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『世界の中心で、愛をさけぶ』その120

第六弾


第七話


色々、再度その1


1:
2004年、
冒頭、
小林一樹君(仲條友彪)の家族お誕生日会。
6歳なんでケーキにはちゃんと6本のローソクが立っております。

エビフライは6本、タルタルソースとレモンスライスが1片。
他にオムレツ+ケチャップ、ピザ、クラッカーに色々乗せたカナッペ、オレンジジュース。

1分3秒付近、
一樹5歳誕生日の時の写真のカット。
ケーキのローソクは5本。
エビフライ6本、オムレツ+ケチャップ、オレンジジュース(多分)

エビフライとオムレツ+ケチャップが好きだな、一樹君(^.^)。

母親の小林明希(桜井幸子)の手作りなら、
保険外交員をして忙しいのに、中々料理作りの手際が宜しい。


2:
1分50秒付近、
入水失敗後、砂浜に戻ったサク(緒形直人)。
満月、そしてアキ(綾瀬はるか)の遺灰入りガラス瓶を上に上げます。

満月を強調しています。
満月と遺灰入りガラス瓶を対比させています。

場所は海、砂浜。

2-1:
サク=朔太郎=朔=新月=太陰暦の各月の1日→大潮
満月=太陰暦の各月の14、15日=望月→大潮

大潮の時は1日の干満差が最大の潮周りで、潮流が速くなります。
そのため子孫を拡散しやすくなるので、海生生物の産卵活動が活発になります。
卵等を食べる魚の活動もそれを追い、活動になります。
また、大潮の時は潮流の活動も活発になり、多くの潮目が生れ、そこにプランクトンが集まり、
それを狙う魚も多く集まります。

潮汐との関係よりも、月齢と同期して産卵する海生生物も多い様です。
干満差は場所(=緯度)、地形により異なるので恩恵を被らないためらしいです。

まぁ、サクは見ての通り産卵に来たウミガメの様です(笑)。
独白の通り生きていて(笑)、竜宮城へは行かなかった様でもあります(爆)。

また、
海は以前にも書いた通り(参考「その60」→https://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-592.html)、地球上で生命が生まれた所。
簡単には死にやしません(笑)。

それに、
満月は単純に夜の闇を照らす光でもあり、
夜道を進むのに大変助かります。

この様に、
生命、誕生、歩く助けに満ちています。
しかしながら、サクはアキの遺灰入りガラス瓶を上に掲げ満月と対比させています。
明らかに過去を断ち切れず、現在と現実に対抗しています。
無意識的にと言っていいでしょう。
今回第七話の編集から、サクが分かってないのは一樹と明希の愛情です。

2-2:
また、
演出で興味深いのは、

サク=朔太郎=朔=新月=太陽―月―地球=太陰暦の各月の1日→大潮
満月=太陽―地球―月=太陰暦の各月の14、15日=望月→大潮

天体の関係が180度反対、正反対なのに、夜の明るさが全く違うのに、
同じ現象が起きる事。

アキの台詞、

>何かを失うことは 何かを得ることだって わかる?

を強調しているんですな。

満月は人の目にはよく見えますが、
新月は真っ暗で見えなくても月が無くなった訳ではありません。
月の暗黒面が見えているんですが、人の目に見えていないだけです。
見る目が無ければ、物事の本質を見逃し、分からない、と言う事です。
生命を失って生命を得る、なんです。

2-3:
「その52」で朔太郎の「朔」について書きましたが、
(参考「その52」→https://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-552.html)
改めて調べると、大変良く出来た演出であり、映像表現です(^.^)。
原作を書いた片山恭一は「松本朔太郎」についてこれ程考えていたのでしょうか?

ここシークウェンスからだけでも、出来の良さが分かる『世界の中心で、愛をさけぶ』。

息を飲むほど素晴らしい(*^_^*)。



3:
2分12秒付近、
夜、
線路脇を一人歩く一樹。

この時、一樹の着ているTシャツに書いてあるのが、

“Chicago ALL STARS”

