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『世界の中心で、愛をさけぶ』その173

第九弾


第三話


1:
その他の登場人物の左右その1


1-1:
1987年、

16分付近、
サク(山田孝之)の父潤一郎(高橋克実)、仕事中、野菜の集荷(?)。
ふと見上げると、「松本寫眞館」の看板。

左(上手):潤一郎
右(下手):「松本寫眞館」の看板

…潤一郎の父謙太郎(仲代達矢)がやってきた寫眞館。
…それを今後どうするか、潤一郎の一番の問題になっています。
…見上げると言う事は、謙太郎が亡くなり天国にいる事を強調し、
また、どんな親子でも、子供にとって父親は大きな存在で「上」の存在である事も示しています。


1-2:
1987年、
17分付近、

廣瀬真(三浦友和)、仕事場へ帰社。
顧客からの突然の洗面台仕様変更に困る。

朝シャン対応のため。
真は、
>まっ 要は
子供にこびるような 親が増えたって事だ。

部下は、
>でも分かるな なんか
うちも娘に 部屋にカギ
付けたいって言われて

左(上手):部下二人
右(下手):真

…真、父親として内省の時間(笑)。
…どうやら世間では自分の様な強権的父親は少数派らしいと自覚。
…そう教えてくれるのが部下なんで、この位置。
…そして回想のカットでアキ(綾瀬はるか)になんでこんなに頑張らなきゃいけないの、
と文句を言われる時は、

左(上手):真
右(下手):アキ

反対です。


1-3:
1987年、
18分50秒付近、

松本家、祖父松本謙太郎の遺産と遺品整理で
親戚と話し合う父潤一郎と母富子(大島さと子)。
そして、潤一郎は松本寫眞館を継ぐと高らかに(笑)、宣言。
オマケに、農協は今日辞めてきたの一言(笑)。

左(上手):親戚2人、不動産屋
右(下手):潤一郎、富子

…富子と潤一郎は現在住んでいる家を貰ったから不満無し。

ここで、富子と潤一郎の位置は、

左(上手):富子
右(下手):潤一郎

…かかぁ天下、妻の方がはるかに強いって事(笑)。
…潤一郎が「主」(左(上手):)になりそうですが、世の中、そんなに甘くない(笑)。
…ダンナがどう思っていようが、最終的な決定権は嫁にあるって事(笑)。






タグ 山田孝之 綾瀬はるか 三浦友和 高橋克実 大島さと子 堤幸彦 仲代達矢






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『世界の中心で、愛をさけぶ』その149

第八弾


第三話


1:
主人公二人と他の登場人物の左右、再度その1

1-13:
14分10秒付近、
松本寫眞館内で後片付けをしているサク(山田孝之)。
その手伝いをするアキ(綾瀬はるか)。
そこで、サクのアルバムを発見、中身を見るアキ。

左(上手):アルバム
右(下手):アキ

…サクの子供時代、歴史を教えてくれるアルバム。


1-14:
16分50秒付近、
アキ、サクの手伝いを終え帰宅。
庭で水やりをやっていた母綾子(手塚理美)に水を少し掛けられ…

左(上手):母綾子
右(下手):アキ

…子を見つめ、常に気に掛ける母親。

…同時に、「水」、これが問題でしょう。
…季節の設定は田植えが終わってる夏だから、庭の植木に水をやっても何らおかしくありません。
…同時に「水」は生命の象徴としても使われていますから(参考「その36」→http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-456.html)、
母綾子がアキの恋(=人生、生の喜び)を応援しているとも捉えられます。


1-15:
18分25秒付近
アキ、母綾子に父真(三浦友和)との馴れ初めを尋ねる。
綾子はアキの右上腕内側にアザ(=内出血)を見つける。

左(上手):アキ
右(下手):母綾子

…女子トークです(笑)。
…つまり、恋愛相談なんだなぁ。

…もう一つ重大なのが、綾子がアキのアザを見つける事。
…母親が「主」である「左(上手):」になっていません。
…第二話でアキとサクがアジサイの山でキスをする場面と対になっています。
(参考「その78」→http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-652.html)
第二話では、アキがサクに口内炎が三個もあると言ってます。
アキとサクの位置は、

左(上手):サク
右(下手):アキ

で綾子の場合と違い、逆になっていて、サクが「主」になっています。
アキの体の不調の前兆の場面二ヶ所で「主」が違います。
…つまり、アキにとって「親子」が終わり、「男女」が始まりました。
…アキの独立、親離れです。
…綾子は母親として、どれだけ心配し願っても娘アキを助けられません。
…その役割はサクに替わり、サクが助けなければなりません。

…オマケに時刻の設定が夕方。
…この点からも、アキを一番心配し愛する役が綾子でなくなった事を示しています。

…当然ながら、サクはエライ事になっているんですが、まだな~んにも知りませんし、自覚していません。
…「大変だなぁ、サク」
~by 英語のCYPRESS先生~


1-16:
20分付近、

サクとアキ、それぞれ自室で、

1-16-1:
サクは、ミュージックウェーブをラジオで聞く。
流れてくるのは、飼い猫が死んで妹は泣いたけど、自分はまだ泣けない、
と言う投書。

左(上手):ラジオ
右(下手):サク

…「主」になるのは、ラジオ。
サクにとって死が「主」になっていると間接的に伝えています。

1-16-2:
アキはヘッドフォンで同じくラジオを聞いていますが、
松本寫眞館から処分に困った稲葉サトの写真を見ています。
そして裏返し、葛生が書かれているのを発見。

左(上手):アキ
右(下手):稲葉サトの写真

…こちらでは死との関係でアキが「主」の位置にいます。

1-16-3:
へぇ~、ここで今後の二人の行末を暗示、または間接表現してる訳です。
この第三話での事と、それ以降の事です。
まぁ、最後まで観ているから分かるんですが(笑)。
最初に観た時は、当然そんな事まで分かるはずありません(笑)。


1-17:
20分30秒付近、
アキの部屋、父真(三浦友和)がやって来て、応接間兼居間に飾った写真のお礼と感謝を言う。

左(上手):アキ
右(下手):父真

…同じ画面に映るカットは一つだけ。
それも極短い。
…自分の設計事務所での出来事(参考→)があり、少々娘に気を使ってます。
…まぁ、息子ではなく娘だから父親はそれ程強くなれんのです(笑)。


1-18:
20分45秒付近、
松本家、朝食、母富子(大島さと子)、嫌味連発(笑)。

左(上手):妹芙美子(夏帆)
中央、左上手寄り:母富子
中央、右下手寄り:父潤一郎(高橋克実)
右(下手):サク

…女性陣が左(上手)で「主」。
…芙美子が最も左上手寄りなのは、一番若く食べ盛りの中学生だから。
…サクも高校生でまだ食べ盛りですが、帰宅部ですから、重視されず。


