★簡単な紹介
○公開
2015年6月13日
○上映時間
2時間6分
○スタッフ
原作:吉田秋生
脚本:是枝裕和
演出:是枝裕和
撮影:瀧本幹也
照明:藤井稔恭
音楽:菅野よう子
プロデューサー:松崎薫、田口聖
○出演
綾瀬はるか……………香田幸、長女
長澤まさみ……………香田佳乃、次女
夏帆……………………香田千佳、三女
広瀬すず………………佐野すず、三姉妹の異母姉妹
大竹しのぶ……………佐々木都、香田三姉妹の母
堤真一…………………椎名和也、幸の恋人
風吹ジュン……………二ノ宮さち子、海猫食堂店主
リリー・フランキー…福田仙一、山猫亭店主、さち子の恋人
樹木希林………………菊池史代、大船のおばちゃん
池田貴志………………浜田三蔵、千佳の恋人
坂口健太郎……………藤井朋章、佳乃の恋人
加瀬亮…………………坂下美海、佳乃の上司
★評
1:
白飛びが多いと言うか、絞り開放気味が多いと言うか、
明るさと白を強調したカットが多い。
この照明と撮影で作品を全てを語っているでしょう。
香田家三姉妹(
綾瀬はるか、
長澤まさみ、
夏帆)+浅野すず(
広瀬すず)の家庭、家族、
平穏、
なのか、
一見平穏、
なのか…
自分の家族を思い出せば、
問題の無い家族なんかあるはずない、
と簡単に分かる事。
夏の映像が多いですが、
あれだけ開け放され冷房無しの旧家。
かなり繁茂している庭。
藪蚊がいないつもりなのか、蚊取り線香が無い。
この辺、怪しい。
この香田家、
用心していません。
それを実証する様な(笑)、危うい恋愛好みの香田家。
不倫はするは、ダメ男好きで貢ぐは、両親は親として自覚が薄いらしいし、だらしない。
不倫の子、非嫡出子は引け目を感じているし、年の割に大人っぽいですが、これは少々無理しているのと同じ。
真面なのは、一見変な男好きの三女千佳(
夏帆)。
眼鏡を掛け、事物をよく観察し冷静に判断出来る性格を暗示し、
演じる
夏帆自身の左利きを利用し、香田家の他の姉妹とは違っていると強調しています。
演出では、変な髪型(笑)と変な着る物(笑)。
自分で考え行動できる千佳と示しています。
一見すると小津安二郎の『東京物語』や『麥秋』風の穏やかな映画ですが、
映像が全く違い、全く違う映画です。
醜くおぞましい事が起こる可能性を残している映画ですが、
小津安二郎の映画と同じく起こりません。
この点、非常によく出来ていて、趣味が宜しく好ましい。
大部分の家庭では、不倫殺人が起こらず、
どの家庭も、一見、平穏で退屈なもの。
だからこの映画、非常に写実的、現実的で、この点では小津安二郎の映画と全く違います。
2:
食事のカットが多い。
家庭の中心は食事、と是枝裕和監督は考えているんでしょう。
この香田家が崩れない象徴が、手の込んでいない極普通の家庭料理を(おそらく)毎日作っている事。
3:
食事の作り手は、
長女幸(
綾瀬はるか)。
不倫中でありながらも、男に熱を上げることもなく、男(堤真一)の家へ行っても、
食事を作る時間には帰宅。
完全に母親役。
面倒見がいい。
自分の事を気にせず、仕事と家事に精を出す。
それを象徴しているのが、髪型。
ほぼポニーテールか髪を後ろでまとめています。
男の家に行っても、料理を作っているし髪を開放(笑)することもなし。
髪を解くのは、自室にいるカットのみ。
この幸が一番危ない。
演出から考えると、自分の時間が無い。
男といる時でさえ、髪を解くこともなく、家事をし、男に尽くす。
少々無理しているのを自覚してないのかもしれません。
だから危うい。
幸を演じた
綾瀬はるかは、巧い(^^)/。
母親役に観える(^^)/。
4:
食事を作らないのは、
次女佳乃(
長澤まさみ)。
奔放であります。
男と酒、ね。
それを象徴するのが、やはり髪。
まとめず、オマケに信用金庫勤め(←多分)にも関わらず染めてる。
更に、
お肌荒れ気味(笑)にして、遊び好きを強調。
どういう生活を送っているか、女性なら直ぐ分かる(笑)。
横にすず(
広瀬すず)が来ると差は歴然(笑)。
5:
映画の面白さに関しては、
私CYPRESSにとっては、
面白くない(溜息)。
この映画の中で作られる料理が家庭料理である様に、
一味足らん(溜息)。
平和過ぎ、平穏過ぎ。
「嘘」がありません。
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