満天の星に見守られています。
そう、巧く目的地に辿り着ける、と願い、暗示してます。


4:
1987年、
2分48秒付近、
稲代総合病院、4階、
ナースステイション
面会時間は、

<面会時間>
平    日 午後3時~7時
土・日・祭日 午後1時~7時
時間外に来られた方は、
看護婦まで御申しつけ下さい。
4F病棟


5:
3分53秒付近、
稲代総合病院、庭、
アキが真島順平(鳥羽潤)と出逢う。
真島を木を描いている。
真島が絵を描く事の説明をする中で、

>ああ 入院してると 
どうしても浦島太郎になるから

…いや、今回観直すまで、真島が「浦島太郎」なんて言ってるのを完全に忘れてました(^_^;)。
…「その119、15-3」(参考→https://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-3101.html)と、上の「2-1」に書いた事が当らずとも遠からず、と思っていいでしょう。
…病院と言うのは治療のために外界、俗世、穢土から隔絶され、ある種の「竜宮城」。
…サクも医者になり現在は病理医として病院勤務。
…当然医学部時代に白血病を勉強したでしょう。
…そのため、必要以上に自分を責めたのではないでしょうか?
…サクも病院と言う「竜宮城」にいるのですが、楽園としてではなく苦役の園としてです。
…そこから抜け出すには。。。。。。。。。
…更に、現在と現実に戻るには「玉手箱」を開けなければならず、それはアキの遺灰入りガラス瓶であり、
遺灰を撒かねばならない事をサクは知っています。


6:
7分12秒付近、
稲代総合病院、401号室、個室、
サクがアキの修学旅行用パスポート写真を撮ろうとしているところへ、
母綾子(手塚理美)が洗濯物を抱えて入ってくる。

洗濯物の、
一番上の白地に青の細いストライプのパジャマ、
一番下のピンク時に細めの水色のストライプのタオルケット(?)、

前回第六話でアキが着て、使っていた物です。

当然ですが、抜かりの無い演出です。


7:
16分丁度付近、
サクは、
アキに誘導尋問され白血病を言っちゃった後、
稲代総合病院、手前、坂道、
を力なく歩いて下る。

はて、
なぜ、ここでは歩いてるんでしょう?
いつも自転車で来ているのに。

はい、
この前、自転車のチェンが切れちゃったから。
それ位、アキの母綾子から教えられた白血病致死率40%程は恐ろしい、衝撃的。

そして、
いつもは自転車で来ている所から、歩いて帰る道の長さ、辛さを示し、
アキに白血病である事を教えちゃった衝撃を強調している訳です。


8:
17分15秒付近、
稲代総合病院、401号室、
アキ、「修学旅行のお知らせ」を見ながら、白血病を教えてくれなかったので、
思い出し(笑)大爆発。

8-1:
このシークウェンス、最初から最後まで、窓に背を向けています。
死神はアキの意識を病院の中で留め、外へ出す気が無い様です。

8-2:
自分が無視された、認められなかった怒りの矛先を佐藤医師(浅野和之)や両親(三浦友和手塚理美)に向けず、
サクへ向けています。
サクが「他人ナンバーワン」になった証拠で、恋をしている証拠(^.^)。

8-3:
アキは2回なぜ、と言います。

>何で…

>何でさ…

一つは、
なぜサクは直ぐに言ってくれなかった?
もう一つは、
なぜ自分が白血病になるんだ?

でしょう。

8-4:
ここのシークウェンスの最後にカーテンの間から満月が見えるカットが入ります。
明らかに冒頭、2004年、サクが入水に失敗した後の満月と関係があるでしょう。

この時点でアキは真島順平から、
「何かを失うことは 何かを得ること」
を聞いています。

また、
アキは勿論知りませんが、
母綾子もサクから
「何で笑っていられるんですか?」
と尋ねられ、
「何か泣き疲れちゃった」
と答えています。

冒頭のシークウェンスとこのシークウェンスから考えると、
二人共、死を直面しました。
その時、何を「得られた」でしょうか?
それは満月が象徴するような円、つまり、完璧なものだと考えられます。

しかし、
冒頭同様、ここでも、まだ視聴者には明示されていません。

以降、よく観ていなさい、視聴者諸君、って事だな(笑)、
いぢわるめ(笑)。


9:
続いて、
18分9秒付近、
宮浦高校、靴脱ぎ場、
登校してきたアキ、
仲良し(サク、スケちゃん、ボウズ、智世)と再会。

その背景の壁にあるレリーフ、
「少女と両親の墓碑」

どうやら、
このギリシャ彫刻は両親が娘を亡くした記念(?)の様です。
それがサクとアキの間にあるとは…
不吉です。

(この「少女と両親の墓碑については、下記参照。一番下の質疑応答の上にあります。
→2019年1月25日(金)追記、このリンク先、無くなっていました(T_T))

同時に、
2回入った満月のカットと同じく、白い。
白い→白装束→結婚→死装束

ここでも、死を暗示しています。
今回は場所が宮浦高校。
と言う事は、
アキとサク、死によって得られるものを学べ、
と捉えられます。





タグ 仲條友彪 桜井幸子 綾瀬はるか 緒形直人 山田孝之 鳥羽潤 浅野和之 三浦友和 手塚理美







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