1-19:
続いて、
21分丁度付近、

サクの自転車のパンクを直した父潤一郎。

左(上手):サク
右(下手):父潤一郎

…農協辞めてどうやって稼いでいくのよ?、寫眞館だけでやっていけるの?
って事。

…潤一郎の松本家での地位は低い、一番下(涙)。


1-20:
続いて、
21分30秒付近、

父潤一郎を荷台に載せて走るサク。
寫眞館を継ぐ事に関してサクに話します。

左(上手):父潤一郎
右(下手):サク

…位置が逆転。
…たとえ家庭内の地位は低くても、祖父を初め家族への思いは一番、と言う事。
…その分、家族が亡くなっても泣けないサクはまだ一人前とは言えず子供。
…男でも泣いていい時があるのを知らないサクです。


1-21:
続いて
22分付近、

松本寫眞館で、スケちゃん(田中幸太郎)とボウズ(柄本佑)が待っていた。
祖父謙太郎(仲代達矢)が好物だったサザエを持って。
そして、サクから二人にお願い。

左(上手):スケちゃん、ボウズ
右(下手):サク

…スケちゃんとボウズもサクを心配しているんです。


1-22:
続いて、
23分20秒付近、

宮浦高校、どこかの部の部室。
スケちゃんがサクの机を椅子を持って来た。

左(上手):スケちゃん
右(下手):サクの机と椅子

…スケちゃんがサクの願いを聞いたから。


1-23:
28分付近、
松本寫眞館を訪れたサク。
父潤一郎がサクに祖父謙太郎の「例の件」について教える。

左(上手):父潤一郎
右(下手):サク

…あのことは知ってるゾ、とサクに教える父潤一郎

そうかそうか、と父潤一郎はサクの生まればかりのサクの写真を渡す。
祖父謙太郎がサクに名前を付けたのが分かる。
位置が逆転し、

左(上手):サク
右(下手):父潤一郎

…家族としてサクの人生最初の事をしてくれたのが祖父謙太郎。
…だからサクも祖父謙太郎の人生最後の願いを叶えてやれ、お前がやるんだ、
と父潤一郎が言いたいんです。
…ずっとやってきてもらってるんだから、これからはお前がやる方になれ、
とも言っています。
…大人になれ、と言っているとも捉えられます。


1-24:
31分付近、
サク、松本寫眞館から廣瀬家へ電話を掛ける。

左(上手):サク
右(下手):受話器(=アキの母綾子)

左(上手):受話器(=サク)
右(下手):アキの母綾子

…サクがアキを心配してるのは、これからも明らか。


1-25:
39分43秒付近、
川原で祖父謙太郎と稲葉さとと当時5歳のサクが自転車乗りの練習。

最初は、
サクが謙太郎から離れて行くやり方。

左(上手):サク
右(下手):謙太郎

これで失敗だったので、
サクが謙太郎へ向かうやり方に変え、

左(上手):謙太郎
右(下手):サク

成功(^.^)。
サク、乗れるようになりました。

人生、失敗しても助けてくれる人がいる、なんて事ですかね。


1-26:
第三話終盤、サクが三人に抱き締めてもらいます。
祖父謙太郎、アキ、小林明希の三人。

左(上手):謙太郎
右(下手):サク

左(上手):サク
右(下手):アキ

左(上手):小林明希
右(下手):サク

と、アキの時だけ逆なんです。
一人だけお付き合いが短い、って事ですな。






タグ 山田孝之 綾瀬はるか 仲代達矢 高橋克実 大島さと子 手塚理美 三浦友和 夏帆






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『世界の中心で、愛をさけぶ』その148

第八弾


第三話


1:
主人公二人と他の登場人物の左右、再度その1

1-1:
2004年、

50秒付近、

宮浦、松本家、サク(緒形直人)、小林明希母子(桜井幸子、中條友彪)を両親(大島さと子高橋克実)に紹介する。

左(上手):サク、明希、一樹(中條友彪)
右(下手):潤一郎(高橋克実)、富子(大島さと子)

…まぁ、サクがやんなきゃどうにもならんワイ(笑)。

…そして、この後、富子が泊まって行けばと誘う時は、
位置が逆になります。


1-2:
3分55秒付近、
サクが一樹に家族写真を見せる。

左(上手):サク
右(下手):一樹

…まぁ、この位置しかないです、ハイ。


1-3:
1987年、

3分50秒付近、
松本寫眞館でサク(山田孝之)、祖父謙太郎(仲代達矢)を発見。

左(上手):サク
右(下手):謙太郎

…この場面、誰が来ても「主」、謙太郎が「従」。


1-4:
5分50秒付近、
宮浦高校、2年B組、朝、智世(本仮屋ユイカ)がアキ(綾瀬はるか)に色々尋ねる。

左(上手):智世
右(下手):アキ

…そりゃ、恋愛については周りの人間の方が興味津々だよなぁ(笑)。
特に経験が無い、若しくは少ない高校生なんだから(笑)。


1-5:
8分53秒付近、
宮浦町西斎場、
煙を見上げるサク

左(上手):煙を上げる煙突(=祖父謙太郎)
右(下手):サク

…悲しみを与える謙太郎、サクに色々と思い出させる謙太郎。


1-6:
10分28秒付近、
サクが母富子に松本寫眞館の鍵がどこにあるかを尋ねる。
富子は遺品整理も頼む。

左(上手):富子
右(下手):サク

…まぁ、親子ですからこの位置。


1-7:
10分50秒付近、
サク、自転車の前輪がパンクしているのを発見。

左(上手):サク
右(下手):自転車

…修理をするのが人間だから(笑)。

そこへ父潤一郎が玄関の戸を開いて現る。

左(上手):潤一郎
右(下手):サク

…単純な親子関係を表しているだけでしょうか?
…祖父謙太郎の死に泣かなかった、涙を流さなかったサクを心配している、
と捉えた方がいいでしょう。


1-8:
11分付近、
サクと潤一郎、歩道が狭い道路を二人並んで通勤&通学。
勤め先の農協を行き過ぎるところだった潤一郎。

左(上手):サク
右(下手):潤一郎

…祖父謙太郎について何か言いたい事がある潤一郎ですが、
躊躇っています。
だから「主」の位置になれません。


1-9:
12分20秒付近、
サクの祖父謙太郎に告別式翌日、宮浦高校、下駄箱、
アキとサクのいつもの「ご挨拶」の場面にボウズ(柄本佑)登場。
何やら英単語を暗記中。
サクが飛び掛り、おんぶ。

左(上手):ボウズ
右(下手):サク

…ボウズのヤツ、何やってんだとサクの関心を引くボウズ。

2年B組の教室でも同じ。

左(上手):ボウズ
右(下手):サク、スケちゃん(田中幸太朗)

