『世界の中心で、愛をさけぶ』その119
第六話
色々、再度その1
1:
2004年、
2分44秒付近、
高校時代の物を見ているサク(緒形直人)。
画面左側(=下手)から光(→間違いなく朝日)が入って来ています。
しかし、そちらを向こうとしません。
この光は明らかに、希望でしょう。
小林明希(桜井幸子)と一樹(中條友彪)親子の象徴。
完全に、光に対し180度背を向けている訳ではありません。
90度よりは大きく135度位か(笑)。
つまり、顔を少し窓の方へ向ければ光が見えます。
現状でも、光が射しているのは分かります。
それでも、窓の方へ、光が射す方へ、顔を向けないサク。
サクの悲しみ、喪失、絶望の大きさを表している訳です。
2:
1987年、
4分16秒付近、
稲代総合病院に緊急入院したアキ(綾瀬はるか)。
血液検査の結果。
佐藤医師(浅野和之)が母綾子(手塚理美)と父真(三浦友和)に説明。
「その118」で書いた前回の値と比べると…
(参考→その118 https://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-3099.html)
ナトリウム(Na)……138mEq/l
クロール(Cl)…………99mEq/l
カリウム(K)…………44mEq/l
1.5-AG………………14.4以上→14.4
血糖…………………73mg/dl→→73.3
ヘモグロビンA1c…5.2%→→→5.2
白血球数……………29300/μl→27600(更に増えてる(@_@))
赤血球数……………320万/μl→360(減ってる、貧血進行(@_@))
ヘモグロビン量……10.4g/dl→→11.2(減ってる、貧血進行(@_@))
ヘマトクリット……30.4%→→→30.3(少々減ってる、貧血進行(@_@))
MCV…………………82fl→→→→84
MCH…………………28.1pg→→→29.8
MCHC………………29%→→→→32
血小板数……………13.2万/ml
白血病と貧血の症状が進んでいるのは素人目にも明らか(@_@)。
3:
8分21秒付近、
アキの両親からは交際禁止、お見舞いダメ、自分の両親からも交際禁止を言われ、
防波堤で海を見ながら考えるサク(山田孝之)。
始まりを象徴する「水」ですが、
サクにとっての茨の道の始まりと捉えるのが妥当でしょう。
また、17年続く彷徨の始まりとも捉えられます。
4:
12分10秒付近、
宮浦高校、体育館、
2学期始業式
新任の先生二名、右側鈴本先生、
こりゃ石丸彰彦プロデューサーじゃん(@_@)。
5:
12分17秒付近、
宮浦高校、体育館、
ロケ地の静岡県立松崎高校の校歌の一番が分かります。
一、
明きこころの 象徴とも
天城の尾根の 空の色
きよき生命の ひびきとともに
伊豆西海の 潮のおと
わらが世代 たたへつつ
ねがはむ明日の さいはひを
ああ校庭の 像の群
よき松崎や のびゆく母校
二、
富のまなびの 身につきて
清けく澄める 陽のひかり
以下、見えないんだなぁ(溜息)。
6:
15分10秒付近、
で分かる、アキの入院先、稲代総合病院の治療科は、
内科
消化器科
循環器科
泌尿器科
皮膚科
外科
小児科
産婦人科
放射線科
耳鼻咽喉科
7:
19分19秒付近、
稲代総合病院へ行き、アキの父真からアキの病気が白血病であると知らされた後、
夜、自転車に乗ったまま止まり、橋の上。
何をすべきか、決断できない、サク。
8:
26分44秒付近、
「どすこいロミオとジュリエット」大道具制作場面。
石丸彰彦プロデューサー、再登場。
鈴木先生(石丸彰彦プロデューサー)、生徒に何か言っている。
左(上手):鈴木先生
右(下手):生徒
…一応先生なんで、「主」の位置。
9:
アキのクリーンユニットでの治療が終わり、
稲代総合病院の駐車場でサクがアキの両親と会う場面。
真がサクに嫌味と言うより本音を告げます。
この時、背景に外灯が入り、二人の間、サク寄りにあります。
しかし、点いていません。
言い終わり、カットが変わり、真が去っていきます。
この時、外灯が点いています。
構図が変わり、外灯は真の上です。
見えない真の心に灯が点いた、と言う事です。
暖かな灯が、ネ。
時間は夕方で、一つの時間の終わり、つまり、サクに対する怒りや憎しみの終わりを暗示すると同時に、
外灯で真がサクを許し、認めた事を表してる訳です。
これから来る夜の中で、小さく狭いけれど、足元を照らす灯が一つ増えたのです。
10:
同じく、
続いて、
29分31付近、
父真にアキの父親だから認めて欲しいと言う時、
初めて「アキさん」ではなく、「アキ」と言います。
なぜ?
恋人の両親が自分の子供を「さん」や「君」、「ちゃん」を付けないで呼ぶのは当たり前。
恋人の両親の前に出れば、男は遠慮もあり彼女を「さん」付けするもの。
「さん」を付けないのは、恋人に対する思いが両親と同じであると示しています。
このドラマでは、サクはアキの事を非常に大事に思っていますが、
アキの白血病の前駆症状に気付かず、まだまだアキの両親の子供に対する思いと関心には敵わないと痛感しています。
それでも、アキへの思いは両親と同じ位真剣で真面目だと、「アキ」で示している訳です。
ここのシークウェンスでは、母綾子にも「アキ」と言います。
二回共躊躇いがちに、まぁ、当然だわな(笑)。
「ロミオとジュリエット」を見て欲しいと伝える時も、「アキ」。
11:
32秒13秒付近、
稲代総合病院から戻ってきたサク。
谷田部先生からアキの面会謝絶が解けたと聞いて、
「ロミオとジュリエット」の稽古をすっぽかしたのに、
なぜこんなにチンタラ自転車に乗っているのでしょう?
