かれるあの永徳が描いたんだからなぁ、
それも、間違いなく豊臣秀吉からの命によるものでしょう。

間接的ですが、歴史の一瞬に触れられる貴重な作品です。

では、
絵自体はどうかと言うと、長谷川等伯には敵わん。
どうってことない絵です。


3:
作品番号:12
「秋冬山水図」
雪舟等楊
東京国立博物館蔵
国宝

久し振りに見ましたが、「唐獅子図屏風」とは出来が違います。
遠くからでも分かる力強さ、別格です。
視線を放せません(^^♪。
凄いよ、ほんとに。


4:
作品番号:特別出品3
「納涼図屏風」
久隅守景
東京国立博物館所蔵
国宝

この「納涼図屏風」と言えば、TV東京系の『美の巨人たち』でも取り上げられたし、
サントリー美術館で「逆境の絵師 久隅守景 親しきものへのまなざし」(2015年10月10日(土)~11月29日(日))でも目玉でしたな。
サントリー美術館の展覧会の方は会期が短く、行けなかった(T_T)。
だもんで、今回初めて見ました。
あらま、なんとまぁ、柔らかく穏やかで、どうってことのない、平凡卑近世俗風景(笑)。
盛夏、夕方、夕涼みの図。
それだけ。

とても穏やかで平和な絵。
退屈な絵ですが、僅かですがハッキリと「何か」を感じられる絵です。
「何か」が人の関心を捉え、少なくとも、忘れがたい絵になってる様です。
この「何か」が国宝になった理由ですな。


5:
作品番号:特別出品21
「七宝富嶽図額」
濤川惣助
重要文化財

今回がこれが断トツ、抜群、最高でした。
濤川惣助の七宝でこれ程大きい作品は初めて。

第4会場の入り口、最初の作品として展示されていて、
「富士山?横山大観かな?」と思って説明文を見たら濤川惣助の名前が。

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

どう見ても日本画だけど、絵じゃない!
七宝焼きだよ、七宝焼き!
それも色の間の金属線がない無線七宝!

殆どの人が絵だと思って通り過ぎたか、
七宝焼きだと分かっても無線七宝の超絶技巧を知らないのでほぼ素通り状態(溜息)。
ガラス粉末を1,200℃で焼き、溶かして絵を描いているのです。
筆で描いているのではありません(@_@)。

境界線が無くて隣り合う色同士(ガラス粉末)が混ざり、2色の境目がボケるのは分かります。
水彩特有のボカし技法ですね。
ところが、この作品の富士山の稜線と頂上、その背景の空。
空と富士山の境目が全くボケず、混ざらずハッキリと分かれています(@_@)。

筆の筆致(=タッチ)や筆勢を表すために、色の境目をボカす所とハッキリ別れている所があるんです。

更によく見ると、山麓に雲がかかっている部分があります。
山の地色の上に雲の色を透明感を失わずにかけています(@_@)。


超絶技巧!凄ぇ~!
視線釘付け、その場から動けん!


久し振りに天才に圧倒されました(^^♪。


6:
展示されている作品は粒揃いで最高でしたが、
会場が四ヶ所に別れ、次の会場に入る時に、毎回、入場券の半券を係員に見せねばならず、
これが非常に面倒臭い。

また、
会場が1階と2階に別れ、エレベーターもありますが、
階段を私は使いました。
壁と手すりは大理石だし、段と踊り場はタイル張り。
昭和13年(1938年)にこの本館は完成し、空襲で焼けたりしてないので、
当時の物です。
当時の物を、80年前の昭和初期のタイルを味わいたい訳です。

しかし、
問題があります。
80年前の設計なので、階段の傾斜が急なんです。
私CYPRESSくらいのヲヤヂなら問題ありませんが、
お年寄りには急過ぎます。
再設計で傾斜を緩くし、80年前のタイルを再利用し新たな階段を作って欲しい。






タグ 狩野永徳 久隅守景 濤川惣助 雪舟等楊






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『特別展 名作誕生 つながる日本美術』その2

前期展:2018年4月13日(金)~5月6日(日)
後期展:5月8日(火)~5月27日(日)


1:
後期展も行ってきました。
後期展も良かった(^.^)。


2:
作品番号:85-2
「初音蒔絵櫛箱(千代姫婚礼調度のうち)
幸阿弥長重
愛知県徳川美術館
国宝

後期展では初音の調度展示替え。
硯箱から櫛の箱。

悪くなけど、前期展に続き、作品がイマイチ小さい。
充分大きいけど、大きさによる迫力が無いのが残念。

それでも人類史上最高の漆芸品には変わりなく、私CYPRESSの様な無知蒙昧が見ても分かる出来の良さ。
徳川家光の愛情、金の掛け具合、よく分かります。


3:
作品番号:73
「蔦細道図屏風」
俵谷宗達
烏丸光広賛
京都府相国寺
重要文化財

お、久し振りに東京に来ました(^.^)。
尾形光琳の「八橋図屏風」、「燕子花図屏風」、酒井抱一の倣い、鈴木其一の「朝顔図屏風」の元と言われる作。
超大胆に省略した作。
白人には絶対描けない絵。

描かない事で想像力に訴える日本人独自の表現法。
ただ、作者とお客さんに同じ教養が無いと分からんの欠点。
私CYPRESSも「伊勢物語」は読んだことあっても、記憶に殆ど無いので…(涙)。