…話題になってるボウズです。


1-10:
12分49秒付近、
2年B組、朝のホームルームの時間、司会進行は学級委員の二人。
議題はロミオとジュリエットの稽古。

左(上手):アキ
右(下手):安浦正学級委員(田中圭)

…今迄と同じ関係、同じ位置と言う事なんですが、
お題がロミオとジュリエットでその中でジュリエットを演じるのがアキ。
ジュリエットがキスをしますから、当然関心はアキになります。
…日本語だと少々分かりにくいですが、関心を与えるから「主」です。


1-11:
13分付近、
続いて、
ロミオとジュリエットの演出が未定だったので、
サクが立候補。

左(上手):サク
右(下手):教室内の生徒達

…立候補するんだから、当然この位置。


1-12:
13分25秒付近、
体育の時間、バスケットをするサクと男子を見るアキと智世。

左(上手):智世
右(下手):アキ

…アキはサクの事を心配し、
智世もサクのこと心配していますが、更にアキの事も心配している訳です。






タグ 山田孝之 綾瀬はるか 緒形直人 桜井幸子 仲條友彪 大島さと子 高橋克実 仲代達矢 本仮屋ユイカ






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『世界の中心で、愛をさけぶ』その131

第七弾


第三話


1:
サクとアキの左右、再度その1

1-1:
1987年、
12分付近、祖父謙太郎(仲代達矢)の告別式翌日、宮浦高校、下駄箱、
サク(山田孝之)とアキ(綾瀬はるか)のいつもの挨拶。

まず、アキがサクの右肩をトントン、

左(上手):サク
右(下手):アキ

…毎度の事ながらサクがどんな反応をするか、アキが楽しみにしているんです(^.^)。

そして、サクが振り向くと、

左(上手):アキ
右(下手):サク

…今回は祖父謙太郎が死んでも落ち込んでも仕方ないと少々元気過ぎるサクなので、
いつもと違いぼーっとしてません。
…だもんでアキの計略(笑)に引っ掛からず、いつもと反対側に振り向きます。
…その結果、アキがどんな反応をするかサクが楽しみにしています。

次にカットは、

左(上手):サク
右(下手):アキ

…最初と同じになります。
…アキがサクの事を心配していたので、サクの明るい(笑)反応にアキが戸惑っています。
…サクがアキの予想外の反応をして、「主」になっているのでこの位置。


1-2:
13分50秒付近、
松本寫眞館内で後片付け中のサクを手伝うアキ

左(上手):アキ
右(下手):サク

…サクが心配で様子を見に来たんです、アキは。


1-3:
27分付近、
学校をふけたサクとアキ。
サクの部屋で。

アキは稲葉さとの写真の裏に書かれた葛生を谷田部先生(松下由樹)から説明してもらい、
祖父謙太郎とさと思いが分かり、二人の遺灰をちゃんとしようと提案。
でも、サクは面倒臭くて遺灰を無くしたと嘘を吐く。


左(上手):アキ
右(下手):サク

この場面、アキの方、画面上手は照明を強くし、飛ばしています。
アキが言ってる事の正しさを強調してます。
サクが嘘を吐く時は、真実の光(笑)を見られず画面下手を向きます。

サクが一緒に撒かなくても心は通じてると思うと言いますが、
これには一理があります。
だからアキも文句を言いません。






タグ 山田孝之 綾瀬はるか 仲代達矢 松下由樹 堤幸彦






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『世界の中心で、愛をさけぶ』その115

第六弾


第三話


色々その1


1:
1987年、サク(山田孝之)の祖父謙太郎(仲代達矢)の葬儀。

祭壇にお花を奉げたのは、画面右側から、

宮浦町観光役場 職員一同
宮浦中央農業組合 職員一同
親族一同
宮浦商店会 会長 永山隆宗
宮浦町観光協会 職員一同
宮浦町 写真協会
三浦不動産 三浦太郎
宮浦小学校 校長 舌間豊高


お通夜は、
1987年7月8日午後6時から

告別式は、
1987年7月9日午前11時から
宮浦町西斎場

謙太郎の戒名は、
「陽明院慈光寛謙居士」
(9分付近で分かります)


2:
8分37秒付近、
お通夜の途中、サクはアキ(綾瀬はるか)を送りますが、橋の途中まで。
お通夜に帰らねばならんサク。

…明らかに何かが終わっていません。
…サクは「なーんかきれいすぎて泣く気にもなれないっでいうか」、
「変な宿題だけ残してくれちゃってるしさ」
と言ってます。
…それに対しアキは「サク わたし 手伝おうか?」

…死者に対する終わり方、別れ方が終わらない、と暗示しています。
…最後まで観ているので、サクの暗夜行路がこの時点から始まっているのが、分かります。


3:
話は前後しするし、繰り返しになりますが、書かずにはおれん(笑)。
冒頭、2004年、松本家を訪れた小林明希(桜井幸子)、一樹(中條友彪)。
対応する父潤一郎(高橋克実)、母富子(大島さと子)。
ここでの大島さと子が見事なんだなぁ(^.^)。

サク(緒形直人)を追っかけてきた妙齢のご婦人が「あき」と言う名前でビックリ。
一樹の可愛さにとろけそう。
明希とサクの関係に心配と期待。
サクが明希に心配りをしていた安心と嬉しさ。

これらがとても巧く表情に現れ、何回観ても驚きます。
隠し事が出来ず、感情がすぐ現れる富子を完璧に演技しています。

これも以前にも書きましたが、大島さと子初めとする脇役がこの様に好演しているので、
下手糞な綾瀬はるかをかなり補い、拙さをかなり目立たなくしています。
このドラマの成功の原因の一つが脇役陣の大人達の頑張り、好演です。


4:
父潤一郎(高橋克実)の勤め先が、
「宮浦農業協同組合西部支店」


5:
13分32秒付近、
サクが高校から帰り、松本寫眞館を整理する前、
漁港内をすれ違うように進む2隻の漁船が写るカット。
1隻は出航、もう1隻は帰港、の様に見えます。

なぜ、ここに入るのでしょう?