よく観ると、真直ぐ走らず、軽く蛇行運転。
来た時と同じ位全速で走り、戻らないとおかしい。
心ここにあらず、と言う事でしょう。
それは、
アキに出来る事を見つけた、
アキの両親に何とか認められた、
だから一安心、
そして、
恋は楽しい(笑)、
だろうなぁ。
12:
34分42秒付近、
稲代総合病院、アキの個室病室。
「その56」でも書きましたが、ボウズ(柄本佑)だけがアキとの挨拶を逃し、
アキの両親との挨拶も遅れます。
アキの事を意識し過ぎ。
それもあるでしょうが、アキの両親と会うんで緊張してんでしょう。
小心者です。
13:
37分43秒付近、
稲代総合病院、庭、
父真、サクにアキのカセットテープを渡す。
封筒に入っているのは、4本。
14:
2004年、
42分28秒付近、
夕方、
サク、神社の前で海を見る。
そして、夜の海。
その海へ向かうサク。
1987年、夕方、稲代総合病院、庭でアキの父真からカセットテープを貰うシークウェンスから繋がってます。
(参考→「その25」の「1-4」、「1-5」 https://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-380.html)
夕方=ある時間の終わり
海=出帆を想像させ、始まりを象徴
「新な」と「始まり」ですが、時間が夕焼けが美しい夕方ですから、「暗闇の始まり」です。
2004年のサクが1987年を再度体験する訳です。
再び「暗夜行路」への旅立ち。
不吉な脚本ですが、どうなるかは次回第七話のお楽しみ(笑)。
15:
1987年、
44分2秒付近、
稲代総合病院、庭、
アキと真島順平(鳥羽潤)との出逢いの場面。
真島が絵を描いているので興味を持ったようですが、
視線と心が向かったのは点滴の二つの容器。
「ソリタ―T3号」はアキが使ったのと同じですが、
もう一つも院内調剤で同じ様です。
(参考→「その」)
ソリタ―T3号にアキが近付く逆さまの姿が映りこみます。
今まで注目しなかったカットと演出ですか、
改めて何を意味する演出か考えると、
圧倒されます。
とんでもない演出です(@_@)。
15-1:
上の「14」と連続した同じ演出で「水」へ向かいますが、
時間が違います。
サクは夕方から夜。
アキは昼間。
溺れるか、泳ぎ切るか、戻れるか、救われるか?
単純に考えると、
サクは先行き不明。
「先行き不明」と言う事は辛くても、まだ、希望が無い訳ではありません。
海中には竜宮城伝説もあります(笑)。
アキは先行き明解。
アキの場合、「明解」は「冥界」と同じ音で遙かに不穏。
また、
サクの場合は広大無辺際な海。
アキの場合はソリタ―T3号の小さな容器。
明らかにサクが持っている遺灰の入ったガラス瓶を暗示しています。
同時に、
クリーンユニット治療が何を暗示しているのかも、ここで分かります。
稲代総合病院→401号室→クリーンユニット→ソリタ―T3号→ガラス瓶
と「明確」に繋がり、変化、縮小していきます。
行き先の選択がどんどん小さくなり、余地が無くなって行きます。
明るければ良い、と言う訳ではありません。
15-2:
更に、
ソリタ―T3号に映り込むアキが逆さまである事。
人間が逆さま、逆になる事は、まず、地球上ではあり得ません。
ソリタ―T3号が示す「もの」が出来る事を暗示しています。
つまり、
自然現象を意のままに操る事が出来る「もの」の暗示です。
「その13」で書いたクリーンユニットの透明な天蓋、
天蓋に載っている写真が落ちない事。
この演出の先触れです。
(参考→「その13」 https://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-300.html)
そう、死神の象徴です。
死神がついにその姿を現した瞬間です(@_@)。
文字通り、悪魔的演出です(笑)。
15-3:
上の「その14」の演出がここで補足されています。
サクが17年間もアキを忘れられないのは、
広大無辺際の海を泳ぐのに「方向」を間違え「彷徨」したのか、
溺れたところを乙姫様に助けられ竜宮城にいたのかもしれない、
とここで解釈する事が出来るようになります。
浦島伝説に従えば、2004年のサクが持っているアキの遺灰入りガラス瓶は浦島太郎が乙姫様から頂いた玉手箱。
それを開けなければ、現在と現実には戻れません。
サクがアキの遺灰入りガラス瓶をどうするかは、サクはどうなるかは、
最終話を観れば分かります(笑)。
15-4:
最後まで何回も観ているのでどうなるか分かってますが、
それにこういうドラマはどうなるか簡単に予想が付くものですが、
改めて演出を細かく観ると、ドラマがよく分かります。
また、演出の細やかさもよく分かります。
やはり、
何回も書きましたが、
大変良く出来たドラマです、『世界の中心で、愛をさけぶ』。
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