4:
やはり、雪舟等楊は素晴らしかった(^.^)。

4-1:
後期展展示の内、次の2点はよく見ると、出来の良さに圧倒されます。

作品番号:41
「四季山水図」
東京、石橋財団ブリジストン美術館
重要文化財

作品番号:42
「四季山水図」
東京国立博物館
4幅のうち2幅

両方共室町時代、15世紀の作品なので褐色の古色を帯び、
見にくいのが残念。
だから、「よく見る」事が必要(笑)。

山の描写、これが素晴らしい。
墨の濃淡で描いているのに、正に「山塊」。
山の大きさだけでなく、重さも感じられるんです。
凄いぜ、墨だけでしか描いてないのに。
不染鉄が描いた長野の山の質感、重量感が匹敵し、それ以外、こんな山の絵見た事無し。
ポール・セザンヌが描き続けた「サントヴィクトワール山」の出来の悪さがまたしても明確になりましたナ。

雪舟等楊がなぜ人気があるのか、よく分かりました。
とんでもない描写力と絵心があるからです。
雪舟等楊以降、匹敵する画力がある絵師は、直ぐに思い浮かびません。

この2作、なぜ国宝にならないのか?
雪舟等楊の国宝の山水図「秋冬山水図」のぶっ飛び具合が無いからですナ(笑)。

4-2:
同じく雪舟等楊で後期展の展示された作で、

作品番号:29
「天橋立図」
京都国立博物館
国宝

こやつ、品があります。
気品があるんです。
穏やかな雰囲気が濃厚。
こういう絵は中々ありません。
国宝になるのも納得、ハイ。

描写では中央下寄りの山々の表現が秀逸。
写実描写ではないんですが、現実感や写真感といった感じが非常に強い。
これも墨でしか描いていないのに、この写実感、圧倒的です。

4-3:
当然ですが、我等素人には、どう逆立ちしてもこういう絵は描けません(笑)。
完敗です(笑)、と言うのも変ですが、敵いません(笑)。


5:
伊藤若冲も改めて見ると、素晴らしい。

5-1:
この展覧会の巧みさは、雪舟等楊の水墨画の次の展示室が、伊藤若冲になり、
若冲の彩色画の鮮やかさと華やかさに圧倒される事。
18世紀の作ですから、くすみや汚れが非常に少ないし、古色を帯びていません。
300年の差は歴然。

作品番号:63
「白鶴図」

作品番号:64
「雪梅雄鶏図」
京都府両足院

作品番号:65
「仙人掌群鶏図襖」
大阪府西福寺
重要文化財

雪舟等楊との対比が非常に強いので、若冲の彩色に「強さ」がより分かります。
同時に雪舟等楊の墨使いの巧さもよく分かります。
互いに引き立て合っているんです。

この展示順にも完敗の私CYPRESSデス(笑)。

5-2:
墨絵の

作品番号:66
「鶏図押絵貼屏風」
京都府細見美術館

6曲1双で前期は右隻、後期は左隻。
前期では気が付かなったんです、鶏に躍動感まであります。
つまり、パッと見ると、アニメです。
動いている様に見える見事さ。
ディズニーの初期のミッキーマウスみたい(@_@)。

若冲もとんでもない絵師です。


6:
富士三保松原を描いた大作もあり。
これらは大きさで勝負で、こういうのも悪くありません。

作品番号:92
「富士三保松原図屏風」
狩野山雪
静岡県立美術館
17世紀

作品番号:93
「富士三保松原図屏風」
曽我蕭白
滋賀県、MIHO MUSEUM
18世紀

ミュシャの『スラヴ叙事詩』と同じくあれだけ大きいと、どうのこうの言う余地があまり無いのですが、
だからと言って、我等素人に描けるかと言うと、無理(笑)。




★まとめ

去年2017年の東京国立博物館の特別展(『運慶』、『茶の湯』)に続き、素晴らしかった(*^_^*)。

遠藤周作の『沈黙』、『留学』で日本にはキリスト教が根付かない「強さ」があると書いてますが、
雪舟等楊や伊藤若冲の絵を見、漂う雰囲気に触れれば、瞬時に納得。
オマケに海外のモノを取り入れ、全て日本風に同化させる「力」もあります。
たらこスパゲッティ、明太子スパゲッティ、カレーパン、アンパン、アンドーナッツ等々の傑作の数々。

対立と主張を善と捉える「北風」型のヨーロッパ人にとっては、キリスト教布教に初めて来日した頃、「南風」型の日本は初めての経験だったでしょう。

こんな事も改めて納得した特別展でした。

残念なのは、
伊勢物語を題材に選んだのですから、尾形光琳は無理だとしても、
出光美術館にある酒井抱一の『八ッ橋図屏風』を展示して欲しかった。

お勧めです。





タグ 雪舟等楊 伊藤若冲 曽我蕭白 俵谷宗達 幸阿弥長重 不染鉄 酒井抱一 鈴木其一 尾形光琳







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『特別展 名作誕生 つながる日本美術』その1

★簡単な紹介

2018年4月13日(金)~5月27日(日)