まず考えらるのが、港=出帆、新たな事や関係が始まります。

では、2隻の漁船の進む方向の違いは何でしょう?
出発と帰還なのか、すれ違いなのか、交代なのか、違う事が起こるのか、



6:
14分30秒付近、
松本寫眞館内で整理をしているサクとアキ。
背景にカレンダーがハッキリ映ります。
7月分です。
1日が水曜日になってます。
1987年が舞台になってます。
便利なネットで調べると、正しい(^.^)。

まぁ、当然か(笑)。


7:
21分丁度付近
父潤一郎、サクの自転車の前輪のパンクを直す。
二人の間にあるたらい、水入り。
勿論、父親の息子への愛情。
まぁ、日本じゃ小っ恥ずかしくて言えない、行動出来ません(笑)。

なぜ前輪をパンクさせたか?
前輪は自転車の進む方向を決める物。
サクの今後どこへ進むか、行くか、定まらない事を暗示してます。

そして水が入ったたらい。
命の象徴です。
命が出来る最大、最高の事が愛情です。
思い遣り、心配です。
相手を気に掛ける事です。
心に開いた穴がどこにあるかを教えてくれる水。
サク、お前大丈夫か?
と言う父潤一郎の心配、思い遣りなんですが、サクには通じないんです。

サクが依怙地になってるのではなく、成長中、親離れの真っただ中にいるからです。
心の穴を教え、直してくれるのは、勿論、恋愛ドラマですから、アキです。


8:
23分付近、
サクが学校をふけ、祖父謙太郎と稲葉さとの遺灰を撒く場所を探す。

候補地が、


墓地

そして見つからず田んぼ沿いを自転車で走っていると、
落車、遺灰入りガラス瓶は田んぼの中へ。
「その80」(→http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-659.html)で
場所を見つけれないサクのイライラを表していると書きました。

田んぼにした理由はなんでしょう?

夏休み前の田んぼ。
生長中のイネ。
水が張ってある田んぼ。

水は生命の象徴になっていますから、
家族の願いを叶える事の面倒臭さや難しさを強調してますね。
生長中のイネは勿論、サクです。


9:
31分20秒付近、
夜の宮浦高校

雨です。
サクの冷や汗、恥ずかしさの涙の象徴。

同時に命の象徴、生の象徴でもあります。
量が多いのが雨ですから、事の重大さを表していると捉えていいでしょう。
問題は謙太郎と稲葉さとの遺灰ですから、家族への思い遣りと愛情、男女の恋愛と愛情、
かなりの重さです。
それが突如、高校二年生のサクの両肩の上に落ちてきました。
正に突然の夕立です。

また、恋愛は楽しいだけじゃない、責任やしがらみも同時に発生してくる事を表しているとも捉えられます。


10:
34分付近、
祖父謙太郎と稲葉さとの遺灰を撒きに百瀬驛へ向かうサクとアキ。

レールの上を歩いてます。
線路は画面下手へカーブし画面の外側へ消えます。
二人は歩いてる方向からこのカーブを通って来たのに間違いありません。

と言う事は、今迄見えなかった、知らなかった事を体験するだろう、と暗示してます。

更に進み百瀬驛を見つけると、その先線路は画面下手へとカーブし、再び外側へ消えていきます。
この先、先行き不安を暗示してます。
楽しいだけの未来では決してありません、と高らかに宣言しています。


11:
39分43秒付近、
川原で祖父謙太郎と稲葉さとと当時5歳のサク(中條友彪)が自転車乗りの練習、
勿論、サクです(笑)。
乗れるようになります。

あんなデコボコした所で練習させるとは、謙太郎も中々の鬼(笑)。
横に結構な速さの川が流れていて、サクの若さと生命力の象徴ですな。
サクは1970年の生まれの設定だから、当時5歳。
人生のデコボコ、何回もある試練をこれから乗り越えていくゾ、と表している訳です。

ここでサクが謙太郎に自転車に載せてどこへでも行くと約束しました。

サクが進む方向は川の流れと同じ。
時の流れと同じ、逆らっていないと捉えられます。
人生に逆らってない、ですね。


12:
その43の「8」で指摘したDVDの字幕の間違いはBDでは直っています。

> (潤一郎)「これからは僕がどこでも連れてってあげるね」

5歳のサクが自転車に乗れるようになった時の字幕です。
誤:潤一郎
正:謙太郎(=じいちゃん)
あの声はじいちゃんでしょう
(参考→http://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-495.html)

ちゃんと「謙太郎」にBDではなっています。


13:
第三話終盤、最後から2番目のシークウェンス、
2004年のサクが小林明希に抱き締めてくれないかと頼みます。
その43の「6-3」で色々書きましたが、一つ抜けてました。
小林明希、少なくともサクを憎からず思ってます、好きなんです。
じゃなきゃ、引いちゃうよなぁ(笑)。