東京国立博物館、平成館


★評


1:
これは、良かった(^.^)。
今年2018年、初めの内の展覧会はハズレばかりで(溜息)の連続でしたが、
この展覧会は「名は体を表す」デス、ハイ(^.^)。


2;
まず、雪舟等楊の絵が5作もある、展示される(@_@)。

作品番号:32
「破墨山水図」
東京国立博物館蔵
国宝

作品番号:33
「倣玉澗山水図」
岡山県立美術館

作品番号:34
「潑墨山水図」
根津美術館

作品番号:35
「潑墨山水図」
大阪府正木美術館

作品番号:41
「四季花鳥図屏風」
京都国立博物館

オマケに前期と後期で展示替え、他の絵になる(@_@)。

「四季花鳥図屏風」は、

作品番号:50
「四季花鳥図」
呂紀筆
東京国立博物館

の倣いだそうですが、構図、色の入れ具合等、完成度は雪舟等楊の方が段違いに上。

ただ、私CYPRESS、雪舟等楊の絵自体が好きなんで、
似ている絵も宜しい(笑)。

眼福であります(^.^)。


2:
伊藤若冲も良かった。
若冲の「ビョーキ」(笑)振りもジックリ見る事が出来ました。

2-1:
まず、
作品番号:63
「白鶴図」
2幅
個人蔵

作品番号:62
「波濤飛鶴図」
狩野探幽筆
京都国立博物館

これらは、

作品番号:60
「鳴鶴図」
文正筆
重要文化財
京都府相国寺

作品番号:61
「松上双鶴図」
陳伯沖筆
京都府大雲院

の倣い。
皆悪くないんですが、探幽、若冲の方がいい。
若冲が断トツ。
説明するのが難しいんですが、
絵が強い。
細かい筆入れと色入れ、これが何やら「力」を与えてる様です。
一見簡単なようですが、私CYPRESSの様な素人の横好きが細かく描いても、
出来るはずありませぬ(笑)。
ここが、若冲の秀逸振りです。

2-2:
鶏も良かった(^.^)。
世界で鶏を最も美しく描く絵師、若冲。

作品番号:64
「雪梅雄鶏図」
京都府両足院

作品番号:65
「仙人掌群鶏図襖」
京都府西福寺
重要文化財

作品番号:66
「鶏図押絵貼屏風」
京都府細見美術館

「鶏図押絵貼屏風」は墨絵。
残り2作は彩色。

「鶏図押絵貼屏風」の墨の描写、
当然素人でない(笑)。
なんであんな簡単な筆致で鶏にふっくら感、立体感、筋肉感を表現出来るんでしょう?

「仙人掌群鶏図襖」
彩色が当然見事ですが、
生命感、すげーワ。
次の瞬間に首を振りそう。
雄鶏の尾羽も動き出しそう。

今回、伊藤若冲をユックリ見られ、実感したのが、
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョが若冲に匹敵する実力がある事。
いや、逆か(笑)?
まぁ、とにかく、この二人が互いの絵を知ったらどうなったでしょうか?


3:
伊勢物語、東下り、八橋から、

作品番号:72
「八橋蒔絵螺鈿硯箱」
尾形光琳
国宝
東京国立博物館

これも、当然ですが、中々の出来。
金蒔絵のカキツバタ。
八橋は鉛。
そして、カキツバタの花を真珠母貝の螺鈿。
この真珠母貝の螺鈿が中々効果的で、素晴らしい。
金蒔絵とは言え、全体に地味な作りですが、真珠母貝のカキツバタの花が、
文字通り華を硯箱に与えてます。

これ、欲しい(笑)。

ただこのコーナー、非常に残念な点が一点。
尾形光琳か酒井抱一の
「八橋図屏風」
が無い、展示して欲しかった。


4:
源氏物語

作品番号:85-1
「初音蒔絵硯箱」
千代姫婚礼調度から
名古屋市徳川美術館

来ましたよ、日本史上漆芸品の最高峰、初音の調度。
漆芸に関してはほぼ無知蒙昧の素人なんで、「スゲー」のみ(笑)。


5:
作品番号:90
「松林図屏風」
長谷川等伯
国宝
東京国立博物館

はい、東京国立博物館の売りの一つ、「松林図屏風」です。
ここに来るまで、結構、興奮してたんで、静謐さが染み入ります。
この展覧会の関係者は間違いなくこの効果を考え、狙っていたでしょう。
思う壷の私CYPRESS、いいお客さんです(笑)。


6:
作品番号:123
「誰が袖美人図屏風」
根津美術館

誰が袖図も来ましたよ(^.^)。

作品番号:124
「見返り美人図」
菱川師宣
東京国立博物館

「見返り美人図」、これも東京国立博物館の物でしたかぁ…
切手になり大昔から知っていましたが、実物を見るのは初めて。
小さいです、この絵。
ワンルームでも無理なく飾れる大きさ、と言うか、小ささ。


7:
最後が油彩が2点、
両方共岸田劉生

作品番号:128
「道路と土手と塀(切通之写生)」
東京国立近代美術館

この絵は、予想以上に出来がいい。
作品番号を見て分かる通り100点程の19世紀以前の日本画や工芸品、仏像を見て来ても、
見劣りしていません。
近代美術館で見て好きになりましたが、今回その実力を更に経験しました。
岸田劉生も、当然ですが、凄いワ(笑)。


★まとめ

この展覧会は百貨店的に多種類、多数の展示があり、見応えがありお得感一杯。
特に、伊藤若冲の墨絵と彩色両方をユックリ、ジックリ見られるのはありがたい。

お勧めです。




タグ 雪舟等楊 長谷川等伯 カラヴァッジョ 岸田劉生 尾形光琳 伊藤若冲







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『ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展 16世紀ネーデルランドの至宝 -ボスを越えてー』その2

★簡単な紹介

2017年4月18日(火)~7月2日(日)

東京都美術館
(HP→http://www.tobikan.jp/exhibition/h29_babel.html)

展覧会HP→http://babel2017.jp/


○前口上
東京都美術館の企画展は金曜日のみ午後8:00迄開館。
去年2016年は伊藤若冲を見に行き、午後6:00過ぎで待ち時間30分程。
金曜日に行けるのは5月5日しかなく、行ってみると、
待ったのは、今回、0秒、0㎜(^.^)。

まぁ、上野駅から東京都美術館方面へ行く人極僅か。
上野駅方面へ帰る人、一杯(^.^)。

初夏と言うには早かったですが、寒さを覚える程でもなく、とても気持ちいい風と空気でした。

と、これは幸先いいワイと行くと、



1:
期待に反し、全て退屈。
視線と心を捉える強力な雰囲気を漂わせている絵は皆無。

ピーテル・ブリューゲルはボイマンスの「バベルの塔」を24年前に来た時に見たし、
ボスも「放浪者(行商人)」(展示番号:41)を初め40年以上前から知ってます。

ボスの「聖クリストフォロス」(展示番号:42)は外套の赤がエラく鮮やかで目立ち過ぎ。
久し振りに見る「バベルの塔」(展示番号:86)は、広重や北斎のベロ藍の様に青が目立ち過ぎるけど、
目立ち過ぎるだけで、広重や北斎の様にまとめられていません。

その他ボスブリューゲル以外でも、人物画は白人らしく背景を描き込み過ぎ。

日本人の想像力と創造力と発想には全く敵いません。


2:
あんな絵ばかり描いてウンザリし、退屈になり、やる気を無くしてるんじゃないでしょうか?
芸術家ではなく、絵画職人だね、心を感じられません。
金を稼ぐために絵を描いているだけ。
人は生きて行かなきゃなりませんから、金を稼ぐ方法が絵を描く事でも悪い事ではありません。

ヒエロニムス・ボス、1450年頃~1516年
ピーテル・ブリューゲル、1525~1530年頃~1569年
雪舟等楊、1420年~1506年頃
雪村周継、1504年頃~1589年頃

樂家、初代長次郎、生年不詳~1589年

当時の西洋では、
キリスト教、神話、金持ちと支配階級の肖像画と言う題材が決まっていて、それ以外を描いても金にならなかったんしょうか?
また、画家の個性も要求されてないとしか思えません。

ほぼ同じ時代の雪舟等楊雪村周継長次郎には全く敵わん。
鎧袖一触。


3:
さて、展示番号:86「バベルの塔」は正面では立ち止まれません。
制限線があり、そこから後(=離れて)は止まって鑑賞可。
でも、細部はそこからは見られません。
だからと言って、正面からも1m程離れているので、細部は見られません。

怒りを感じるより、何とか出来なかったのでしょうか、と残念に思いました。

私が言ってのは、午後6:00過ぎだったのでお客さんが少なく、
待っている人も多くても20人程だったので殆ど待たずに何回でも通過(笑)、可能でした。

だからと言っても、やる気を無くした(笑)私CYPRESSでしたので、
まぁざっと見ておしまい。


4:
今回のお買い物は、クリアファイルとマグカップ。
A5のクリアファイルは、出口前の特設ショップでは、開いて使うWファイルしかなく、
¥600(@_@)。
た、たかぁ~(溜息)。
「バベルの塔」だけと、主な展示作品を印刷したものの2種類のみ。
図柄が悪くなかったので両方購入。

しかし、
帰りの出入り口そばのミュージアムショップを覗くと普通の挟むだけのA5サイズのクリアファイルがあった(@_@)。
「バベルの塔」ですよ、印刷されているのは(@_@)。
¥400(@_@)。
何なんだ、これは…(溜息)。

マグカップは版画の色々な「怪獣」(→ゴジラ系ではありません(笑))を採用。
色は茶色とブルーグレイ。
ブルーグレイに入れたコーヒーの色を想像出来ないので茶色に決定。
ただ、見掛けほど大きくなく、300ccもなさそう。





タグ 雪舟等楊 雪村周継 長次郎 ボス ブリューゲル





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『雪村 奇想の誕生』

★簡単な紹介

2017年3月28日(火)~5月21日(日)

東京藝術大学大学美術館

期間
前期
3月28日(火)~4月9日(日)
4月11日(火)~4月23日(日)
後期
4月25日(火)~5月7日(日)
5月9日(火)~5月21日(日)

HP→http://sesson2017.jp/


○前口上


2017年4月初旬、今年は気温が低く、雪村周継(せっそんしゅうけい)を見に上野公園へ行くと、
サクラが満開でした(^.^)。
当日東京では朝方まで雨が降り、上野公園に着いた時は曇り。
それでも、いるんだなぁ花見客(笑)。
大きい古いソメイヨシノが多いからその気持ちは分かります。
確かに大きなソメイヨシノの下は、曇り空の下でも中々の美しさと気持ち良さ。
でも、地面はまだ濡れていたし、少々肌寒い曇りの日に宴をやらんでもいいでしょう(笑)。
でも、酒飲みの言い訳も痛い程分かる(笑)。

藝大へ行くのは2回目で、サクラの季節では初めて。
都道452号線を挟んで南側が美術学部、北側(東京国立博物館がある方)が音楽学部。
音楽学部の方にはソメイヨシノがあるのに、美術学部の方に無いのに今回気付きました。
何か、寂しいなぁ(笑)。

さて、
雪村周継を見た帰り、上野駅公園口前まで来ると、
何と、
目の前をマリオカートの一団が通過した(@_@)。
ぎょっ、これはシャッターチャンス、動画チャンスと思った時は、もう見えなかった(笑)。
走り過ぎる後姿を見ると、ちゃんとナンバープレートが付いていた、まぁ当然か(笑)。
任天堂が著作権違反と訴訟を起こしたレンタル会社が秋葉原にあるらしく、そこから来た様ですな。


1:
勉強不足だし、美術展には20年程行ってなかったから、雪村周継を知ったのもこの展覧会のおかげ(^_^;)。
あの雪舟等楊より100年程後の人。
室町後期から戦国時代の人になるんだね。


2:
坊さんらしく清貧で、水墨画が殆ど。
色付きの絵は極少数。
絵具を買うお金が無かったと言う事。
でも、東洋には墨で描く水墨画がある。
悪い事ではありません。
全てを描く必要が無い様に、色で塗り固める必要もないのです。