タグ 山田孝之 綾瀬はるか 仲代達矢 仲條友彪 桜井幸子 緒形直人 高橋克実 大島さと子 堤幸彦







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『世界の中心で、愛をさけぶ』その97

第五弾

音楽の使われ方その1

第三話

1:
☆冒頭、2004年、サク(緒形直人)を探しに来た小林母子。

→2曲目、「朔と亜紀」

2:
☆2004年、サクの実家の台所、小林明希(桜井幸子)とサクの母親(大島さと子)。
☆同じくサクの部屋で一樹とじいちゃん(仲代達矢)の撮った写真を見る。

→9曲目、「朔と亜紀part2」

3:
☆1987年、松本寫眞館を訪ねるサク(山田孝之)、そこで…。

→11曲目、「予感」

4:
☆じいちゃんのお通夜に来たアキ(綾瀬はるか)を送るサク。
☆火葬場。
☆じいちゃんの遺灰を入手。
☆アキ、力になるよ、とテープに入れる。

→8曲目、「始まり」

5:
☆サク、登校。
☆不自然に元気なサク。

→12曲目、「遠い日のメロディ」

6:
☆松本寫眞館を整理した後、帰るサクとアキ。「無理してない?」、とアキ。
☆農協の外回り中のサクの父親(高橋克実)。
☆じいちゃん、稲葉さとの写真のカット。

→2曲目、「朔と亜紀」

7:
☆サク、自転車で父親を松本寫眞館へ送る。じいちゃんについて話す。
☆松本寫眞館、ボウズ(柄本佑)とスケちゃん(田中幸太郎)がサクのために来てた。

→8曲目、「始まり」

8:
☆遺灰を撒く場所を探すサク。
☆アキ、図書室で谷田部先生(松下由樹)に葛正について尋ねる。

→15曲目、「1987年、夏」の後半、弦楽器が加わる部分

9:
☆授業をサボったアキがサクを訪ねる。

→2曲目、「朔と亜紀」

10:
☆アキ、サクの部屋で。
☆サク、松本寫眞館へ行く。
☆サク、父親と変な頼みの話をする。
☆堤防の夕陽、サクの父親と母親。一服。

→15曲目、「1987年、夏」の初めの部分

11:
☆雨、降り始める
☆サク、アキの自宅に電話すると、アキはまだ学校。

→4曲目、「ぼくの悩み」

12:
☆高校へ行くサク。
☆サク、アキを探す。

→7曲目、「Highway Moon」

13:
☆サク、遺灰を探すアキを発見。

→9曲目、「朔と亜紀part2」

14:
☆アキとサク、百瀬驛発見。
☆二人の遺灰を撒く。

→9曲目、「朔と亜紀part2」

15:
☆風が遺灰を吹き散らす。
☆サク、アキを自転車で送る。

→2曲目、「朔と亜紀」

16:
☆サク、じいちゃんを自転車の後に乗せていた事を思い出す。
☆サク、初めて自転車に乗れた時、じいちゃんとした約束を思い出す。

→2曲目、「朔と亜紀」

17:
☆自転車に乗ったサク、コケる。
☆アキ、サクに追いつく。
☆サク、じいちゃんの失った悲しみを実感。

→9曲目、「朔と亜紀part2」

18:
☆アキ、サクを慰める。
☆アキ、サクを抱き締める。

→2曲目、「朔と亜紀」のサビ

19:
☆2004年、サク、小林明希に抱き締めてもらう。

→15曲目、「1987年、夏」




タグ 仲代達矢 綾瀬はるか 山田孝之 松下由樹 緒形直人 柄本佑 大島さと子 高橋克実 桜井幸子 田中幸太郎


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『世界の中心で、愛をさけぶ』その80

第四弾

第三話その1

1:
左と右

1-1:
2004年、松本家台所、後片付けをする明希(桜井幸子)とサクの母(大島さと子)

左(上手):サクの母
右(下手):明希

…サクの母が明希に感謝してるから。それに明希は好きな男の母親と初めて会うんですから気後れするでしょう。

1-1-1:
お互いに背を向けてるのはまだ会ったばかりで他人行儀だから。

1-1-2:
この時の明希の着てる物が

・水色のカットソー(多分Tシャツ)
・白の大きめのシャツ(シャツジャケット)
・紺のパンツ

一樹は

・水色と青のボーダーT
・ベージュの半ズボン
・白いソックス

…親子二人共「行け!行け!」。
…サクちゃん、こんなに慕われてるの、分かんないの?

1-2:
じいちゃん(仲代達矢)のお通夜、アキ(綾瀬はるか)を途中まで送るサク(山田孝之)

1-2-1:
橋の上

左(上手):サク
右(下手):アキ
…サクがアキを送るから。

1-2-2:
サクが石を投げると位置が逆転

左(上手):アキ
右(下手):サク

…アキがサクにじいちゃんと稲葉さとの遺灰を撒くのを手伝おうかと言うから。

…川に向かって石を投げる事は特におかしくありませんが、橋の上に石があるのは非常に不自然。
サクとじいちゃんの死について表わしてるのは間違いないでしょう。
直ぐに思い付くのはサクにとってじいちゃんの死は川に石を投げる様に「大したことでない」。
でも川の中の魚にとっては?

…しかもサクは橋を渡らずに元いた所に戻ります。
二つの事が暗示するのはじいちゃんの死がサクにとってはどれ位の石が落ちて来た事になるか?、という事。

1-3:
サクの部屋に置かれる二人の遺灰入りガラス瓶

1-3-1:
遺灰の位置

左(上手):じいちゃん
右(下手):稲葉さと

…じいちゃんが一緒になりたいと思っているから。

1-3-2:
サクと遺灰の位置
一緒に写りませんが、サクが布団に横になると、

左:サク
右:遺灰

…サクがじいちゃんの望みを適える役だから。

…サクの布団の左側には「松本」城のプラモデルの箱。

1-4:
松本寫眞館を片付けた後、帰る二人

左(上手):アキ
右(下手):サク

…サクを心配するアキ

1-5:
父親(高橋克実)を送るサク、自転車に二人乗り

左(上手):サクの父親
右(下手):サク

…松本寫眞館を継ぐ事にした理由をサクに話すサクの父親

1-6:
それから松本寫眞館

左(上手):スケちゃん(田中幸太郎)とボウズ(柄本佑)
右(下手):サク

…二人がサクの頼みを適えるから。

1-7:
学校をふけて二人の遺灰を撒く場所を探すサク

1-7-1:
この時、遺灰入りガラス瓶の持ち方が

左(上手):じいちゃん
右(下手):稲葉さと

…この回の演出は石井康晴監督ですが、堤幸彦監督流の完全主義とゆーんでしょうか。

…その後、田んぼ脇を自転車に乗り、こけ、二人の遺灰が田んぼの中に
瓶は沈んでないですから、どう見ても映像の様に大騒ぎして(笑)探す必要ありません。
つまり撒く場所を見つけられないサクのイライラを表わしてます。

1-8:
図書室で谷田部先生(松下由樹)に葛生について尋ねるアキ

1-8-1:
まず

左(上手):アキ
右(下手):谷田部先生

…アキが質問を与えるから。

1-8-2:
そして

左(上手):谷田部先生
右(下手):アキ

…谷田部先生が答を与えるから位置が換わります。

1-9:
授業をふけたサクとアキ、サクの部屋で

左(上手):アキ
右(下手):サク

…覚悟したじいちゃんと稲葉さとの遺灰だから、ちゃんとしなくちゃ、とアキ。

1-10:
漁港でサクの両親
夫が松本寫眞館続ける事を認める妻。
当然、

左(上手):サクの母親
右(下手):サクの父親

1-11:
二人の遺灰を学校のゴミ置き場で探すアキ

1-11-1:
左(上手):アキ
右(下手):サク

…アキ、優しいなぁ。俺なら絶対怒る(笑)。

1-11-2:
この時の二人の遺灰入りガラス瓶も

左(上手):じいちゃん
右(下手):稲葉さと

1-12:
百瀬驛へ向かうサクとアキ

1-12-1:
左(上手):アキ
右(下手):サク
ま、アキがサクを引っ張って来た様なもんですから。

…サクはともかくアキの着ているものが子供っぽいしダサい。1987年の田舎のおねーちゃんということ。
この時もアキは白尽し
・白のカットソー
・白地に細い青のボーダー柄スカート
・白いソックス
・白い靴
…サクのじいちゃんの死、つまりサクの身内に関わる事だし、初めて二人でやる事。
まぁ、ドラマの中ではちょっと早いけど「結婚」を暗示。
アキはサクが好きなんです。

…サクが着てるのが
“PLYMOUTH STATE”
ロゴのTシャツ。
プリマスは世界中に何ヶ所かありますが、米国マサチューセッツ州の街として捉え、ニューイングランド最初の植民地。
サクもアキと初めて何かをやろうとしてます。