歴史に名を残し、作品が売れ現在に残るんですから、悪い絵はありません。
筆使いも巧く、我等素人の横好きには決して出来ない筆使い。
迷いや力みが無い、まぁ、当然か(笑)。
でも、書かずにはおれん、プロの巧さ(笑)。

あれだけ巧ければ、描いていて楽しいよなぁ。
歌が巧い人が、歌うのが好きなのと同じ。

しかしですな、
決して悪くはないんだけど、どうも心に響くものがありません。
言い換えれば、共鳴する心の弦が無い、同じ様な感性が無い、と言う事。


3:
江戸以前の古い絵師なんで、どうしても、巻き皺のついた絵が多く、これが残念。
また紙の変色が進んでいる作品が多く、描いた当初の狙いや効果が分からないのも残念。

それでも、次の2点は、良かった。

展示番号:101
「山水図屏風」
栃木県立美術館蔵

東京国立博物館にある雪舟等楊の国宝「秋冬山水図」の冬の図と同じく、不思議な遠近感の絵。
雪村周継の晩年の作で自由な境地と解説に書いてあり、見ている人間に覆いかぶさる様な、ちょっと不思議な迫力、
圧迫感があります。
不快感は無く、いつまでも見ていて、絵の中に入りウロウロしていたくなる、不思議な魅力がありました(^.^)。
これはいい、気に入りました(^.^)。

展示番号:95
「金山寺図屏風」
茨城県笠間稲荷美術館蔵

中国にある禅宗のお寺と景色を描いた屏風。
勿論、雪村周継、中国へ渡ったこともなく、想像で描いた作。
「山水図屏風」程ではありませんが、西洋の透視図法とは無縁、無視した遠近法。
だからと言って無茶苦茶に描いているのでもありません。
でもね、これも視線と心を捉える魅力があり、写実描写が名画に不要を実証する一枚。
西洋藝術のつまらなさ、退屈さを実証する一枚。
日本人藝術の非凡さを実証する一枚。
これだから日本人の描く水墨画は素晴らしい(^.^)。


4:
今回の目玉を見てみると…

展示番号:49
「呂洞賓図」
奈良県大和文華館蔵
重要文化財

まず、題名を読めん(笑)。
「りょうどうひんず」
呂洞賓(りょうどうひん)は中国の仙人だそうです。
今回の目玉の一つで、クリアファイルにもなっていて¥450哉。
¥320もあり、これは大和文華館オリジナル。
私の心の琴線に触れる物無し。


展示番号:88
「蝦蟇鉄拐図」
東京国立博物館蔵

目玉のもう一つ。
前期展示
これも私の琴線に触れる物無し。


5:
まとめ

「奇想の絵師」の元祖となるとチラシに辻惟雄が一言寄せていますが、
実際に見るとそれ程奇想とは思えません。
評価されるのには大賛成です。

写実描写と透視図法に縛られる必要が無いのが、雪村周継からも分かります。
必要ならばやればいい。
その程度のものなんですが、白人は出来ないんだよなぁ…

この展覧会も展示替えが多過ぎる。
4回ですよ、4回(怒)。
展示される物を全て見るには4回、¥1,600×4=¥6,400(怒)。
せめて2回にして下さいな。





タグ 雪村周継 東京藝術大学大学美術館 雪舟等楊 マリオカート





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『コレクション展 鏡の魔力』と『特別企画 若き日の雪舟』後期展

★簡単な紹介

2016年5月26日(木)~7月10日(日)

雪舟展のみ展示替えがあり、
前期:5月26日(木)~6月19日(日)
後期:6月21日(月)~7月10日(日)

根津美術館

HP→http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html


後期展も行ってきました。
ところで、
根津美術館は南青山と言う場所柄か、それと美しい深山幽谷を模した日本庭園もあるからか、
海外(白人)のお客さんが多い。
日本画を扱う出光美術館や山種美術館では、海外の方(白人)はまず見たことありません。


1:
今回展示された作品は、

作品番号:8
「雪景山水図」
(岡山県立美術館)
拙宗等揚

作品番号:9
「翡翠図」
(松岡美術館)
拙宗等揚

作品番号:10
「四季山水図(春景)」
(東京国立博物館)
雪舟等楊


みんないいです(笑)。
結論デス(笑)。

拙宗等揚の頃から我等日本人の感性、自然に親しみ愛でる気持ち、全く変わってません。
100%同じ。
500年経っても同じ、と言うか500年位では変わらんと言うべきか(笑)。
とにかく、全く見飽きないし、雪舟の描く世界に目と心が釘付け、吸い込まれそうなんです。


2:
銅鏡

これもみんないいです(笑)。
私の様にまだ見たことない方、ぜひご覧になって下さい。
決して時間を損しません。


3:
雪舟等楊の作品が10点程と少数とは言え、回顧展が開かれるのは2002年以来(東京国立博物館、京都国立博物館)の様です。
個人的には、もっと盛況になってほしいと思いますが、そうなるとお客さんが多くなり見るのが大変になり、う~ん、痛し痒しです(笑)。
今年前半は完全に伊藤若冲に席巻されましたな(笑)、
ボッティチェリダ・ヴィンチカラヴァッジョ雪舟等楊も敵いませんでした(笑)。






タグ 拙宗等揚 雪舟等楊 銅鏡 根津美術館 伊藤若冲 ボッティチェリ ダ・ヴィンチ カラヴァッジョ





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『コレクション展 鏡の魔力』と『特別企画 若き日の雪舟』前期展

★簡単な紹介

2016年5月26日(木)~7月10日(日)

雪舟展のみ展示替えがあり、
前期:5月26日(木)~6月19日(日)
後期:6月21日(月)~7月10日(日)

根津美術館

HP→http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html


雪舟等楊の絵が、何と、前期に9点、後期に11点も展示されます(@_@)。
しかも、題名の通り「拙宗等揚」と名乗っていた若き日の作品を中心に展示されます(@_@)。

「鏡」は銅鏡の事で、これはどうかなぁ…

前期展の終了間際にまずは行きました。


1:
作品番号:4
「溌墨山水図」、重要文化財
拙宗等揚

作品番号:7
「溌墨山水図」、重要文化財
拙宗等揚
(正木美術館)


「溌墨」は「はつぼく」と読みます。
墨を垂らして(=溌)描いた墨絵で、中国の唐時代に出来た技法との事。
英語では”splattered ink”と書いてありました。
先日出光美術館で見た雪舟等楊の「破墨山水図」も同じ系統の技術。
「溌墨」と「破墨」に違いは小さいらしい。

こういう粗いタッチの絵、好きなんです(^.^)。
先日行った立石鐡臣画伯の回顧展でも何点もありました。
「?」
何だ、表現主義(expressionism)、野獣派(fauvism)と同じじゃん(^.^)。
唐の時代だから7世紀頃にはこの表現が完成していたから、白人に先んずること1,300年!

更に、溌墨は見る人間の想像力を刺激する形を描けますから、表現主義や野獣派より繊細な、
細密な表現になっています。
表現力が大変豊かです。
山、森、木立、木々の葉、
この様な風景が見えます、簡単に想像出来ます。

素晴らしい出来栄えです。


2:
作品番号:5
「山水図」、重要文化財
(京都国立博物館)
拙宗等揚筆、龍崗真圭賛

作品番号:6
「山水図」
拙宗等揚

作品番号:10
「四季山水図」夏景、重要文化財
(東京国立博物館)
拙宗等揚

山水図3幅、細かく描いてます。
「四季山水図」夏景は興味深い。
近景、画面下半分に松を描いちゃってます。
中景に家があって、結構この松の木が邪魔ですが、
松の木の後を霧らしき物で白飛びさせ邪魔し過ぎない描写です。
ジグザグ型、電光型になっていて後景の『小さな中国のお針子』のロケ地の様な急峰へと
視線を誘導しています。
こういう構成を見ると、日本や中国では自然界と人間の世界がそれ程離れてないのが分かります。
西欧社会と決定的にちがいます。

それにしても、重文に指定されているだけの事はあり、いつまでも見ていたい絵でした(^.^)。


3:
作品番号:1
「芦葉達磨図」
(米国スミスカレッジ)
拙宗等揚筆

作品番号:3
「出山釈迦図」
拙宗等揚筆

今回の目玉の「芦葉達磨図」。
2008年、アメリカで発見され日本で修復後、初公開。
構図を考えながら筆で一気に描きあげてあるのは分かります。
とても我等素人の横好きに描ける絵でもないのも分かります。
いかにもよく目にする達磨図で、う~ん、「だから何?」状態。

むしろ「出山釈迦図」の描写に方がいい。
顔が普通のおっさん。
両足の表現が獣じみて「芦葉達磨図」と同じ。
両手は2作品共懐手(?)なので、両足で己の信じる道を進む信念を表しています。


4:
銅鏡

ハッキリ言って、こっちの方が凄かった。
中国の持つ底力をまざまざと見ました。
興味が無い銅鏡でしたが、「美味い不味いは食してから言うもの」を今回も実行して正解でした(^.^)。

静岡の光学機器商の村上英二氏が商売で扱っている鏡の一つとして銅鏡を手にした事から収集が始まり、
その後2010年にコレクションを根津美術館に寄贈したとか。
そのコレクションの中から61点が展示されました。
紀元前3世紀の戦国時代から13世紀~14世紀の元の時代までの銅鏡です。

文様の精緻さと多様さ、これにはただ、ただ、驚くばかり。
全て鋳物ですから、鋳型の彫刻の精緻さと正確さに驚愕しました。
線や形にだれた所が一か所も無く、非常に鋭い。
彫り込みで直角な部分も角が丸なったりしていません。
これだけの精確な作りの鋳物を紀元前3世紀にすでに作れた事、単純に圧倒されます。

複雑な文様でありながらも、多くの文様が入っていながらも、ごちゃごちゃ感、うるささがありません。
非常にスッキリしています。
これも上等な作品である事の証。
逆に『開運!なんでも鑑定団』でよく耳にする「鋭さ」があります。
どの銅鏡も鋭いんです。

古の中国の職人、芸術家達、美的感覚に優れていたのは間違いありませんが、
それだけに頼らず思い上がらず、工夫し、より良い物を目指したのが分かります。

こりゃ、集める人がいて当然だし、美術館に展示されて当然、納得します。


私CYPRESSの様にまだ見たことない方々、是非見て下さい。
新たな世界が広がりますよ。


5:
まとめ

若き日の雪舟は見飽きず、いつまでも見ていたい絵ばかりでした。
流石です。
予想通りで驚くにあたらず(笑)。
後期展で展示される作品もたのしみです。

しかし、
それ以上に青銅で作られた銅鏡の精緻さ、多様さ、全体に漂う鋭さ、
ビックリしました。
素晴らしい出来の作品ばかりです。


6:
根津美術館、今後の予定

次回は
『コレクション展 はじめての古美術鑑賞 -絵画の技法と表現-』
2016年7月23日(土)~9月4日(日)
HP→http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/next.html