1-13:
百瀬驛で遺灰を撒く二人

左(上手):サク
右(下手):アキ

…サクのじいちゃんだし、サクが撒くべき人だから。

1-14:
遺灰を撒いた後の二人、自転車に二人乗り

左(上手):サク
右(下手):アキ

…アキを送ります。

2:
夕方

2-1:
サクとアキが松本寫眞館を片付けた後、

2-1-1:
帰る二人、田んぼの中の道

左(上手):アキ
右(下手):サク

…サクを心配するアキ

2-1-2:
続いて仕事中に松本寫眞館に寄るサクの父親

2-1-3:
続いて自宅に戻ったアキ

2-1-4:
じいちゃんの死に対して、サク、サクの父親、アキが変わるぞ、という事。

2-2:
二人の遺灰を撒く場所を見つけられなかったサク、松本寫眞館へ
二人の遺灰の件、父親も、少なくとも知っていたらしい。

2-3:
その次の場面、漁港でサクの両親
夫が松本寫眞館続ける事を認める妻。

2-4:
じいちゃんと稲葉さとの遺灰を撒いた後の二人
二人の関係が一歩前進。
…コケたサクにアキが追い付くの、速過ぎ。一応陸上部短距離選手か…(笑)
…それにしてもあんな開けた所で抱くなんて、誰かに見られないで済むはずがありません。「ガム太郎」はいいとしてもアキの父親(三浦友和)の耳に入ったら大変じゃん。

3:
授業をふけるアキのために屋上までアキの机と椅子を運んだ智世(本仮屋ユイカ)
なんでボウズやスケちゃんが手伝わなかったんだ?

4:
じいちゃんが出征した日
1942年5月6日
多分

5:
自転車を乗る練習をするチビサクとじいちゃん
チビサクの自転車が青、半ズボンとスニーカーが青、タンクトップのトリミングが青。
行け行け!です。
そして自転車の乗れるようになった日は
1975年7月16日
当然ながらこの回第三話が放送された日。



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『世界の中心で、愛をさけぶ』その45

第三弾

第三話その3

1:
百瀬驛

1-1:
廃線の線路を歩く二人を観ると死体を探しに行った『スタンド・バイ・ミー』を思い出します。季節も同じ夏だし中心になるものも同じ死。

1-2:
遺灰を撒く事は二人でやる初めての事。しかも遺灰が風に吹き散らされるとサク(山田孝之)が

> 「なんか すごくあっけなかった」

とか言います。
しかも

上手(左側):サク
下手(右側):アキ(綾瀬はるか)

なのでサクに主導権あり。
初Hを暗示でしょう。

2:
川沿いに進むサク

久し振りに私好みの「方向」の話(笑)。

2-1:
冒頭では手前から奥へ(進みじいちゃん(仲代達矢)の死を発見)、最後、遺灰を撒き終えアキを送ってから同じ道を奥から手前へ(進みじいちゃんの死を痛感)。
表してる事は過去へ戻る事。過去へ戻るという事は思い出す事。
サクが思い出した事は、荷台に載ったじいちゃんとじいちゃんの体重、じいちゃんの助けで初めて自転車に乗れた時の喜び、そしてじいちゃんと約束した日。
ペダルの軽さと共に実感したのがこれらの思い出を共有する人間がいなくなった事。
そしてじいちゃんに関する全てが過去のものになり、「未来」になるものが一つも無い事。
しかしこの悲しみを共有するアキがサクにはいます。共有=未来と捕らえられるので、アキがサクを抱き締めると、冒頭と同じ構図で川沿いの道を写しさらにカメラを動かし手前→奥(=未来へ)を強調してます。

2-2:
このけんけんさんのお好みの場面は、第二話最後のサクがアキのあるがままを受け入れキスをする場面と対になってます(→既に書いた様な気も…)。
そうすると百瀬驛で遺灰を撒く二人の場面はやはり「情交」を暗示でしょう。

3:
という事で堤監督のHの表現について

『恋愛寫眞』、『愛なんていらねえよ、夏』、『世界の中心で、愛をさけぶ』、全てで性を直接表現していません。
Hを性交ではなく情交として暗示してます。
単なる性欲の処理としていません。
この3本が情交を暗示する場面は

3-1:
『恋愛寫眞』

静流が誠人の部屋を訪れ、静流の出生の秘密を誠人が知り、さらに自分を傷付ける様な事するなと誠人が言ってから。

3-2:
『愛なんていらねえよ、夏』

第九話、海辺の最高のホテルでの幸せゲーム、が終わりお互いに相手を理解してから。
亜子が手首を切り、鮮血で染まる風呂桶は処女の証を暗示。

3-3:
『世界の中心で、愛をさけぶ』

百瀬驛の場面だけでなく第五話の夢島の場面も。

3-4:
以上から分かるのは、相手の事を理解してからやって「そう」だから性欲に衝き動かされてるだけじゃない、と納得出来る脚本と演出。
真面目な恋愛を描いてます。悪趣味な方ではありません、堤巨匠大監督。また気に入りました(^_^)v。

4:
その他色々

広末涼子、中学の時陸上やって日焼けしたからソバカスが多い。綾瀬はるかも結構あるんじゃない?、と思っても、
綾瀬はるかは高校の時やってたのはバスケだから無いか(笑)。
…最後の3カットの鼻血、鮮血の「鮮」がよく分かる演出。既に5回以上観たけど未だに心にち~さなち~さなさざ波が立ちます。特に鼻血が「廣瀬亜紀」の上に落ちる微かな音が何回聞いても恐ろしい。
これの前、サクを抱き締めるアキの場面との差が「鮮」烈だからなのは分かってますが、それでも、分かっていても心を捕える演出。
凄いね。ドラマ映画の魅力を楽しめる演出です。
…「方向」で書きたいのが川の流れと自転車の進む方向。
まだ細かく観てないので断定出来ませんが、どうもハッキリ方向を決めてないようです。
あの映像で決ってると解釈が『愛なんていらねえよ、夏』の光と比べられない位難しい。
なぜなら川の流れが殆どの場面で見えず、回りの景色から流れを判断する以外ないから。
さらにサクの奴が時々川を渡りやがる(笑)。
…やはり私は堤幸彦に呪われてる(笑)。




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『世界の中心で、愛をさけぶ』その44

第三弾

第三話その2

1:
パンク

1-1:
サクの父親の思い

なぜサク(山田孝之)の自転車がパンクしたのでしょう?
非常に不自然。つまり何かを象徴してるという事。
パンクしたのが前輪、つまりいつも前に乗ってる人という事だから、サクを表してます。
そしてサクにとって穴が開いてるものと言えば、じいちゃん(仲代達矢)を失って傷付いた心。
パンクを直したのがサクの父親(高橋克実)だから、サクの心の痛みを知っているという事。

1-2:
チューブと心

ママチャリ用のタイアは進歩してませんが、スポーツ車用タイアは1980年代に入るとコンパウンドとケーシングの改良が始まり、80年代中頃になるとパンクに大変強くなりました。
ロードバイクの前輪だと障害物を避けやすく、また駆動輪でなくトレッドが減りにくいため、まず10,000kmはパンクしません。
タイアは強くなったのですがチューブは変らず、0.3mmの穴でも貫通すればパンクします。
人の心も死に対しては弱く、知識や経験を積んでも不意を衝かれます。
サクはまだ16だしじいちゃんとはかなり親密な間柄でしたから、その影響は、実は、かなり大きい。
その実際の影響の大きさを暗示してるのが前輪がパンクしたサクの自転車。
1mmにも満たない穴がチューブに開いただけで使えなくなる自転車です。

1-3:
サクはトロい。第三話だけでも自転車で2回もコケてます。
サクは踵をかなり下げて漕いでます。サドルをあと5cm上げた方が乗りやすくなります。
サクの自転車のタイアは“WO”というタイプで、実はパンク修理が面倒臭くない。

2:
百瀬驛
サクのじいちゃんが稲葉サトと今生の別れをし、出征した驛。
百(=もろもろの)瀬(=事に出あう時)驛。別れと再会に相応しい名前。

そして葛生:
夏之日,
冬之夜。
百歳之後,
歸于其居。
の「百歳之後」も考慮に入れているのも間違い無いでしょう。
こういう些細な事にも手を抜いてません。
別れの場所、彼岸への旅立ちの場所として鉄道の驛を選ぶのが日本的。
アメリカなら間違い無くバス停。
(→蛇足:『メゾン・ド・ヒミコ』もバス停が最寄りの交通手段の「駅」で、この点からも浮き世離れしてるのが分かります)。

3:
割れたワイングラス

じいちゃんの死は色々暗示してます。
割れたワイングラスは第九話最後の「ワン切り」、赤ワインはこの回最後のアキ(綾瀬はるか)の鼻血へ繋がってます。

4:
遺灰入りガラス瓶を持つ手

1987年のサクがじいちゃんと稲葉サトの遺灰入りガラス瓶を持つのは右手。
2004年のサク(緒形直人)がアキの遺灰入りガラス瓶を持つのも右手(第一話から見直し確認済)。
撒く決心はした(=新たな人生を歩み出す)けどモタモタするの明らかです。



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『世界の中心で、愛をさけぶ』その43

第三弾

第三話その1

1:
2004年
この夫婦にしてこの息子と嫁候補

左(上手)::母松本富子(大島さと子)
右(下手):父松本潤一郎(高橋克実)

…夕方の港での二人もこの位置→この場面、夕陽だけでなく二人の日本人的愛情も美しい。
…また主婦の買い物のお約束、長葱も忘れてません。

そして

左(上手):小林明希(桜井幸子)
右(下手):サク(緒形直人)

…アキの場合と同じで、父と同じく嫁の尻に敷かれるのが明らかなサクです。
…明希のチョンマゲ風の髪型、悪くないなぁ。

…因みにサクの祖父母も同じで
結婚写真も遺影も

左(上手):おかめ祖母
右(下手):宿六祖父(仲代達矢)

2:
ボウズ(柄本佑)が覚えてた英単語

divine=神聖な、
の次は
ディボース=divorce=離婚(する)
デス。

…これは森下脚本家のヤキモチですよ、きっと。

3:
学校で遺灰を探すアキ(綾瀬はるか)
この場面でも雨
サク(山田孝之)が嘘吐いて二人の遺灰を持ってるのが分かっても

> アキ「よかった あって」…笑いながら

間違いなく恵みの雨です。
…そんなちっちゃい嘘なんか洗い流しちゃえ
~byアキ~
って事…

4:
サクとじいちゃんの約束

について話す二人乗りのサクとアキ

上手(=左):サク、秘密を持ってるから左
下手(=右):アキ

横から写す映像は逆になりますが、アキを横座りにさせ正面を向かせ解決。

5:
じいちゃんを失い悲しむサクを抱き締めるアキ

上手(=左):サク
下手(=右):アキ

…?、慰めてるのがアキだから逆じゃない?
…まさか『いら夏』みたいに川面を鏡と見立てて位置と意味を逆転させてる事は無いと思いますが…
実はサクがアキに愛する人を失う事がどういう事か教えています。
いよいよ死神がその存在を感じさせ始めました。そして

6:
2004年
明希に抱き締めてもらうサク

6-1:
この場面では死の影がありませんから

上手(=左):明希
下手(=右):サク

になり、前の場面の二人の位置と意味がハッキリします。

6-2:
サクはアキの事をまだ明希に話せませんから、明希の顔を見られません。
だからこの場面では明希の顔がほとんど写りません。

6-3:
…サクに唐突に「抱き締めて欲しい」と言われ表情が凍り付く明希、この時の桜井幸子が宜しい、いや大変宜しい。
この方の無表情は柴咲コウの仏頂面とは違うんですが、同じ位いい。
経験の差なんでしょうか、「この人(=明希)、この場面では何考えてるんだ」と思わせる力が無表情にあります。
かなりの実力ですよ。
→この場面で考えられるのは
1、30過ぎたおばさん
2、独身+子供1人
3、自分で稼いで暮らしていける
4、苦労したので心の痛みと他人からの優しさのありがたみを知ってる
=一人前の大人(の女性)
だから、考えた事や思った事を直ぐに喋らずもう一度考える人。
アキと同じ様に頭と心の動きがいいから、この場合は何も言わずただ抱き締めればいい、と判断した訳です。

7:鼻血
…これも凄い演出です。
…口内炎と皮下出血で先触れを出し、死神の大鎌がついに振るわれ生を断ち切り、アキの人生に終止符が打たれました。
…その刻印が赤い鼻血で、しかも「廣瀬亜紀」の名前の上に落ちます。
…蝉の鳴き声にほとんど消されてますが、鼻血の落ちる音が入ってます。
仕事を終え帰り道に付く、死神の密やかな足音か?、死神の大鎌で断ち切られた地上との絆が落ちた音か?
…10秒3カット台詞無、単純明解鮮烈無比、おまけに無慈悲な演出。そのままエンドロールへ突入。
…堤監督、森下脚本家、石井監督は間違いなく死神の「パシリ」です。

8:
間違い発見

> (潤一郎)「これからは僕がどこでも連れてってあげるね」

5歳のサクが自転車に乗れるようになった時の字幕です。
誤:潤一郎
正:謙太郎(=じいちゃん)
あの声はじいちゃんでしょう



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『世界の中心で、愛をさけぶ』その20

第二弾

第三話その1

1:
全編を観てから観直すと第二話の骨泥棒の場面が重要なのが分かります。

サク(山田孝之)+じいちゃん(仲代達矢)=サク+アキ(綾瀬はるか

です。
そして第三話では発展し伏線になります。

1-1:亡くした愛しい人への思いの深さと長さ
1-2:遺灰を直ぐに撒けない
1-3:サクへの愛情
1-4:人生を彷徨い歩く
1-5:遺灰を入れたガラス瓶とアキが入るクリーンユニット
1-6:遺灰を2回「撒く」
1-7:愛しい人を送るのに時間が掛かる

2:


松本寫眞館で遺品を整理した帰り、田んぼの間の道を歩くサクとアキ。
この場面で二人を正面から写すと、二人の後(頭の上)に目障りな橋が画面を横切ってます。
じいちゃんを亡くしたサクの悲しみです。後を振り返ると分かるんですが、まだ振り返る、つまり昔を思い出す事が出来ません。
振り返るのは遺灰を撒き、自転車に乗っている時。この時初めてじいちゃんが亡くなりいなくなった事を実感し、また理解しました。
そして悲しみを理解し慰め抱き締めてくれる人がじいちゃんからアキに代ります。
この事も2004年の伏線になってます。

3:
In the sweat of thy face shalt thou eat bread, till thou return unto ground; for out of it wast thou taken: for dust thou art, and unto dust shalt thou return.