たらしこみ
外隈
金雲
截金
裏箔
溌墨
白描
付立て
繧繝彩色

「たらしこみ」以外読めない言葉があれば、私CYPRESSの様に(笑)、行った方がいい(笑)。
日本画の技術を根津美術館のコレクションを使って説明してくれます。


秋が深まると
『開館75周年特別展 円山応挙
2016年11月3日(木、祝)~12月18日(日)
この展覧会のページはまだ出来ていません。
年間スケジュール→http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/schedule.html

應擧のあの重要文化財「藤花図屏風」が展示予定(^.^)。
これも楽しみであります(^.^)。





タグ 雪舟等楊 拙宗等揚 銅鏡 根津美術館 円山応挙





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『日曜美術館 民家巡歴 向井潤吉の戦後』

○放送
2016年2月21日(日)
NHKEテレ

放送分HP→http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2016/0221/index.html

世田谷美術館分館 向井潤吉アトリエ館 HP→http://www.mukaijunkichi-annex.jp/

向井潤吉って江戸時代に確立された「日本古来の茅葺き民家」を描く洋画家だよなぁ、って記憶があり、
『美の巨人たち』でやったなと調べると、2004年7月10日に放送されましたな。
『開運なんでも鑑定団』でも出た記憶があり、調べると2012年2月21日に偽物が出ていた(@_@)。
去年2015年に世田谷美術館へモネの「ラジャポネーズ」やエドゥアール・マネの「笛を吹く少年」を見に行った時に
向井潤吉アトリエ館」の宣伝をしてたけど、「笛を吹く少年」の魅力の圧倒され全く関心が向かいませんでした(笑)。

悪い絵じゃないと番組を観ると…


1:
やはり、いいねぇ~

日本の極普通の自然とその自然と寄り添い添い寝する民家、
とても美しい、魅力的(^.^)。

向井潤吉が描く民家は日本の自然と気候に合わせて作られた自然発生的な物。
だから日本の自然との相性が悪いはずがない(^.^)。

川合玉堂川瀬巴水、この辺の私が好きな絵師と同じ雰囲気を漂わせています。
川瀬巴水は都会の版画が少なくないんですが、当時の東京はまだ郊外の自然と同じ雰囲気を残していたんですなぁ…

そして、去年2015年の年末に見た雪舟等楊の「秋冬山水図」から、おそらくそれ以前からも続く日本の自然独自の雰囲気も漂わせています。


2:
先日フェルメールと共に見た17世紀のオランダ絵画の樹木と自然は、茶褐色。
この番組の向井潤吉を初め、日本の絵画では美しい緑。
17世紀日本では緑青を使い樹木、植物、自然を描いていたんですが、
この違い、差は何なんでしょう?


3:
向井潤吉アトリエ館では、現在「向井潤吉 西日本紀行」展を開催中。
行くぞう(^.^)。




タグ 向井潤吉 世田谷美術館 川合玉堂 川瀬巴水 雪舟等楊





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雪舟等楊 『秋冬山水図』

★展示期間
2015年12月15日(火)~12月23日(水)天皇誕生日

★展示場所
東京国立博物館 本館2階 2室

秋冬山水図』のトーハクのHP→http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=item&id=4271

画像は、
「e国宝」から→http://www.emuseum.jp/detail/100146/000/000?mode=simple&d_lang=ja&s_lang=ja&word=%E9%9B%AA%E8%88%9F&class=&title=&c_e=®ion=&era=¢ury=&cptype=&owner=&pos=1&num=4

1:
あの有名な雪舟の国宝『秋冬山水図』です。
画集とか、日本美術の歴史とかでよく目にする絵です。
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452年~1519年)とほぼ同時代(1420年~1506年)。
江戸以前になると芸術作品だけでなく何でも極端に少なくなり、この雪舟等楊も同じ。
オマケに京都は応仁の乱(1467年~1477年)で市街地が全焼してるから、雪舟等楊の絵も燃えちゃってるのもあるかも(涙)。
残ってる雪舟等楊の絵は少ないし、滅多に回顧展も開かれず見られる機会は、
ハッキリ言って無しと同じ。

オマケに今回の展示は、何と、9日間(@_@)。
まぁ、1階で環境整備とかやるとか色々トーハクにも都合があるのは分かりますが、
数は少ない雪舟等楊だし、しかも代表作の国宝だからもう少し長く展示して欲しいものです。


2:
と言う訳でウキウキと行ってきましした(^.^)。
二幅、左側が冬、右側が秋の景色。
この絵も小さく、日本の極一般的な狭小住宅に飾るのも可能(笑)。

2-1:
まずは、右側、『秋景』。
一点透視図で中央の楼閣へ視線を集める簡単で誰にも分かりやすい構成。
でも暫く見ると振り子の様に視線が左右に振れ、画面下の近景から中央の楼閣へ向かうのが分かります。
そして、背景の空へぽわ~んと登って行く感じがあります。
改めて実物を見ると、何か、楽しく、面白いですね。
これは、大したもんです。
一点透視図で絵を描くのは簡単ですが、こういう振り子の様な視線のリズムを感じさせるのは我等素人の下手の横好きには出来ません。

岩肌の描写とかもいいんですが、空のボカシ具合、これが出来ないんですよ、素人には。
この墨や水彩のボカシを空にやると俄然空に立体感、空間感覚、奥行き感が現れ、絵に物語感や詩情と言った物が現れます。
つまり、この空や風景の先はどうなっているんだろうと、想像力を刺激します。
この『秋景』なら、「秋」と言う題材から、これから来る冬の厳しさを思うか、それともその先の春と新年を思うか、
色々想像出来ます。

同時に筆の力だけでこういう絵を描けないのは明らかで、豊かな絵心や想像力、感性も必要なのも、
この絵からも分かります。

2-2:
左側、『冬景』。

これ、凄いワ(@_@)。
ダ・ヴィンチの『受胎告知』と比べると白黒だし、聖書の有名な場面でもありませんし(笑)、
単なる風景だし、
大変地味な絵ですが、大変進歩的であり、大変な名品です。

2-2-1:
画面の構成は右側の『秋景』と同じ。
違うのは背景。

中央左寄りになぜか、垂直線が在り、それが折れほぼ中央にまで来て岩の連なりに繋がります。
この垂直線が画面の中で一番目立ち、実物を見る以前から「これは何だ?」と気になっていました。

次に気になるのは、楼閣の背後、画面上では背景に描かれている物。
いやに目立つ垂直線もその一部になってると思われます。
楼閣の後に在るのは、断崖や絶壁とトーハク初めあちこちに書いてありますが、
楼閣や近景の岩場と比べると大きさのバランスがおかしく、自然の壁と思えないのです。
雪舟等楊ほどの絵師が風景画で遠近感を狂わす描写をするはずがありません。

更に分からないのが、この「絶壁」「断崖」の大部分を薄墨で塗りこめていて、地上の物を描いているのか、空を描いているのか、曖昧にしている事。
画面中央では「絶壁」「断崖」をいくらか描写していてるのですが、残りは薄墨。
これで残りも描いてあれば分かるんですが…

楼閣の直ぐ後は紙の白を使い雪を被った崖か山を表している様ですが、
背景の他の部分の表現を見ると、単純に雪を表しているとは思えなくなってきました。

同時に『秋景』では完全にバランスを取っているのに、なぜ中央左寄りに濃い墨で垂直線を加え主張させているのでしょう?
こんな目立つ意味不明の物を加えると絵のバランスを壊すものなのですが、そこは名手雪舟等楊、墨の濃淡が持つ力でバランスを取らせています。
この絵の場合では、薄墨を塗っている部分が多いので、塗り残した白の方が主張が強くなっています。
だから垂直線を左側に寄せ、白の部分を少なくしています。
このため、一見すると墨の垂直線が目立ちません。

2-2-2:
こうなると、問題になってくるのは、「何を描いた」ではなく、「何を表したか」になります。

分かりません(笑)。
絵の力、迫力、不思議な構成に圧倒され、どうでもよくなります(笑)。

何やら訳の分からんもんが、楼閣の背後に現れ圧迫する様に存在している。

雪舟等楊がこの絵を描いたのは晩年、70歳頃らしいので、西暦にすると1490年頃。
応仁の乱が終わってから13年。
室町幕府の政治的、経済的基盤の崩壊、
将軍の権威の失墜、それにより諸大名の権威も失われ下剋上が起きたり、民衆の間では加賀の一向一揆、山城国一揆が起きました。
そろそろ日本が戦国時代へと向かう頃。

とすると、一番簡単な解釈は時代がもたらす不安、これですな。

2-2-3:
しかし、どうもそれだけではないと納得出来ないし、絵を見続けていても他に何かを表している気がしてきます。
ん?
「他に何か?」
解釈の幅が広い、自由に解釈出来る余地が大きい、
こりゃ、抽象画の特徴じゃないか(笑)。

つ、ま、り、この『秋冬山水図』、写実の山水画、風景画ではなく、
抽象画(@_@)。

ヨーロッパでは未だにルネサンスの頃。
抽象絵画が現れるのは、1910年頃、カンディンスキーまで待たないと現れません。
それを雪舟等楊は1490年頃に、カンディンスキーより420年も前に『秋冬山水図』でやってみせた(@_@)。

日本では、
琳派の絵画にはたらし込みを使い、抽象表現ともとれる作品も少なく、
また龍安寺方丈庭園(寺に伝わる話では1500年頃)でお馴染みの枯山水小堀遠州(1579年~1647年)の作庭した庭園等、庭を眺めながら瞑想したり自由に心を遊ばせる場所まであります。

日本の抽象表現の始まりの一つと言えるのではないでしょうか(@_@)?

2-2-4:
ところで、右側「秋景」も背景の空を見て色々想像出来、これも抽象表現と言えるのではと思われるかもしれません。
「秋景」は空と分かる物を描いています。
しかし、左側「冬景」は絶壁や断崖とは簡単に判断出来ない曖昧は表現になっています。
簡単に判断出来るか出来ないか、ここが写実(=具象)と抽象の分かれ道になります。

2-2-4:
これで『秋冬山水図』が名品、進歩的、な理由がお分かり頂けると思います。
これで『秋冬山水図』に凄いと私CYPRESSが驚嘆、唖然としたのもお分かり頂けると思います。


3:
雪舟等楊の『秋冬山水図』と言う絵画、龍安寺方丈庭園枯山水
これらは抽象芸術の先駆者と言っても過言ではないと思います。
欧米に先駆ける事400年(@_@)。
400年ですよ、400年も前から作っていたのです(^.^)。

当の作者達は、抽象だとか写実だとか全く意識せず、単に素晴らしい作品を作りたい、
そのためには今迄に無かった方法も臆せず使ってみようと思っていただけでしょう。
作品を作る人達の大変自由な心の持ち方、そしてその結果出来上がる作品を受け入れる偏見とは無縁の一般人の大らかさ、
このどこの民族にも負けない美点を我等日本人は知り、誇ってもいいのではないでしょうか?




タグ 雪舟等楊 秋冬山水図 ダ・ヴィンチ 枯山水 龍安寺方丈庭園 小堀遠州 抽象画 カンディンスキー 抽象芸術




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CYPRESS

Author:CYPRESS
最近好きな女優は杉村春子と中谷美紀。
好きな監督は黒澤明と張藝謀。
気になる監督は堤幸彦。
山田孝之の実力が分かってきました。

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