汝は面に汗して食物を食ひ終に土に歸らん其は其中より汝は取れたればなり汝は塵なれば塵に歸るべきなりと
~創世記第三章 19 から~

…灰は人間の世界の物じゃないんだ、サク。あるべき所にあるのが一番いいんだ。君が遺灰を愛しても遺灰は君を愛せないんだろ?~by 英語のCypress先生~

4:
明希(桜井幸子)の髪

仕事中は完全に上げてます。サク(緒形直人)を探しにサクの家迄来ると後だけ下げます。
サクへの気持ちの表れ。仕事と違い気持ち(ややる気)を高める(儀式)必要がないから、気持ちが近付く程髪が下がります。



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『世界の中心で、愛をさけぶ』その6

第一弾

第三話その2。

1:
アキ( 綾瀬はるか)がサク(山田孝之)を抱き締める場面

ここはサクの描写が良い。
アキが両腕を差し延べますが、サクは顔を背けます。
「男の子は泣かないの」が刷り込まれていますから、女の子に涙を見せるのは恥ずかしい。弱味を見せるのも恥ずかしい。だから柔らかな女体を抱く許しを得てるのに女の子の腕の中に行けないんです。
この男の子の誇り(=見栄)の演出が素晴らしい。アジサイの山でのキスの場面でのアキの恥じらいと対になってます。
そして重なるサクがじいちゃんに抱かれた幼い日の思い出。最後の場面、2004年のサク(緒形直人)が明希(桜井幸子)に抱き締めてもらう事へ繋がります。
抱き締めてもらう事の幸せ、です。
ここで疑問になるのが、なぜサクは抱き締めないか?サクが抱き締めるとどうなるか?
今生の別れの挨拶(=サクのことが大好き)と捕らえる事も可能ですが、明希が当てはまりません(→ドラマが終わっちゃう)。ま、これから分かるでしょう。

2:
ペダルの軽さ

『恋愛寫眞』の終盤、遺体が宙に浮く構図のモーグの場面を思い出します。心の防御反応のため死を実感出来ないサク。物理的な刺激で死を実感し心を揺さぶられました。軽さを感じさせたのがアキだから、アキの死を暗示、というか連想。

3:
ビン入りコーク

「タコ焼きパパさん」でサク達が飲むコークがビン入り。今でもあるので不自然ではありませんが、何やら怪しい。
1987年は缶入りだとプルタブが取れる缶がまだ多い。そんな缶入り2004年には無いからビン入りにした訳です。
賢い演出です。
(缶入り飲料で思い出すのはデ・パーマの『カジュアリティーズ・オブ・ウォー』。ベトナム戦前期を舞台にしてるので、米兵の飲む缶入りバドはプルタブが無く底に「穴開け器」〔?名前が分かりません〕付!!!!!驚きました。私が子供の頃の缶入りジュースには確かに底に付いてました。驚きの演出です)

4:
『世界の中心で、愛をさけぶ』第三話までは大変素晴らしい出来栄えです。これ程興奮させる作品は『いら夏』以来。特に初恋物語としては史上最高になりそうな予感。

5:
コロッケ

ドラマとは全く無関係ですが、ジャガイモコロッケには挽き肉の代わりに、細かく刻んだベーコンを入れると香りが良くなり美味。
ベーコンは炒めない事。炒めると堅くなり食べられません。



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『世界の中心で、愛をさけぶ』その5

第一弾

第三話その1。

1:
第三話にしてサク(山田孝之)はようやく私服で登場。いくらなんでももう少し着る物持ってるでしょう。

2:
サクはちょっと卑怯、やはり子供っぽい。『北の国』からの純と同じ。(→倉本聰脚本家の少年時代)
アキ(綾瀬はるか)は女の子だから大人だなぁ。サクの嘘に付き合って探し物して、オマケに嘘をかばってあげる。
サクが悲しめばそっと抱き締める。
優しいアキ、サクのことが好き。
…まぁこうやって男は女に頭が上らなくなる訳でして…
格好悪いところ、情け無いところ、素の自分を見せ近付いて行く二人です。
…この辺も良い所。端折らず丁寧に話を進めてます。

3:
そしてアキの病気も同時に少しづつ進めてます。扇動的でない演出が良い。

4:
自転車

思ったより重要。今回はサクとじいちゃん(仲代達矢)の絆。

5:
感情移入の邪魔をする演出と台本と演技がない佳作です。目障り耳障りな役者がいない珍しい作品。
特に綾瀬の活かし方が大変巧い。アキはニコニコしてるだけで十分でしょう?

6:
小林明希(桜井幸子)

ようやく意味を持ち始めました。2004年のサク(緒形直人)が抱き締められたのは何年振り?抱き締めるのは「明」日への「希」望の人。サクがアキから離れ明日への希望を持ち始めた第一歩。
それに比べアキの「亜紀」、年(=紀)に準ずる(=亜)、一年に満たない亜紀です。→死んじゃうよね。

7:
恒例花言葉

アジサイだと
「移り気」「高慢」「辛抱強い愛情」「元気な女性」「あなたは美しいが冷淡だ」「無情」「浮気」「自慢家」「変節」「あなたは冷たい」
だとか。
(注:「大スキ! 広末涼子さん&『ビーチボーイズ』」に書きまくっていた頃、ドラマ映画の分析の手掛かりに花言葉を使い始め今でも使ってます)

8:
「俺は堤幸彦に殺される」多分(笑)。



タグ 世界に中心で、愛をさけぶ 綾瀬はるか 山田孝之 堤幸彦 三浦友和 手塚理美 緒形直人 仲代達矢 桜井幸子 田中幸太郎





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最近好きな女優は杉村春子と中谷美紀。
好きな監督は黒澤明と張藝謀。
気になる監督は堤幸彦。
山田孝之の実力が分かってきました。

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